女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

321話 意外な特技と赤服おじさん




12月中旬の某日。街一体がクルシミマ・・・クリスマスムードになっている中、俺たちの学校、というか部室でも、着々と準備が進められていた。

いや、厳密げんみつに言うと部室じゃないんだけどな。同好会だし。もうめんどいから、部活でいい気がする・・・。

理子「大和!ボサッとしてないで、早く編む!!」

大和「わかってるよ・・・というか、お前もやれよ。」

理子「(ギクッ)わ、私はその~・・・こういうの性分しょうぶんじゃないしぃ?」

聖菜「素直にできないって言おうね理子ちゃん・・・」

俺たちは、手袋やマフラーなどを編んでいた。・・・子供用の、な。



なぜこんなことをしているのか、勘のいい人なら気づいたと思う。

事の発端は、母さんに頼まれたことによる。

大和「クリスマス会?」

佳穂「そ、幼稚園の行事のひとつとしてね。いつもやってるんだけど、今回は人手が足らなくてねぇ・・・それで、あんた達にお願い出来ないかなって。」

大和「まぁ、別にいいけどさ。アイツらも喜ぶと思うし。」

佳穂「ほんと?助かるわぁ。」

大和「で、何を手伝えばいいんだ?会場の飾りつけ?」

佳穂「いや、そっちじゃないの。」

大和「・・・そっちじゃない?」

嫌な予感がした。まぁ、案の定当たったんだがな。

佳穂「クリスマスプレゼント、作って♪」

大和「(; ·`д·´)!!!?」

で、今に至る。

理子はこういう細かい仕事が出来ないため、完成品のチェックを行っている。

ちなみに、この作業をしてるのは、俺と理子、聖菜、雫、愛菜の5人。加奈と奈緒は買い出しに行っている。

雫「ふふ、編み物って楽しいですよねぇ。」

雫は編み物が得意のようで、まだ初めてから2時間しか経ってないが、もうほぼ完成である。参考までにだが、普通の人は完成まで最低2日(休憩あり)で完成させる。・・・どれだけ早いか分かるよね、うん。

愛菜「・・・百合野先輩がいて、本当に助かった。」

大和「全くだ。俺たちだけだったら、どれだけかかるか・・・。」

理子「だーもう!手が止まってるよ!」

加奈「オマエモナ」ピシッ

理子「いたっ!?って、おかえり2人とも!」

聖菜「ずいぶん早かったね。」

加奈「まぁ、そんな選ぶもんでもないからな。ほれ。」

大和「わっと・・・ありがとな。」

奈緒「もう少し考えて買った方がいいと思うのです・・・。」

加奈「毛糸なんて、どれも同じだと思うんだけどなぁ・・・」

奈緒「全然違うのですよ!もふもふ感とか、仕上がりとか、大きく異なるのです!!」

加奈「うお!?どうしたいきなり!?」

奈緒「編み物に対する情熱がなってないのです!もっとですね、感情を込めて・・・!」

・・・その後、奈緒による編み物への情熱講習会は30分近く続いた。奈緒って、こんなに編み物好きなのかよ・・・。

ちなみに、「ならお前も作ればいいじゃねぇか。」と聞いたところ

奈緒「私は付ける専門なのです!」

とのこと。つまり理子と同じだった。・・・まぁ、そんなこったろうと思ったがな。


☆コメント返信のコーナー☆


・颯★改さん
「前コメの続き
しかもゴキを捕まえた子は俺と一緒に職場体験していた人の弟で、それを知った兄貴の顔は今でも忘れられないよ」

→oh......

大和「なんというか・・・災難やな、その兄貴。唖然というか、絶句というか、そんな感じになったんだろうなぁ・・・。」

・・・ほんと、無邪気って怖いよね。


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