チートなダンジョン運営〜No.1目指します〜
探索者の強さ
 今日はダンジョンがオープンしてから2日目だ。昨日の探索者達は上手く餌を巻いてくれただろうか。俺は、コアルームへ向った。
「もう起きていたのかギル。」
「マスター、おはようございます。私たちは実際睡眠は必要ありませんから。」
 ダンジョンマスターとモンスターは食事、睡眠、トイレはやらなくても大丈夫な体になっている。しかし、俺は出来るだけ以前の生活を変えたくなかったため、トイレ以外は変えないようにしている。
「まあ、疲れたら休めよ。で、挑戦者はあれから来たか?」
「いえ、まだ来ていません。そろそろ8時になりますし来るのではないでしょうか?」
 流石に夜中にダンジョンに来るやつはいないようだ。
では、俺のスキルのもう一つのスキルを使ってみるとしますか。俺は、昨日暇だったのでユニークスキルの経験値支配について色々試していた。その結果わかったのは今は、俺の支配下にいる者に入る経験値を俺に半分入れるようにすることができるという事だ。つまり、俺は戦わなくてもレベルを上げることができるというわけだ。
 そもそもダンジョンマスターがレベルを上げようと思ったら、他のダンジョンに行くか自分でダンジョンに入ってきた探索者を殺すしか経験値を得る方法はない。
 だが、このスキルによって俺のダンジョンの魔物が殺した探索者達から得られる経験値の半分を俺が得ることができる。
 俺は、このスキルのレベルが上がればもっとやれることが増えると考えている。
「今日は、探索者がたくさん来ると思うからギルも準備しておいてくれ。」
「はい、ここで学べるだけ学びボス部屋に近づいたときに戻ろうと考えています。」
「わかった。他の初期メンバーには訓練を続けるよう言っておいてくれ。」
「わかりました。」
 そう言ってギルはボス部屋に行った。
 じゃあ俺は今のうちに経験値分配を使ってみますかね。
 [経験値を分配する対象を選んでください。]
 使おうと思った瞬間目の前にこんな文字が表示された。
俺は対象を初期メンバー以外の俺の支配下にいる魔物全部に設定した。これで、ダンジョンで得た経験値の半分は俺に入って来ることになる。
「これ下手したら指揮強化よりチートだよなー。」
 俺はそんなことを思いながらモニターを眺めていた。
1時間ほどたち無属性魔法の身体強化を使ってスキルのレベル上げをしているとようやく探索者がダンジョンに来始めた。
「マスター、ようやく来ましたね。」
「そうだな...ってどんどん来てないか?」
 9時を過ぎたあたりから、探索者達が今までなんだったのかというぐらい挑戦しだした。
「ようやくダンジョンがスタートした感じだな。」
「そうですね。マスター今いる探索者は全部で24名ほどですが脅威になりうる人物はいますでしょうか?」
「いや、おそらく第1ランクすら苦戦するんじゃないか?」
 昨日の結果をふまえて序盤のゴブリン達は体力と攻撃のみをEにして他はGに設定してある。
「なぜ?弱くする必要があるのでしょう?」
「そりゃあ序盤が強すぎて何もドロップできずに死んだってなると今後挑戦する探索者が少なくなるからな。バランスが大事なんだよ。」
 ところで、今の状況はと言うと最初の分岐点で左に行った探索者は16人、右に行った探索者が8人となっている。
「マスター、右の通路はどのようなコンセプトになっているのでしょう?」
「右は単純に迷路のように複雑に伸ばし罠を重視した通路にゴブリンをバラバラに配置しておいて、最終的にボス部屋に繋がる前の大部屋に繋がるようにしている。」
 右の通路は高度な罠も仕掛けていて、探索者は強さだけでなく察知能力も重要になって来る。その為俺は左の通路より難しいと考えている。それにこっちの通路にはあいつもいるしね。 
 あれから1時間経った。現在のダンジョン内にいる探索者は31人。この31人は全て新しい探索者だ。最初の探索者24人はもうすでにゴブリン達によって殺されてダンジョンベースに送られている。
「ちょっと弱すぎませんか?」
「やっぱそうだよなー。24人全員が1時間も持たずに死ぬなんて予想外だ。」
 
 最初の24人で最も進んだパーティーで右側の通路(これからは迷路エリアと呼ぶ)、迷路エリアが全体の10分の1程度。左の通路(これからはランクエリアと呼ぶ)、ランクエリアがランク1に設定しているゴブリン20体のうち15体が一番進んだパーティーになる。
「これはちょっとレベルを下げる必要があるな。」
 俺は、迷路エリアの序盤とランク1までのゴブリンのステータスを指揮強化を残したままオールGの変更した。
 指揮強化を残したのは、頭の良さへの補正はそのままにしておきたかったからだ。
 なぜ残したのかというと、今3つあるゴブリンスポナーは全て新しく追加した浄化の泉の横に設置してある。そこで、リスポーンしたゴブリン達は体を洗い匂いを取ってから俺のダンジョンに出すようにしているからだ。
 匂いのきついダンジョンだときたくても来ない探索者が増える可能性があるし、単純に俺のダンジョン内が臭くなるのが嫌だからそうしてある。
「とりあえず、これなら探索者もある程度は進むことができるだろう。」
 メリットのないダンジョンにはこなくなるからな。それだけは防がなきゃダンジョンを運営している意味がない。
  ゴブリンのステータスをオールGにしてから、探索者達もいまだにランク1は突破してはいないが通路で道中で負けることは少なくなっているようだ。
「これなら大丈夫かな。さてある程度はこのままにしておいても大丈夫だろう、俺も訓練をするからボス部屋に行くぞ。」
 俺は経験値支配で得た経験値により今のレベルはすでに5になった。そこでステータスも上がりスキルのレベルアップも兼ねてゴブリン達と訓練しようと思った。
 暇とか言わないよ?
