異世界は現実だ!

竹華 彗美

双子帝王との話で帝宮応接間なのだ!

 第3章
 第51話、双子帝王との話で帝宮応接間なのだ!


 僕は王宮に入り双子に挟まれながら会話をしていた。
メン帝王は普通の話し方だがメル帝王はかなり独特の話し方でいちいち語尾に"っ"が入るような喋り方をしていた。

「あきら様はどこ出身なのですか?」
「僕はトミル王国のダダンダルという町から出てきたまだひよっこの冒険者です」
「いやいやひよっこなどではありませんよ!ガガさんに認められるとはかなりのお方でしょう!いいですよね〜!ガガさんに認められるとは。」
「ほんとですっ!ガガさんに認められるとはっ!なぜっ!そんなに強くなれるのですかっ?聞いた話によるとっ、ガガさんにっダメージを与えられたとかっ!」
「あー、そこまで話が広がっているんですか?なんでしょうね?まあ、あえて言うなら基礎力ですかね。」
「そうですよねっ!どの兵士の方もっ、基礎力を身につけろとおっしゃいますものねっ!」
「メン帝王とメル帝王は兵士に憧れていらっしゃるのですか?」
「まあなんでしょうね。一応帝王とは言うものの自分のことは自分で守りたいんですよ!前帝王はあいつにやられ、お亡くなりになりましたから。」
「あいつとは?」
「……」
「兄さんっ!その話は後日にしましょうっ!客人に申し訳ないっ!」
「ああ。そうだな。すみません。この話はまた今度にしましょう。」

 少し聞いてはいけない話だったのか、場が暗くなったがメルさんの一声でまた話し始めた。
 帝宮内はかなり広く迷路のようになっていた。応接間までは扉から入って正面の大きな階段を登りそこから右にまっすぐ行って2つ目の角を左。そのまま真っ直ぐいって突き当たりの青い両開き扉だった。扉の前には兵士が2人左右に立っていて取手に手をかけて開けてくれた。
 応接間は正方形でその四つの角には兵士が1人ずつ立っていた。中も石造りではあるが装飾やら塗装などで豪華な部屋だった。照明は多分魔法でついているのだろう。照明器具はなくカーテンが開いていて太陽光も入ってきているがそれにしては明るすぎた。そして長机が一つ、そこに等間隔に椅子が並んでいる。長机の辺が長い方が縦、短い方が横と表すと縦には一辺10個、横には一辺4個、総数28個の椅子である。大人数でも大丈夫なようにしているのだろう。椅子と机は木製で上質な良い木を使っているのだろう。赤茶色だ。
 双子の帝王は入り口から入って奥の縦の一番手前の席へ。僕はその向かい側の手前の席に座る。そしてその後一人の男が入ってくる。その男は入ってきた時に僕と帝王に向かって深々とお辞儀した後、扉から入ってきて手前の横の席の僕よりの二番目の席に座った。

「誠に遅くなり申し訳ありません。私は帝国第五大臣であります。ロードと申します。この度手紙の受取人として参上致しました。どうぞよろしくお願い致します。」
「こちらこそはじめまして。僕はガガ様から手紙を預かってきたあきらと申します。」
「いやはや。お会いできて光栄です。お話には聞いております。皇帝陛下も本日は同席ありがとうございます。」
「いやいや。よく来たな。ロード大臣。」
「お呼びとあらばいつでも参上致します。」
「いつもありがとなっ!お前には感謝しているぞっ!」
「もったいないお言葉ありがとうございます!これからも励みます。……大変僭越ながら私この後別の面会がありますので早速本題に入らせていただきたいです。よろしいですか?」
「あきら様がよろしければ、私たちは構いません。」
「はい、どうぞ!」

 僕は早速ロード大臣に手紙を渡した。ロード大臣は白い手袋をしながら丁寧に手紙を開き読んでいく。そして全部読み終わった後少し険しい顔をして僕たちに聞かせた。

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