捕縛成功でもう二人なのだ！

　第四章
　第81話、捕縛成功でもう二人なのだ！

　作戦が開始された。一人の首謀者が出てきて司会を始める。

「本日はお越しいただきありがとうございます。今日は女と子供を沢山用意していますのでどうぞお楽しみください。」

　最初の動きは司会が始まり場内に全員が集合した時、補助班が外の二つの出口で見張りをしている首謀者の男二人を捕縛。その後代わりに立ち退路を断つ。

「第一段階クリア。次の行動に移れ。」

　次は被害者が全員見せられ、その後買い手が商品を決める時。僕とストジネートさんが会場の二つの出口を塞ぐ。首謀者もいないしザワザワしているので気づかれていない筈だ。

「第二段階クリア。次の行動に移れ。」

　次が一番の勝負所。クルルさんの買い手が決まった時。クルルさんが魔法を発動させる。混乱に乗じてカルナさんと隠れていた補助班で首謀者の男たちを三人捕縛。その後僕達は買い手を三人で、首謀者が捕まった後外の補助班を除く全員で捕まえて行く。捕まえ損ねた者たちは外の見張りがなんとかする。それでも捕まえられなかった場合はメンメル帝国内で指名手配するそうだ。顔は全部写し取ってある。潜入班の人によって。
　奴隷にはあらかじめ爆弾のようなものを飲まされるらしいがそれも解除済み。闇属性魔法なら一発で体内のものまでも取り除けるそうだ。

「では次の美女に移りましょう。最初の指定金額は銀貨十枚！さあどうぞ！」

「銀貨一五枚。」
「銀貨二十枚。」
「いや俺は銀貨三十五枚！」
「銀貨三十五枚出ました！他には？」
「銀貨八十枚！」
「いきなり上がった！銀貨八十枚ですがもういませんか？」

　そしてその後も釣り上がり最終的には銀貨百二十枚ということで決着した。そして買い手が壇上に上がりお金を主催者に支払いクルルさんとともに退場しようとしたその時、

＂ドン！！！＂

　音の後クルルさんの買い手がクルルさんの手に吸い込まれるのが見えた。

「私はメンメル帝国軍秘密部隊副隊長。貴様らを我が国の法律を破った罪により全員捕縛する。死にたくなければ抵抗せず降参しろ！」

　悲鳴とともに逃げ出そうとする者もいた。だが僕らが邪魔になってどんどん捕まえられて行く。ストジネートさんは補助班の人と共に、クルルさんは＂闇の檻ダークケージ＂という闇属性魔法で、僕は精神魔法の＂スリープアウト＂拘束バインド＂で捕まえていった。そして大隊が捕まえ終えた頃残るは小人族と女一人と男一人のペア、お金持ちの男二人だった。小人族は早くてなかなか捕まえられなかったが僕が＂ライト＂を目の前で発動させると気絶してしまった。お金持ちの二人は少し手強かったもののストジネートさんがなんとか捕縛した。しかし残る二人は女の方が異常に強く、男の方も女には劣るが強い。カルナさんは首謀者を全員捕らえ補助班は捕縛した人間を全員外に出し護送馬車に乗せた。

「うーん。」
「どうする？この状況！」
「作戦通りよ、あなたはあの両手剣の男と私たちが買おうとしたあの女の足止めを。こっちも終わったら援護に向かうわ！」
「わかった。」

　さてどうしたもんか。

　

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