異世界英雄のレイン (旧題:異世界英雄の創造主)
兄様の強さ
今回、アイリを中心になっています。あと、マージラスはまだ死にません。次回死にます(ネタバレ)
《スキル:最高神の試練の条件を達成しました》
《呪いを一部解除します》
《……呪いを解除しまました》
《呪いの解除より、ステータスが戻ります》
《……この世界に適応しました》
【名前】レイン・クロスフォード
【種族】人間 【性別】男 【年齢】6歳
【レベル】1
HP:800/800(80×10)
MP:500/500(50×10)
力 :600 (60×10)
耐久:500 (50×10)
敏捷:800 (80×10)
器用:900 (90×10)
魔攻:300 (30×10)
【スキル】
無魔法 全武術
【ユニークスキル】
戦闘形態 最高神の試練
【称号】
元最弱 努力家 暗黒王
【加護】
無し
ステータスを見てみると、確かに変わっていた。それより、適応しましたって…いままで、ステータスがおかしかっ…たな。
ステータスオール1でアイリに勝てたことや、スキル持ちより強かったことやら、沢山不思議なことがあったな。全て、ステータスなんて関係ないと思っていたのに。
まあ、こんなことはどうでもいいか。
レインの様子は一見何も変わっていないように見えるが心の中は激しく変わっていた。例えるなら、草原が銀世界変わったように。
レインは息をするように歩き出し、マージラスと名乗った魔族の男の後ろについた。
「じゃあ、お前を殺すぜ」
レインに気づいてないマージラスはアイリを殺すために腕を上げ振り下ろしていた。
(ああ、お母様達はこんな屑に殺されたのか…)
レインは心底マージラスを軽蔑した。何でこんな屑にお母様達が殺されたのか。何でこんな屑にアイリが殺されそうになっているのか。
しかし、分からなかった。お母様達が殺された事が。アイリが殺されそうになっているの事が。
ただ、一つだけ分かった事があった。それは──────
(この屑を殺す。死にたいと思わせてから)
純粋な殺気を身に纏って、マージラスの腕を斬り飛ばした。このことを理解出来ていない二人、アイリとマージラス。両者とも混乱していた。
アイリは殺されると覚悟していたのにマージラスの腕が斬り飛ばされていたため。マージラスは腕を振り下ろして殺そうとしていたのに腕が斬り飛ばされていたため。
先に混乱が解けたのはマージラスのほうだった。マージラスはレインが身に纏っている殺気を感じとったためだ。そしてそのまま後ろに飛び下がった。
レインはまだ混乱しているアイリを逃がそうとするために殺気を解いて、アイリの頭を撫でた。
「えっ………」
「もう大丈夫だよ。僕がアレを倒すから」
「な、んで……」
アイリはレインを守るためにマージラスと戦っていた。自分の方が強いと思っていたから。
◆◆
私、アイリは物心がついた時に思った事があります。それは私の兄様、レインが優秀であることです。レインは文字を教え、本を読んでくれました。……普通子供では理解出来ない事を。
そして次に思ったのは私がレインの邪魔になってしまっているのではないかという疑問です。レインは優秀です。だからレインが努力をすれば歴史に名を残せるとおもいます。もちろん、レインはいつも努力していますよ。
けれどレインは私のために時間を使ってくれます。そのため、もしも私がいなかったら初代勇者様より有名になると思います。……出来ればかまって欲しいですけど。
しかし、運命は残酷です。こんなに優秀な兄様がステータス値オール1でスキル無しの称号最弱になりました。神様より素晴らしいレインをあんな風にさせて。この時、私は誓いました。レインを守るために強くなると。
来年、私は喜びました。レインに教えてもらった魔力操作を練習しました。その陰で、平均10のMPが150。さらに嬉しい誤算で魔攻35に属性魔法が4つありました。レインを守るための第一歩は順調でした。そのまま、沢山魔法の練習をしました。
その結果は目に見える物でした。レインにも褒めてもらいましたし。
だけど、私の魔法はまだ子供のお遊びだったんですね。魔族の男、マージラスには通用しませんでした。私が幾ら魔法を撃っても相殺され、奥の手を使っても軽く傷をつけただけでした。いくら魔法の相性が悪くても、これはあんまりです。
絶望している私にマージラスはふざけたことを言い出してきました。
「この俺、マージラスの部下にならねえか?」
何を言っているのか理解出来ませんでした。そんなことに気づかないマージラスの勧誘は続きました。私は呆然と聞いていました。次の言葉を聞くまで。
「お前の兄を殺せばな」
この言葉を聞き、固く決意しました。死ぬこと。また、願いました。レインが逃げ切れることを。
そして、マージラスが腕を上げたのを見て目を閉じた。
(兄様、逃げて!!)
