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女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

304話 うごめく灯火(絶)




ベッドの上で目を覚ました。
いつの間にか、泣き疲れて寝てしまったようだ。

体を起こすも、全然起きる気にならない。なんだったら、学校にも行く気にならない。

しかし、行かねば怒られてしまう。起きたくないと駄々をこねている体を無理やり起こし、俺は用意をした。



蒼龍「・・・大和、朝奈から聞いたんだが」

大和「・・・」

佳穂「・・・大和、やってないわよね?」

大和「やってない」

小鈴「・・・」

ジェリー「・・・」

蒼龍「・・・そうか、大和がそう言うなら信じるよ」

・・・嘘だ。そんなの、上っ面だけの嘘っぱちだ。

こんな所にいたくない。俺は早々に朝飯を切り上げ、いつもより少し早く学校へ行った。



学校への道。昨日と変わらず、何も聞こえない。

いや、きっと聞こえているのだろう。でも、それが脳まで伝わってこない。街の音さえも信じられなくなっちまったのか、俺。疑心暗鬼にも程があるだろ。笑っちまうよ。

そんなことを考えているうちに、学校に着いてしまった。

ふと、何となく上を見る。「祝!サッカー部県大会出場!」と書かれた横断幕が目に入り、それを眺めているうちに・・・屋上が目に飛び込んできた。

・・・はは、どうしてこんな簡単なことにも気が付かなかったんだろうな。ほんと、バカだよ俺は。

そうだ、そうだよ。学校に行くのが辛いのなら、家に帰りたくないのなら。

・・・逃げちまえばいい。帰らなきゃいい。どうせ、俺のことを思ってくれる人はもういないんだ。なら、いっそ──

・・・気づいた時には、俺の足は昇降口に向かって動いていた。



決まってしまえば、そこからの足取りは早かった。こんな清々しいのは久しぶりだ。

屋上の扉は、運良く施錠されていなかった。ラッキー。

俺は屋上の扉を開けた。瞬間、思い出が脳に流れる。

クラスマッチのとき、ここでみんなとお昼を食べた、あの時の思い出。

・・・今となっては、それは俺を苦しめる鎖でしかないけれど。

俺は気にせず、フェンスへと足を運んだ。

大和「さて、と。どこからがいいかな・・・うん?」

良さげな場所を探していると、とあるフェンス前に、足跡があった。前に、ここから飛び降りた人がいるのだろうか?

だが、ちょうどいい。ここからにしよう。

俺は躊躇なく足をかける。みんなとの思い出を、全部破り捨てて。

大和「・・・よっ」

体育の時の、立ち幅跳びのように。俺は飛び降りた。

・・・落ちる時に、時がゆっくりに感じるってのは、本当らしい。とってもゆっくりと、時が流れる。

飛び降りた屋上が、だんだんと離れていく。・・・まぁ、楽しい人生でしたよ。

そのまま俺は、地面に

「「「「「「「そぉれっ!」」」」」」」

叩きつけられなかった。布のようなもので受け止められ、優しく体育マットに降りた。

大和「・・・え?」

目の前にいたのは

理子「・・・何となく、こうなるんじゃないかって思ってたけど。」

聖菜「やっぱり、消えようと思うよね。」

雫「ひとりぼっちは寂しいですからね・・・。」

加奈「色々、言わなきゃいけないこととか、やらなきゃいけない事があっけどさ・・・」

奈緒「それは一旦置いておいてですね・・・とりあえず、死ななくてよかったのです・・・。」

愛菜「・・・助けられて、本当によかった。間に合って、よかった・・・。」

中守「大和くん・・・。」

大和「あ・・・あ・・・」

かつて、俺を見放し、さげすみ、突き放した

ハレム同好会のみんなだった・・・。


☆コメント返信のコーナー☆


・ノベルバユーザー358256さん
「大和くんこれで追い詰められてどう立ち直るのかな?
せめてコメント返しのときは気持ちいいでしょ……
大和くんは冤罪なのにこんなことをされるなんておかしい!
このままいじめられて自殺とかにはなるなよ…
まぁ大和がそんなメンタル弱いわけがないと思うけどな。」

→・・・。

大和「・・・メンタル弱くてすみませんね。俺は、こういう人間なんだ。1度崩れると・・・もう、な。」

その・・・すまん。

大和「前からそういうシナリオにしようとしてたんだろ?自分の中でも、俺はそういう存在だったわけでさ。なら、誰のせいでもねぇよ。」



えっとですね・・・コメ返でも言いましたが、大和は「仲間思いで優しい。それ故に、仲間に裏切られると、一気に心が壊れてしまう」という、裏キャラ設定があるんです。

ノベルバユーザー358256さん及び、色々な方が胸くそ悪いような思いをしているかと存じますが、これは、僕が前から書こうと思ってたストーリーなので、何卒ご理解をお願いします。

シリアス展開の1部だと考えていただけると有難いです。


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