女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

363話 風の前に鈴は鳴る(愛人)




大和「おま・・・それってどういう・・・」

俺は、妹の突然の告白に戸惑っていた。いや、戸惑わない方がおかしいのだ。

だって、急に愛人にしろだぞ?意味がわからんやろ。

小鈴「そのままの意味だよ。結婚が無理だって言うのなら、愛人になるまで。」

大和「その理屈はおかしい。」

小鈴「おかしくて結構。」

なんかいつもと違うぞ・・・うーむ、対応しづらい。

理子「・・・なるほど、考えたね鈴ちゃん。」

聖菜「どういうこと?」

理子「愛人の立場を上手く利用しようとしてるんだよ。そうだよね?」

小鈴「さすが理子ちゃん。その通りだよん♪」

大和「・・・具体的に、何をしようとしてんだ?」

恐る恐る聞いてみる。

小鈴「単刀直入に言ってもいいんだけど・・・そうだね、まずおにぃよ。愛人ってどういう立ち位置かわかる?」

大和「既に奥さんがいる人が作る、不倫相手。」

小鈴「確かにそうだね。だけどそれも、オプションが付くと、違う解釈になるんだよ?」

大和「オプション?」

いったいどういう意味なのだろうか?皆目見当もつかなかった。

小鈴「そ。例えば・・・」

鈴はそう切り出し、人差し指を立てて、ニヤリとしながらこう言った。

小鈴「・・・妻公認、とかね?」



雫「なるほど、それなら一緒に居られますね!」

大和「妻公認て・・・。というか、そこまでして愛人になる意味って?」

小鈴「もちろん、子を成す為ですが。」

大和「ファッ!?」

当たり前でしょみたいなノリで、とんでもないこと抜かしおったぞこいつ!

加奈「・・・まぁ、愛人なら子供作っててもおかしくないよな・・・。」

大和「十分おかしいと思うんだけど・・・」

小鈴「そゆことです。一緒に住まわせてもらって、結婚は出来ないけど子供が居て。これ以上に幸せなことがあります?」

大和「無視された・・・そもそも、俺以外の人を好きになるっていう選択肢は・・・」

小鈴「」ギロ

大和「ないですよねごめんなさい」

めっちゃにらまれた。なんで?

大和「いや、そもそも、理子達が許すわけ・・・」

理子「許すよ?」

大和「アイエエエ!?」

ものすごく軽~く許されてしまった。

奈緒「私たちも、小鈴ちゃんと一緒に居たいのです!」

愛奈「一緒に大和先輩を、これでもかと言うほど搾り取ってあげましょうね。」

小鈴「うん!楽しみ!」

大和「一体何を!?お金?お金だよね!?」

小鈴「もちろんせ」

大和「ごめんやっぱ言わないで・・・」

そんな気はしていたが、やっぱりだった。

ジェリー「じゃあ、これからもみんな一緒に居られるんですね!?」

大和「そう、だな。うん・・・」

小鈴「あれ~?さっきまであんなにうだうだ言ってたのに、あっさりOK出しちゃうんだね?おにぃもやっぱり、私と離れなくなかったんでしょ?このシスコン!」

大和「もう疲れたんだよ・・・」

ツッコミって、結構体力使うんだぞ。そこんとこ、忘れんといてな。

蒼龍「ちょちょ、ちょっと待った!!おい小鈴!絶対ダメだからな!!」

佳穂「そうよ!そんなの許されると思ってるの!?」

小鈴「結婚はダメって言われたけど、愛人はダメって言われてないもんね~」

佳穂「なら今言ってあげるわよ!愛人も、こづ・・・〇作、りも・・・ダメよ!ダメ!」

小鈴「残念、さっきまでで締め切りましたー!私はおにぃの愛人になったもんねー!決定事項なんで!」

佳穂「あ、あんたねぇ・・・!」

人をイラつかせる才能はピカイチだな、鈴は。後でお仕置きせねば。

というか、本当にこのままでいいのだろうか。なんかいい方いい方に流されてる気が・・・。

??『いいのよ、これで。』

大和(!?!?・・・あぁ、ディーテちゃんか。)

いきなり、アフロディーテちゃんが脳内に語りかけてきた。

ヴィー『私もいるよ!』

ヴィーナスちゃんもだった。

ディーテ『この結末が唯一、みんなが幸せになるルートなのよ。よくここまでたどり着けたね。』

大和(メタいよ!シリアス展開どこ行った!)