いつまで待っても痛みが襲わないので、恐る恐る目を開けると有り得ない状況が広がっていた。
片腕が斬り飛ばされているマージラスの姿と守るはずのレインの姿が見えた。
頭の整理が出来なくなった。
──何で兄様がいるの?
──何でマージラスの腕が斬られているの?
──何でそんな殺気を身に纏っているの?
頭の中に色々な考えが浮かび混ざる。何も理解出来ない。
そんな時、兄様が私の頭を撫でた。さっきまでの殺気はどこにも無く、いつもの優しい兄様がいた。
「えっ………」
私が出せた声はこれだけだった。
「もう大丈夫だよ。僕がアレを倒すから。」
「な、んで……」
ホントにこれだけだ。いつもの優しい兄様。私より優秀な兄様。私より弱い兄様。そのはずなのに何で兄様がマージラスに立ち向かえるの?何で兄様はそんなに強いの?
(ああ、だから兄様は強いですね)
私は少し離れた場所に運ばれた。兄様に運ばれた時間は短かったけど、しっかりと理解できた。兄様が私より強い理由が。
私の大好きな兄様。世界で一番優しい兄様。私の事を一番思ってくれる兄様。兄様の強さはその優しさだったのですね。
私の一番大好きな兄様。自分を責めないでください。自分の優しさで傷つかないでください。
私の世界で一番大好きな兄様。また、笑ってください。
作者?筆者?のアーカディアキルスです。
進行スピード遅すぎませんか?少しシリアスではないですか?
もしもそんな風に思っているならごめんなさい。
でも、次も読んでくれる方はいいねしてください。いいね欲しいです!
《スキル:最高神の試練の条件を達成しました》
《呪いを一部解除します》
《……呪いを解除しまました》
《呪いの解除より、ステータスが戻ります》
《……この世界に適応しました》
【名前】レイン・クロスフォード
【種族】人間 【性別】男 【年齢】6歳
【レベル】1
HP:800/800(80×10)
MP:500/500(50×10)
力 :600 (60×10)
耐久:500 (50×10)
敏捷:800 (80×10)
器用:900 (90×10)
魔攻:300 (30×10)
【スキル】
無魔法 全武術
【ユニークスキル】
戦闘形態 最高神の試練
【称号】
元最弱 努力家 暗黒王
【加護】
無し
ステータスを見てみると、確かに変わっていた。それより、適応しましたって…いままで、ステータスがおかしかっ…たな。
ステータスオール1でアイリに勝てたことや、スキル持ちより強かったことやら、沢山不思議なことがあったな。全て、ステータスなんて関係ないと思っていたのに。
まあ、こんなことはどうでもいいか。
レインの様子は一見何も変わっていないように見えるが心の中は激しく変わっていた。例えるなら、草原が銀世界変わったように。
レインは息をするように歩き出し、マージラスと名乗った魔族の男の後ろについた。
「じゃあ、お前を殺すぜ」
レインに気づいてないマージラスはアイリを殺すために腕を上げ振り下ろしていた。
(ああ、お母様達はこんな屑に殺されたのか…)
レインは心底マージラスを軽蔑した。何でこんな屑にお母様達が殺されたのか。何でこんな屑にアイリが殺されそうになっているのか。
しかし、分からなかった。お母様達が殺された事が。アイリが殺されそうになっているの事が。
ただ、一つだけ分かった事があった。それは──────
(この屑を殺す。死にたいと思わせてから)
純粋な殺気を身に纏って、マージラスの腕を斬り飛ばした。このことを理解出来ていない二人、アイリとマージラス。両者とも混乱していた。
アイリは殺されると覚悟していたのにマージラスの腕が斬り飛ばされていたため。マージラスは腕を振り下ろして殺そうとしていたのに腕が斬り飛ばされていたため。
先に混乱が解けたのはマージラスのほうだった。マージラスはレインが身に纏っている殺気を感じとったためだ。そしてそのまま後ろに飛び下がった。