 俺がボス部屋に行くと初期メンバー4人が訓練していた。
あと1人は俺の頼み事でここにはいない。
「どのような訓練をするのでしょうか?」
「その事だが、今から俺対ギルも含めてお前達全員と模擬戦を行おうと思っている。ちなみに指揮強化で全員オールFに設定する。」
「それではこちらが有利すぎませんか?」
「まあね。でも戦えば結果はわかると思うよ。それじゃあ5分後に開始するから準備してくれ。」
「あっ、武器は木の武器を用意してあるからそれを使ってくれ。魔法の使用はオッケーだからね。」
 さあ、久々に体を動かすな。こっちに来てからダンジョンにつきっきりであまり動けてなかったからな。訛ってないといいんだが。
「よし、5分経ったな。じゃあこの銀貨を投げるから地面に落ちた瞬間模擬戦スタートだ。」
 俺は、親指で銀貨を弾いた。
・・・カラン!
 俺は、魔法ゴブリン目掛けて思いっきり地面を蹴った。
「いかせません!」
 予測していたのかギルが俺の前に立ち剣を受け止めた。
「なかなかいい反応だ。」
 俺はそのままギルの剣を斜めに流し腹に蹴りをくらわせた。そこへ、盾ゴブリンが槍で俺の胸目掛けて突きを放った。俺は剣で槍をさばき1歩で盾ゴブリンに接近し顎にフックをお見舞いした。
「そう簡単に間合いに入れさせるな。」
 俺はギルにトドメを刺そうと思いギルを蹴った方へ走ろうとした時弓ゴブリンが放った弓を察知し間一髪でかわし、魔法を完成させそうな魔法ゴブリンへ足元に落ちていた石を投げ魔法の詠唱を止めた。
「ゴブ!」
 俺は、後ろから剣を俺の頭に振り落とそうとしていたゴブリンの剣を避けゴブリンの腹を切った。
「もう少し気配を消すんだ。」
「ゴブゴブ!」
 チッ!魔法ゴブリンが詠唱を終えファイヤーボールを放ってきた。
「ウォーターボール!」
 全魔法スキルのおかげか詠唱のいらない俺はすぐさまウォーターボールでファイヤーボールを相殺し、水蒸気が出て視界が悪い状態の中、さっきの弓で弓ゴブリンの位置を把握していた俺はそこへボルトを放った。
「ゴブーーー!」
「同じ場所にい続けるな。」
 ギルとはまだ距離があった俺は先に魔法ゴブリンをやることにした。
 魔法ゴブリンがまた放ってきたファイヤーボールを今度は避け、俺は弓ゴブリンの弓と矢を奪い矢を放った。矢は外れることなく魔法ゴブリンの頭にあたった。
「魔法を使うときはもっと頭を回せ。」
 俺は、あえて最後にしておいたギルの方を向いた。
「もうお前だけだぞ?もう少しねばってくれよ!」
 弓を捨て剣を右手に持ちギルとの距離を詰めた。ギルは、剣を俺の腹めがけて思いっきり振った、それを後ろへ下り避けた俺はギルの頭めがけて剣を下ろした。
「まだです!」
 それを避けたギルはさっき倒れた時に取ったのか左手に
持っていた砂を俺の顔に投げつけた。
「終わりです!」
 ギルは、流れていた剣を戻し肩めがけて剣を振った。
「詰めが甘いぞギル、終わりだ。」
 ギルが砂を持っているのに気づいていた俺は、大振りな剣を半身になって交わしそのままギルの頭を剣の腹で叩いた。
「フッー。やっぱり身体動かしてない期間が長かったからか少し反応が遅いな。だが、思った以上に武術スキルの補正は凄いようだな。」
 俺は、ゴブリン達へ思ったことを伝えるために倒れているゴブリンの元へむかった。
「もう起きていたのかギル。」
「マスター、おはようございます。私たちは実際睡眠は必要ありませんから。」
 ダンジョンマスターとモンスターは食事、睡眠、トイレはやらなくても大丈夫な体になっている。しかし、俺は出来るだけ以前の生活を変えたくなかったため、トイレ以外は変えないようにしている。
「まあ、疲れたら休めよ。で、挑戦者はあれから来たか?」
「いえ、まだ来ていません。そろそろ8時になりますし来るのではないでしょうか?」
 流石に夜中にダンジョンに来るやつはいないようだ。
では、俺のスキルのもう一つのスキルを使ってみるとしますか。俺は、昨日暇だったのでユニークスキルの経験値支配について色々試していた。その結果わかったのは今は、俺の支配下にいる者に入る経験値を俺に半分入れるようにすることができるという事だ。つまり、俺は戦わなくてもレベルを上げることができるというわけだ。
 そもそもダンジョンマスターがレベルを上げようと思ったら、他のダンジョンに行くか自分でダンジョンに入ってきた探索者を殺すしか経験値を得る方法はない。
