死んでしまったので神様とともに異世界で新しい人生スタートします。

りゅう

初めての旅











僕たちが旅立ってから数時間後…

僕に思いもよらぬ災いが訪れたのだった……

「どうですか、春斗さん美味しいでしょう?あ、おかわりいりますか?」

と満面の笑みで自信満々と言うような表情でクレアがムラサキ色や赤色、緑色と様々な色が交わった謎の液体が入った鍋を僕に向ける。そして勝手に僕の器に謎の液体を注いだ。やめてください。死んじゃいます。

まさかクレアが料理下手だとは思わなかった…まあ、僕も料理下手だからクレアを責めることはできないけど…これから毎日こんな思いをしなければならないのか…と思いながら渋々と謎の液体を口に運ぶ。そして僕の体は限界を迎え派手にリバース………
そんな僕を見ながら不思議そうにクレアも謎の液体を口に運ぶ。そしてリバース………
この先の旅が一気に不安になって行く。

「あー、もう。見てられないです!」

馬車の中からそのような声が聞こえた。僕とクレアが慌てて馬車の中を覗くとそこには狐耳の少女がいた。宿屋の娘さんだ。

「え、ちょっとあなたここで何を…」
「えへへ、お兄さんたちと旅をしたくて私もついて来ちゃいました。あ、お母さんには許可をもらってるのでご安心ください」

そう言いながら狐耳の少女は慣れた手つきで馬車の中の食材の下準備をし次々と調理していく。

「はい、できました。簡単なものですみませんがとりあえず食べてください」

あっという間に出来上がったチャーハンのようなものを僕たちの前に置き狐耳の少女は微笑む。あ、めちゃくちゃ美味しかったです。

「で、どうしてついて来ちゃったの?」

ご飯を食べ終えたクレアが狐耳の少女に尋ねる。

「えっと…私、前からずっと旅することに憧れてて…でも旅は危険がいっぱいだから一人で旅する勇気はなくて…そんな時に優しくて強いお兄さんとお姉さんが現れて私、居ても立っても居られなくて…」
「で、ついて来ちゃったのね…」
「はい…あの、お願いです。雑用でもなんでもしますから私も旅に連れて行ってください」

狐耳の少女の目は本気だった。クレアはそっと狐耳の少女の頭を撫でて尋ねる。

「旅をすることで魔獣に襲われることは多々あります。たしかに私は強いですがいつでもあなたを守ってあげられるとは限りません。それでもあなたはついて来たいと思いますか?」

クレアは視線を狐耳の少女と同じ場所まで落として尋ねる。

「ついていきたいです。連れて行ってください!」

一切迷いのない返事だった。おそらく僕とクレアが何と言ってもこの意思は揺るがないだろう。

「わかりました。では一緒に行きましょう」
「ありがとうございます。不束者ですがお役に立てるように頑張ります」

クレアの返事を聞き狐耳の少女は嬉しそうに言う。

「そういえばまだ名前を聞いてませんでしたね」
「あ、私コリンと申します」
「そう。いい名前ね。コリンちゃんこれからよろしくお願いします」

クレアがそう言うとコリンちゃんは嬉しそうに頷いた。
こうして僕とクレアの旅に早くも3人目の仲間が加わった。













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