135話奈緒の家の親バカは

大和「奈緒の家って、どんな感じなんだ？」

奈緒「えっと･･･他の人の家よりかは少し変わってるのです。」

大和「･･･どんな風に？」

奈緒「見ればすぐわかるのですよ。･･･ほら、その家なのです。」

俺は奈緒が指さした方を見る。

･･･そこには。

大和「･･･なんだよここ？お屋敷やしき？」

奈緒「ちょっと違ちがうのです。」

大和「じゃあ、いったい？」

奈緒「･･･ここは。」

奈緒は、一息開けてこういった。

奈緒「･･･道場どうじょうなのです。」

大和「ど･･･道場！？」

奈緒「はい。家は代々、空手道場をしているのですよ。」

大和「･･･マジか。」

奈緒「そのせいでお父さんもお母さんも･･･あとおじいちゃんおばぁちゃんも、少し男女関係だんじょかんけいに厳きびしいのですが･･･頑張がんばってくださいなのです。」

大和「何を頑張れと！？」

入る前からとっても不安になってきた･･･。

奈緒「じゃ、行くのですよ！」ｶﾞﾁｬﾝ

大和「え、ちょ！」

奈緒はいとも簡単に門を開け、玄関げんかんまで歩いていった。

奈緒「ただいまなのです！」ｶﾞﾗｶﾞﾗ

大和「お、お邪魔しま～す･･･。」

俺は奈緒のあとに続いて、家の中に入った。

？？「お帰り、奈緒。今日はどうだ･･･」

誰かは分からないけど、感じ的に奈緒のお母さんらしき人が出てきた。･･･が、何故かピタッと動きが止まった。･･･俺のせいだろうな。

大和「ど、どうも初めまして。稲木大和と申します。」

俺は怒られるのも嫌なので、できるだけ丁寧ていねいに挨拶あいさつをした。

･･･だが、奈緒のお母さん(？)は固まったままだった。

奈緒「･･･お母さん？どうしたのです？」

あ、やっぱお母さんだった。

すると、奈緒のお母さんはふるふると震ふるえだした。

･･･何事？

奈緒母「･･･奈緒、言ったはずですよ。高校を卒業するまでは、男女交際だんじょこうさいを認みとめないと。」

あ、これ勘違かんちがいしてるやつだ。まぁ、無理もないだろうけど。

向こうにしてみれば、可愛かわいい愛娘まなむすめが、知らない男を連れて帰ってきたんだもんな･･･。

奈緒「お母さん、この人とは、そういう関係ではないのですよ。･･･ｻﾞﾝﾈﾝﾅｶﾞﾗ。」

最後の方は声が小さくなり聞こえなかった。そういうことにしておく。

だが

奈緒母「口ではなんとでも言えます。あぁ汚けがらわしい汚らわしい。きっと、その男に何かを吹き込まれて、おかしくなってしまったのでしょう。可哀想かわいそうな娘むすめ･･･。」

･･･これには少しばかりイラッときた。

奈緒「先輩を悪くいうのはやめてほしいのです。先輩は、私が困っていたらすぐに助けてくれて･･･かっこよくて誠実せいじつで、とてもいい人なのです。」

あ、奈緒がご立腹りっぷくだ。･･･てか、聞いてるこっちが恥はずかしくなってきた･･･。

というか、その言い方は火に油を注いでいるだけ･･･。

奈緒母「やっぱりそういう関係じゃないの！！」

ほらやっぱり。

どうしたものかと思っていると･･･。

？？「どうしたんだいったい？」

誰かまた知らない人が出てきた。

奈緒母「あなた！奈緒が知らない男に毒されて･･･！」

あなたってことは、奈緒のお父さんか。てか、その言い方なんなの？僕、ちょっとイラついちゃうな☆

奈緒父「何処の馬の骨かもわからんやつが、俺らの奈緒に･･･って。」

あ、なんだ。ただの親バカか。･･･なんて思っていると、奈緒のお父さんが、衝撃しょうげきの言葉を口にした。

奈緒父「あれ、君は大和くんじゃないか？」

大和「･･･え？」

どうして、俺の名を･･･？

コメント来たので
☆コメント返信のコーナー☆

・ミラル　ムカデさん
「大和ー！そこ変われ！！」

→大和「本当に代わりたい？この状況、色々と大変なんだぜ･･･。」

・アニメ好き不登校さん
「普通なら勉強しろって言うべきだろうけど俺はそんなこと言わないぜ！w」

→そうしておいて下さい。あれです、「勉強しようと思ったのに勉強しなさいって言われて勉強する気無くしたわー。」ってやつになりたくないので･･･。

・颯★改さん
「さて、奈緒ちゃん。
ここで少しお話がある。
少し前に大和君が好きな絵ロ本の話をしただろう？
ここでその後輩というカードをどのように使うかが重要だ。
俺の言いたいこと、分かるよな？」

→奈緒「分かっているのですよ。きっちり任務遂行して見せるのです！(素直になれってことでいいのかナ･･･？)」