 だが、このスキルによって俺のダンジョンの魔物が殺した探索者達から得られる経験値の半分を俺が得ることができる。
 俺は、このスキルのレベルが上がればもっとやれることが増えると考えている。
「今日は、探索者がたくさん来ると思うからギルも準備しておいてくれ。」
「はい、ここで学べるだけ学びボス部屋に近づいたときに戻ろうと考えています。」
「わかった。他の初期メンバーには訓練を続けるよう言っておいてくれ。」
「わかりました。」
 そう言ってギルはボス部屋に行った。
 じゃあ俺は今のうちに経験値分配を使ってみますかね。
 [経験値を分配する対象を選んでください。]
 使おうと思った瞬間目の前にこんな文字が表示された。
俺は対象を初期メンバー以外の俺の支配下にいる魔物全部に設定した。これで、ダンジョンで得た経験値の半分は俺に入って来ることになる。
「これ下手したら指揮強化よりチートだよなー。」
 俺はそんなことを思いながらモニターを眺めていた。
1時間ほどたち無属性魔法の身体強化を使ってスキルのレベル上げをしているとようやく探索者がダンジョンに来始めた。
「マスター、ようやく来ましたね。」
「そうだな...ってどんどん来てないか?」
 9時を過ぎたあたりから、探索者達が今までなんだったのかというぐらい挑戦しだした。
「ようやくダンジョンがスタートした感じだな。」
「そうですね。マスター今いる探索者は全部で24名ほどですが脅威になりうる人物はいますでしょうか?」
「いや、おそらく第1ランクすら苦戦するんじゃないか?」
 昨日の結果をふまえて序盤のゴブリン達は体力と攻撃のみをEにして他はGに設定してある。
「なぜ?弱くする必要があるのでしょう?」
「そりゃあ序盤が強すぎて何もドロップできずに死んだってなると今後挑戦する探索者が少なくなるからな。バランスが大事なんだよ。」
 ところで、今の状況はと言うと最初の分岐点で左に行った探索者は16人、右に行った探索者が8人となっている。
「マスター、右の通路はどのようなコンセプトになっているのでしょう?」
「右は単純に迷路のように複雑に伸ばし罠を重視した通路にゴブリンをバラバラに配置しておいて、最終的にボス部屋に繋がる前の大部屋に繋がるようにしている。」
 右の通路は高度な罠も仕掛けていて、探索者は強さだけでなく察知能力も重要になって来る。その為俺は左の通路より難しいと考えている。それにこっちの通路にはあいつもいるしね。 
 あれから1時間経った。現在のダンジョン内にいる探索者は31人。この31人は全て新しい探索者だ。最初の探索者24人はもうすでにゴブリン達によって殺されてダンジョンベースに送られている。
「ちょっと弱すぎませんか?」
「やっぱそうだよなー。24人全員が1時間も持たずに死ぬなんて予想外だ。」
 
 最初の24人で最も進んだパーティーで右側の通路(これからは迷路エリアと呼ぶ)、迷路エリアが全体の10分の1程度。左の通路(これからはランクエリアと呼ぶ)、ランクエリアがランク1に設定しているゴブリン20体のうち15体が一番進んだパーティーになる。
「これはちょっとレベルを下げる必要があるな。」
 俺は、迷路エリアの序盤とランク1までのゴブリンのステータスを指揮強化を残したままオールGの変更した。
 指揮強化を残したのは、頭の良さへの補正はそのままにしておきたかったからだ。
 なぜ残したのかというと、今3つあるゴブリンスポナーは全て新しく追加した浄化の泉の横に設置してある。そこで、リスポーンしたゴブリン達は体を洗い匂いを取ってから俺のダンジョンに出すようにしているからだ。
 匂いのきついダンジョンだときたくても来ない探索者が増える可能性があるし、単純に俺のダンジョン内が臭くなるのが嫌だからそうしてある。
「とりあえず、これなら探索者もある程度は進むことができるだろう。」
 メリットのないダンジョンにはこなくなるからな。それだけは防がなきゃダンジョンを運営している意味がない。
  ゴブリンのステータスをオールGにしてから、探索者達もいまだにランク1は突破してはいないが通路で道中で負けることは少なくなっているようだ。
「これなら大丈夫かな。さてある程度はこのままにしておいても大丈夫だろう、俺も訓練をするからボス部屋に行くぞ。」
 俺は経験値支配で得た経験値により今のレベルはすでに5になった。そこでステータスも上がりスキルのレベルアップも兼ねてゴブリン達と訓練しようと思った。
 暇とか言わないよ?
