女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが

ko-suke

30話 クラスマッチだひゃっはー! その1




9月15日。今日はクラスマッチの日。体育のみ少し得意とくいな俺にとって、一番の頑張りどころでもある行事だ。

俺の学年では、サッカーと野球、卓球、バレーボールのどれかをやることになっている。俺はサッカーにした。因みに、理子と聖菜はバレーだとか。

俺は体育館で校長の長い話を聞いたあと、皆より一足早く、サッカーコートに来ていた。

が、一番乗りではなかった。俺より先に来ている奴がいた。それは、

「おー、大和じゃねぇか!元気でやってるか?」

俺の小学校からの友人、竹口加奈たけぐちかなだった。男勝おとこまさりな性格で、口調も男っぽいが、女子だ。去年までは俺と同じクラスだったのだが、今年は別れてしまった。因みに、雫と同じクラスだ。

「おぅ、久しぶりだな。なんとか元気にやってるぜ。」

「そかそか、あたいとの約束、守ってくれたんだな。」

「もちろん。正々堂々せいせいどうどうと戦おうぜ。」

「あぁ!」

約束というのは、2年になった春、加奈とクラスがちがうとわかった時に、クラスマッチのサッカーで戦おうと言っていたことだ。

俺と加奈は軽く体を動かし、試合にそなえた。






そして、試合。体育の先生のホイッスルを合図に、両選手りょうせんしゅ動き出した。

クラスの運動うまいマンたちがパスを回し、相手ゴールへと近づいていく。だが、相手チームも負けずにボールをうばう。相手チームもパス回しをしながら近づいてくる。が、中学の頃に「the ボール泥棒どろぼう」と呼ばれた俺のテクにより奪い返す。そしてる。

試合は一進一退いっしんいったい地味じみ攻防戦こうぼうせんだった。

だが、その時は突然とつぜん起きた。

俺がボールを奪い、味方に蹴ろうと思った時。周りに味方が誰もいなかった。みんな、相手ゴールの方にいる。こっちに思いっきり蹴ろという合図だった。

だが、俺の蹴りはショボイ。俺のボールは浮かないのだ。はやく転がるだけ。だから、蹴ることは出来ない。

仕方なく、俺はドリブルをしながら味方に近づいた。
もう少しで渡せそうな時。ふっと足からボールが消えた。

誰に取られたのかは分かる。だが、俺はえてこういった。

「だ、誰だ!?」

「私だ」

「お前だったのか」

「また騙されたな」

「全く気付かなかったぞ」

「暇を持て余した」
 
「人間の」

「「遊び」」

「「・・・っあっはっはっは!!」」

俺と加奈はお互い笑いあった。昔から、合わせていなくても息ぴったりになる仲だった。

まぁ2人とも、「遊ぶな!」と皆に怒られたが。































結果。

引き分け。

が、クラスの代表がジャンケンして負け、俺らの敗北が決まった。








「よっ。負けちまったぜ。」

「はは、何言ってるんだ。引き分けだろう?」

「・・・ま、そうだな。」

「・・・それにしても暑いな。これ脱いじまおうか。」

なんて、加奈がとんでもないことを言ってきた。加奈も俺も、上は半袖ジャージ。それを脱ぐとなると、あれなわけで。

「ばっ!?やめろよ!?絶対に!」
 
「ははっ、冗談だ。あたいだってそこまでしないよ。」

「じ、冗談か・・・よかった。」

「・・・まぁ、大和になら・・・別に見られても・・・。」ボソッ

「ん?なんか言ったか?」

「いーや?別に?」

「そっか。」

俺と加奈は、俺は理子たちを見に行くことにした。


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