チートなダンジョン運営〜No.1目指します〜

ロータス

ダンジョン造りスタート

 アイテムを確認した俺は、早速やってみることにした。

 まずはこの調味料生成器を出して...おーこれは券売機みたいな感じだな。結構種類あるな。全部1グラム1円なんだな。高いか安いかわかんねー。

 とりあえず初期に配られている50000円のうち1000円を使って塩を買ってみることにする。

 銅貨を10枚取り出して、自販機に入れ塩が書いてあるボタンを押した。
 ....あれ?出てこなくね?そういえばこの自販機よく見たら出てくる場所がない。倉庫か?

 倉庫を確認すると、塩1キロがあった。なるほどね、確かに1キロとかだったらいいけど100キロとか買った時あの自販機からその量出て来ても取り出せないしね、よく考えてるよ。

 俺は塩を倉庫から出した。塩は布の袋に入っていた。流石に中世ぐらいの設定でビニールは出てこないか。
 舐めてみたが中身はいつも使っていた塩と変わらない。これの何がレアなんだ?一応鑑定してみるか。

  [(異世界の)塩]
       この世界にはない高級な塩。
   市場相場:1グラム100円
 *(   )内はリョウにしか見えない。

 は?1グラム100円だと?これ調味料売ればめちゃくちゃ稼げるじゃん。俺の運やばくない?

 たしかこのゲームってダンジョン運営に関わる全てにお金が必要で、ダンジョンマスターは他のダンジョンにいってドロップ品を売ってダンジョンの運営資金を稼ぐ感じだったはずだ。それが俺は調味料を売るだけで金が稼げる。
 
 よしっ!どうせならランキング1位を目指そう!


 俺は今あるお金を使ってまずは1階層の基盤を作ることにした。
 俺はメニューを開いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ・小部屋  2500円  (20×20)

 ・大部屋  5000円   (50×50)

 ・ メリット系
    
          セーフティエリア  10000円
  
          回復の泉  25000円

          果物部屋  30000円

          宝箱   1000〜100000円(中身はランダム)
     
                                   ・
                                   ・
                                   ・

 ・罠
     
          落とし穴  500円
   
          飛び出す矢  500円
     
          落とし天井  3000円
   
          転がる鉄球  3000円

          踏むと発動魔法各種  8000円

                                   ・
                                   ・
                                   ・

 ・環境設定(洞窟はデフォ)

          迷路  100000円

          草原  100000円

          森林  150000円

          墓地  300000円

          海      500000円

          火山  500000円

                     ・
                     ・
                     ・

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
          

  へー、色々あるなー。てか最初の金じゃ洞窟のダンジョンしか作れないじゃん。まあ、元から1層は洞窟にするつもりだったから問題はないんだが。やっぱ、ダンジョンっていったら最初は洞窟でしょ。

 俺は、小部屋を8つと大部屋を2つ買った。これで、30000円だ。あとは、あらかじめ考えていた罠と宝箱を買った。これで15000円使い残りは4000円になった。

 構造は、入り口から2手に別れさせて片方に小部屋5つを200メートル間隔に並べた通路と、小部屋3つをバラバラに配置して少し迷うようにし最後に大部屋1つにつながる通路を作り、最終的に大部屋1つに1層のボスを配置するようにした。
 途中途中に罠や宝箱を仕掛けておいたからそこで減らせればラッキーだ。

 何はともあれ魔物はいないが初のダンジョン造りが終了した。
 これは、めちゃくちゃ楽しいな!早く魔物を召喚してダンジョン者のラノベを見ててずっとやりたかったことをやってみたい。
 その為にも、お金を稼ぐ必要があるな。まあ、調味料売ればいいだけなんだけどね。

 早速俺は残りの4000円を使って塩を購入した。
ん?ちょっと待て、これどこに売ればいいんだ?ギルドに行って聞いてみるか。
俺は、さっき出たばかりのダンジョン管理ギルドに向かった。


 ギルドに着くとさっきは従業員しかいなかったギルドが、おそらく他のダンジョンマスターだろう人たちでいっぱいだった。

「うわー、めちゃくちゃ人がいるなー。」
 とりあえずさっきの受付の女性のところに並ぶか。

 30分ほど待って俺の順番が回ってきた

「これはリョウ様、今回はどのようなご用件で?」
覚えていてくれたのか。話を進めやすいしありがたないな。

「売りたいものがあるのですが、どこに売ればいいでしょうか?」

 俺は、持ってきた塩1キロを受付においた。

「これは何でしょうか?」

「塩です。」

「塩!?それは本当ですか?」
塩と聞いてすごい驚いている。そういえば、ここは調味料高いんだったね。

「そうです。今回はこれだけですが、売れるようでしたら定期的に売ろうと思っています。」

「鑑定しますので少し中を見てもよろしいでしょうか?」
そういうと奥からカメラのような道具を持ってきた。

「それは?」

「これは、鑑定カメラという魔道具です。これで撮ったものの品質や効果、相場などがわかります。」

 さすがゲーム便利な道具を考えたな。

「早速鑑定させていただきます。......これは!?」

そういうと、彼女は凄い勢いで奥に走っていった。
....おーい、放置はいけませんよー。

 3分ほど待つと、奥からさっきの女性と40代ぐらいの男性が出てきた。

「君が、この塩を売ってくれるのかい?」
男はいきなり話しかけてきた。

「そうですけど、あなたは?」

「すまない、私はここのギルドのマスター“エルベルト”、エルと呼んでくれ。」

 おっとー、まさかのギルドマスター降臨。地球の塩ってそんなにいい奴だったんだ。

「俺はリュウ、よろしくエルさん。」

「よろしくリュウくん。」

「ちなみに私はライラです。よろしくお願いします。」
受付の女性が横から名乗ってきた。そういえば名前知らなかったな。

「よろしくライラさん。」

「すまないが塩のことについて話があるからわたしの部屋まできてくれないか?」

 やっぱ塩だったか。まあこれからも売る予定だしここで話つけておいて損はないな。
 俺は頷き後をついていった。


 ギルマスの部屋に着き三人とも椅子に座ると、

「ライラ早速だが、リュウくんが持ってきた塩の鑑定紙をもう一度見せてくれるか?」
          
 ギルマスがその紙に目を通し終わり俺にその紙を見せてくれた。
そこには俺の鑑定結果とほぼ同じことが書かれていた。

「リュウくんこれを見て貰えばわかると思うが、この塩はすごい品質が良い。こんな塩今まで一度も見たことがない。」

「それほどですか。買い取っていただけるのでしょうか?」

 これが買取なしだったらNo.1ダンジョンへの道が遠くなる。まあここの他にも一応候補はあるにはあるんだが。
あまり行きたくないんだよな。

「もちろんだ。相場の2割り増しで買い取らせてもらいたいのだが売ってくれるだろうか?」

 俺をはめようとせずしっかり商談をしている。いい人だな。

「いえ相場でお売りしますよ。」

「いや、流石にそれはこちらがかなり得をしてしまうことになる。」

「それなら、これから結構な量持ってくることになると思います。それを相場で買い取っていただくという事でどうでしょう?」

「それはもちろんこのレベルの塩なら大歓迎だ。しかし本当にいいのかい?」

 別にこっちは何も苦労しないで金さえあれば無限に出せるしな。定期的に買ってくれたほうがこっちとしてはありがたい。

「もちろんです。」

「ありがとう!リュウくん。それじゃあ、これからの買取について話し合おうか。」

 この後、30分ほど話し合いを行い俺は自分のダンジョンに戻った。



          
 

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