レインはまだ混乱しているアイリを逃がそうとするために殺気を解いて、アイリの頭を撫でた。
「えっ………」
「もう大丈夫だよ。僕がアレを倒すから」
「な、んで……」
アイリはレインを守るためにマージラスと戦っていた。自分の方が強いと思っていたから。
◆◆
私、アイリは物心がついた時に思った事があります。それは私の兄様、レインが優秀であることです。レインは文字を教え、本を読んでくれました。……普通子供では理解出来ない事を。
そして次に思ったのは私がレインの邪魔になってしまっているのではないかという疑問です。レインは優秀です。だからレインが努力をすれば歴史に名を残せるとおもいます。もちろん、レインはいつも努力していますよ。
けれどレインは私のために時間を使ってくれます。そのため、もしも私がいなかったら初代勇者様より有名になると思います。……出来ればかまって欲しいですけど。
しかし、運命は残酷です。こんなに優秀な兄様がステータス値オール1でスキル無しの称号最弱になりました。神様より素晴らしいレインをあんな風にさせて。この時、私は誓いました。レインを守るために強くなると。
来年、私は喜びました。レインに教えてもらった魔力操作を練習しました。その陰で、平均10のMPが150。さらに嬉しい誤算で魔攻35に属性魔法が4つありました。レインを守るための第一歩は順調でした。そのまま、沢山魔法の練習をしました。
その結果は目に見える物でした。レインにも褒めてもらいましたし。
だけど、私の魔法はまだ子供のお遊びだったんですね。魔族の男、マージラスには通用しませんでした。私が幾ら魔法を撃っても相殺され、奥の手を使っても軽く傷をつけただけでした。いくら魔法の相性が悪くても、これはあんまりです。
絶望している私にマージラスはふざけたことを言い出してきました。
「この俺、マージラスの部下にならねえか?」
何を言っているのか理解出来ませんでした。そんなことに気づかないマージラスの勧誘は続きました。私は呆然と聞いていました。次の言葉を聞くまで。
「お前の兄を殺せばな」
この言葉を聞き、固く決意しました。死ぬこと。また、願いました。レインが逃げ切れることを。
そして、マージラスが腕を上げたのを見て目を閉じた。
(兄様、逃げて!!)
いつまで待っても痛みが襲わないので、恐る恐る目を開けると有り得ない状況が広がっていた。
片腕が斬り飛ばされているマージラスの姿と守るはずのレインの姿が見えた。
頭の整理が出来なくなった。
──何で兄様がいるの?
──何でマージラスの腕が斬られているの?
──何でそんな殺気を身に纏っているの?
頭の中に色々な考えが浮かび混ざる。何も理解出来ない。
そんな時、兄様が私の頭を撫でた。さっきまでの殺気はどこにも無く、いつもの優しい兄様がいた。
「えっ………」
私が出せた声はこれだけだった。
「もう大丈夫だよ。僕がアレを倒すから。」
「な、んで……」
ホントにこれだけだ。いつもの優しい兄様。私より優秀な兄様。私より弱い兄様。そのはずなのに何で兄様がマージラスに立ち向かえるの?何で兄様はそんなに強いの?
(ああ、だから兄様は強いですね)
私は少し離れた場所に運ばれた。兄様に運ばれた時間は短かったけど、しっかりと理解できた。兄様が私より強い理由が。
私の大好きな兄様。世界で一番優しい兄様。私の事を一番思ってくれる兄様。兄様の強さはその優しさだったのですね。
私の一番大好きな兄様。自分を責めないでください。自分の優しさで傷つかないでください。
私の世界で一番大好きな兄様。また、笑ってください。
作者?筆者?のアーカディアキルスです。
進行スピード遅すぎませんか?少しシリアスではないですか?
もしもそんな風に思っているならごめんなさい。
でも、次も読んでくれる方はいいねしてください。いいね欲しいです!
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