ヴィー『いいからいいから。それより、絶対に幸せにするのよ?諦めちゃ、ダメだからね。』

大和(・・・わかってますよ。2人の分も含めて、幸せにしてみせます。)

ディーテ『えぇ、楽しみにしてるわ・・・』

ヴィー『またいつかね!まぁ、すぐ会えると思うけどさ!』

大和(え?それってどういう・・・)

その答えを得る前に、2人は切ってしまった。どういう意味なんだ・・・?

蒼龍「大和!」

大和「っ!な、なに?」

蒼龍「お前からも言ってくれ!こいつ、俺たちの言うこと聞く気ねぇ!」

俺から・・・か。

大和「鈴。」

小鈴「ん?」

大和「・・・幸せにしてやるからな。」

小鈴「・・・!うん!!」

鈴はとても嬉しそうだった。親2人は「そういうことじゃなぁぁぁい!」と発狂していた。だが、無視である。


☆コメント返信のコーナー☆


・ラム&ロムさん
「ついに本格的に終わりが見えてきた…。
ジェリーも昔は忘れられがちな子だったのに、むしろ神様のほうが出番が多かったのに、今では立派にヒロインになったなぁ( ;∀;)
まだ未使用なら神様とジェリーは「稲木大和を3時間自由にできる券」を使ってもいいのよん?」

→ディーテ『・・・あったっけ?そんなの・・・あったなら即使うけどさ。』

ジェリー「ありましたよ、いつかは忘れましたけど。」

ヴィー『なら即効使って、大和くんをハムハムするぜぇー!』ハァハァ

大和「・・・あんたらがなんの違和感もなく話せてるのがビックリなんだが。ハムハムは・・・やめて頂きたいかな?」

ヴィー『何故!?』

大和「だって、婚約者に愛人までいる始末ですし、変なことしたら消されかねませんからね。」

ヴィー『ガーン・・・』

ディーテ『いや、自由にしていいんだから、ナニしてもいいんじゃないの?』

ジェリー「たしかに!」

大和「・・・なんだろう、字が絶対違う気がする・・・」


・黄昏ノームさん
「チッ遂に婚約しやがったか
……腹ぁ括ったんだな
成長したな大和君!(´;ω;`)ウゥ
陰から見守ってた私は成長してくれて嬉しいよ……
はぁリア充爆発s……何でもない末永くお幸せにw」

→理子「腹括ったっていっても、ここまで追いやられてやっとだけどね!」

大和「それを言うな。恥ずかしくなる・・・」

聖菜「みんなで幸せになろうね!」

大和「あぁ、必ずな。」

ガタッ

大和「あれ、なんか物音が・・・?」

雫「気のせいでしょう、私には聞こえませんでしたよ?」

大和「ならいいが・・・」

その頃、大和宅周辺。

中守「リア充めぇぇ!爆発しちまえこんちくしょおぉぉ!!」ダダダ

真っ暗の中、全速力で走り抜ける先生の姿が、そこにはありましたとさ。



今回はちょっとばかし長めです。この感じだと、残り十数話ってとこでしょうか。最後までメタ多めで走り抜けますので、よろしくお願いします!

コメント

  • 黄昏ノーム

    中守先生に幸あれ…………
    シスk……大和君、妹にまで
    手を出して!ダメじゃない!
    私はそんな女垂らしに育てた
    覚えは有りません!
    さぁ祈れ、リア充爆発しろ!

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  • ラム&ロム

    リアルではバレンタインですね( -д-)ペッ
    モテモテな大和君は、腹を括って大団円(バクハツシロ)ルートに入っておめでとう。
    チョコレートの本場ガーナに就職して、来年のバレンタインが楽しみだね♪

    1
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