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異世界は現実だ!

竹華 彗美

突入で豚人形なのだ!

 第五章
 第100話、突入で豚人形なのだ!


 王宮につい近づくにつれて今までに感じたことのない気配は強まっていく。それは邪悪で禍々しいもの。どっしりと重い空気に包まれる。その中を僕たちは進む。そして三時間後王都へ到着し破壊された検問所を通り中に入る。
 下町は全て壊され、燃えた後の家やなにかが押し潰したような後もあった。城下町の方では先発隊が戦っているのだろうか。金属音が打つかる音が響く。その中をガガさんを筆頭に歩く。そして城下町に入る前、先発隊の人達が戦っている様子が見えた。

「これより強魔族討伐作戦を決行する!全員わしに続け!」

 そのガガさんの言葉の後、先発隊の皆さんが戦っている間を走り抜け王宮に向かう。前に立ち塞がるモンスター達を斬りつけながら前へ突き進む。モンスターと勇敢に戦い死んでいる兵士もいた。相討ちで倒れる兵士も見た。その中を僕たちはひたすら駆け抜ける。そして王宮に辿り着くとそこは空気がずっしりと重く冷たく僕たちを地面にのめり込まず様な感覚がした。そこからはもう自分たち一人一人の戦い。僕は王宮の最奥地を目指す。途中でガガさんは倉庫に向かうがそんなことは構わない。真っ直ぐ突き進んでいった。
 王宮の中には人形のようなものがいくつもいて戦わざるを得ない。王宮は四階構造になっており一階上がる毎に強くなっていく感触があった。王宮は最上階の王の間にある。そこを目指す。一階部分はほぼ制圧が完了した頃僕は二階部分の会議室前で大きな豚の人形と出くわしていた。近くにいる人はダニー兄さん、カルナさん、あとメンメル中将のお二人。計四人。今までの人形とは違う気配を漂わせる。
 豚の人形は天井ギリギリの四メートル弱。打つかってこられたらひとたまりもなさそうだ。

「どうしますか?」
「どうしますかって言われてもねー。戦うしかないっしょ!ここを真っ直ぐ行けば近道なんだろ?ダニーさん」
「はい。ここを真っ直ぐ行けばすぐに三階に行けたはずです。」
「じゃあやるっきゃないよね。まああきら様もいることだし俺たち二人の中将は補助役に回らせていただくよ。」
「いやいや、そんなに期待されては困ります。補助役さんにはちゃんと働いてもらわなくてはですね!」
「わかりましたよ!まあ一応女の子が指揮をとるってことでいいかな?」
「はい!」
「私ですか?しょうがない。私以外の四人は全員前衛で、あきらさんは前衛をしながら後衛も、ほかの方々はお願いします。」
「わかったよ!女の子に言われちゃ仕方ないね。」
「来ます!」

 そう僕が言うと、豚人形は雄叫びを上げ突進してくる。第一戦からハードだな。おい。
 



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