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異世界は現実だ!

竹華 彗美

助けてもらい魔族なのだ!

 第二章
 第19話、助けてもらい魔族なのだ!



「さて、まずは自己紹介だ。俺はこの先住民族スト族の長ワンストだ。そして右からトゥースト、スリスト、フォースト、ファイブスト、シックスト、セブンスト、エイスト、ナインスト、テンスト。十人兄弟だ。よろしく頼む。でそちらは?」

 なんというシンプルなお名前だこと。

「僕の名前はかわごえあきら。あきらとお呼びください。年齢は十五歳です。」
「おおそうかそうか!アキラでいいんだな?まあまあ楽にしてくれ。ここはどこか、という質問だが砂漠の地下にある元古代王国王都だ!」
「元と言いますと?」
「元は元だ。今は廃地。古代遺跡の産物だけが残っている街だ。そんなところを活用しようとしたのが俺たちのような国を追われた先住民族だ。ここは今、各先住民族がそれぞれ独立して暮らしているが一つの国として成立してる。まあそんなわけで、俺たちは地下にすんでるってことだ。だから地上に上がることは少ない。サボテンを採りに行く時だけだ。だからお前を見つけられたのも奇跡に近いってことだ。」
「……はあ。なるほど、それは本当にありがとうございました。先ほどのご無礼お許しください。」
「いやいいんだ。固いな?もっと楽に行こう楽に。……で?お前はどっから来たんだ?」
「僕は冒険者になろうと思い、トミル王国タダンダル街からやってきました。」
「はあ?トミル王国だと?こっからどんだけ離れてると思ってんだよ?どのくらいでここまできた?」
「一週間ぐらいです。サボテンを採りながら歩いてきました。」
「一週間?すげーなお前。普通の人なら三週間はかかるぞ?お前尋常じゃない。ならこの頼みも聞いてくれるんじゃ……」

 ワンストから希望のような顔がした。

「なあ俺たちに力を貸してくれないか?」
「なんでしょうか?僕にできることならば、助けてもらったお礼にやりますが?」
「魔のものの討伐をお願いしたい。」
「魔のもの?」
「ああ、そうだ。」

 魔族か。街を出る前にダニー兄さんから冒険者になるのなら、と魔族の話をしてもらった。

 魔族とは全種族に敵対するものらしい。全部が全部とは限らない。というのも魔族にも種類があるらしい。弱魔族、中魔族、強魔族の三種類。弱魔族、中魔族はあくまで魔族には変わりないが他種族にも興味を持ち良好な関係を築いているらしい。だが強魔族は別で全種族に敵対しはるか東の大陸で好機を狙っては戦い、領土拡大の侵略をしているらしい。強魔族の数は千体ほどらしいが一つ一つが圧倒的な力を持つ。その中でも魔神王に使える十四体の幹部は人類、神の天敵と呼ばれるらしい。十四体は特殊な能力を持ち、どの種族でも到底到達できない域に到達しているらしい。

 ゲームの世界でよくあるラスボスの前の敵の特に優れた一団ということだろう。冒険者は強魔族を一体体でも倒すと強さが証明されるらしい。
 で、今回の依頼が

「この頃強魔族の一人がこの地下都市に住み着いてな。いくつかの村で被害が出ているんだ。それで近頃、俺たちの村を狙っているっていう話があって、この頃はよく眠れないんだよ。平の強魔族だが到底俺たちには敵わない。お前さんならもしかしたら戦えるかもしれない。お願いだ。倒してくれないか?」

 強魔族と戦うということは死ぬ可能性は高い。だがここで引き下がれはしない。ワンストさんたちに助けてもらわなければ死んでいたところだ。恩返しをしなければ。
 僕はそう確信した。

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