 俺がボス部屋に行くと初期メンバー4人が訓練していた。
あと1人は俺の頼み事でここにはいない。
「どのような訓練をするのでしょうか?」
「その事だが、今から俺対ギルも含めてお前達全員と模擬戦を行おうと思っている。ちなみに指揮強化で全員オールFに設定する。」
「それではこちらが有利すぎませんか?」
「まあね。でも戦えば結果はわかると思うよ。それじゃあ5分後に開始するから準備してくれ。」
「あっ、武器は木の武器を用意してあるからそれを使ってくれ。魔法の使用はオッケーだからね。」
 さあ、久々に体を動かすな。こっちに来てからダンジョンにつきっきりであまり動けてなかったからな。訛ってないといいんだが。
「よし、5分経ったな。じゃあこの銀貨を投げるから地面に落ちた瞬間模擬戦スタートだ。」
 俺は、親指で銀貨を弾いた。
・・・カラン!
 俺は、魔法ゴブリン目掛けて思いっきり地面を蹴った。
「いかせません!」
 予測していたのかギルが俺の前に立ち剣を受け止めた。
「なかなかいい反応だ。」
 俺はそのままギルの剣を斜めに流し腹に蹴りをくらわせた。そこへ、盾ゴブリンが槍で俺の胸目掛けて突きを放った。俺は剣で槍をさばき1歩で盾ゴブリンに接近し顎にフックをお見舞いした。
「そう簡単に間合いに入れさせるな。」
 俺はギルにトドメを刺そうと思いギルを蹴った方へ走ろうとした時弓ゴブリンが放った弓を察知し間一髪でかわし、魔法を完成させそうな魔法ゴブリンへ足元に落ちていた石を投げ魔法の詠唱を止めた。
「ゴブ!」
 俺は、後ろから剣を俺の頭に振り落とそうとしていたゴブリンの剣を避けゴブリンの腹を切った。
「もう少し気配を消すんだ。」
「ゴブゴブ!」
 チッ!魔法ゴブリンが詠唱を終えファイヤーボールを放ってきた。
「ウォーターボール!」
 全魔法スキルのおかげか詠唱のいらない俺はすぐさまウォーターボールでファイヤーボールを相殺し、水蒸気が出て視界が悪い状態の中、さっきの弓で弓ゴブリンの位置を把握していた俺はそこへボルトを放った。
「ゴブーーー!」
「同じ場所にい続けるな。」
 ギルとはまだ距離があった俺は先に魔法ゴブリンをやることにした。
 魔法ゴブリンがまた放ってきたファイヤーボールを今度は避け、俺は弓ゴブリンの弓と矢を奪い矢を放った。矢は外れることなく魔法ゴブリンの頭にあたった。
「魔法を使うときはもっと頭を回せ。」
 俺は、あえて最後にしておいたギルの方を向いた。
「もうお前だけだぞ?もう少しねばってくれよ!」
 弓を捨て剣を右手に持ちギルとの距離を詰めた。ギルは、剣を俺の腹めがけて思いっきり振った、それを後ろへ下り避けた俺はギルの頭めがけて剣を下ろした。
「まだです!」
 それを避けたギルはさっき倒れた時に取ったのか左手に
持っていた砂を俺の顔に投げつけた。
「終わりです!」
 ギルは、流れていた剣を戻し肩めがけて剣を振った。
「詰めが甘いぞギル、終わりだ。」
 ギルが砂を持っているのに気づいていた俺は、大振りな剣を半身になって交わしそのままギルの頭を剣の腹で叩いた。
「フッー。やっぱり身体動かしてない期間が長かったからか少し反応が遅いな。だが、思った以上に武術スキルの補正は凄いようだな。」
 俺は、ゴブリン達へ思ったことを伝えるために倒れているゴブリンの元へむかった。
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