世渡り

暇魔神

お別れ

翌日
言われてついてきたのが墓地。
あかねの母が眠っている場所だ。
「一人で来れなかったんだ。ここ。」
「...」
「昔ね。母を殴ったんだ。辛い気持ちを話したのに理解されず。何回もやめてほしい事をされたんだ。それで口喧嘩して、翌日には母が「私が悪かったて。でもあなたが心配だから。」謝って、また繰り返して。...それでねある時、人生で初めて人を殴ったんだ。アザにすらならなかったけどね。それの意味も母は理解してなかったけど。だからもう他人として扱った。そうしていたらいきなり母は逝ってしまった。結局理解されないまま。」


「それ絶対忘れるなよ。」
「えっ?」
「立ち直って、この事をポジティブに受け取れたら。楽だよな。でもそれも一種の逃げだ。結局都合よく解釈しているだけだ。それより苦しいと理解して進む。そっちの方が母さんにして欲しかったことがわかるから。下手に大人になるんじゃねぇよ。」
「かっこいいね。」
「だろ。」ニッ
いい笑顔で笑ってやった。





依頼達成。
多少お節介だったけど初仕事をやり遂げた。
そして自分の家に戻ってきた。そしたら玄関にホワイトタイガーがいた。
『拾ってください。』
(何だ捨てホワイトタイガーか...)
「ただいま〜。」ガラガラ
スライドドアを開けて玄関をくぐる。
「お帰りなさい。」
「なぁ、そこにホワイト...タ...イ...ガ。アレ?!」
「ホワイトタイツ?」
「ちげぇよ!ホワイトタイガー!外にいる!」
「そんな事あるわけ......ホンマや。」




「ほーら、さんまだよ〜。」
「亮太さん、虎にさんまは...」
「ガルルルル」
「ほら、怒った。」
「チクワだよ〜」「ガルルルル」
「ハンペン」「ガルルルル」
「もやし」「ガルルルル」
「ヤマウド」「ガルルルル」
「ウッウッ、ゆでたまゴッ!」
英知に思いっきり蹴られた。
「ロクなものないじゃねぇか!」
「だって無いんだもん!」

そこに椿がやって来た。
「キャッホーーー。何これ!猫?」
「これを見て猫と言えるのはスゲェな。」
「これ飼うの?」
「無理だ。全てがもたない。」
「よーしよしよし。ほ〜ら肝臓だよ。」
「「!?」」
ホワイトタイガーが食いつく。
「何故貴様が肉を持っている!あと、何で肝臓?!」



結果懐いた。
元々人間になれた奴だったから懐きやすいかったのかもしれない。それを肉で懐かせた。
「俺は無理だからな!食費はない!」
「私が育てる。ご飯も散歩もする!」
「絶対だからな!結局お母さんがやるハメになる様なのは嫌だからな!」
さっきからホワイトタイガーが椿を噛んでる。それを何事もなかった様に撫でる椿。
「私を見くびるな!」


椿は最近ツケを分働き終わってここに来るようになった。その椿は虎に跨がって部屋の中に入って行く。
(家に虎が住み着いた。)
「名前どうするんですか?」
「ヨーゼフ。」
「アルプス行きそうですね。」
「パトラッシュ!」
「一緒に力尽きるきですか。」
「モロ」「....似てますね。」
「ヤックル!」「4足歩行ですね。」
「オッコトヌシ」「もののけ好きですね。」
「ピチグソ丸!」「パロ作品をパロんな。」
「シロ」「普通。」
「エロ!」「...もう真面目に考えませんか?」



命名
百道ももち


「ももっち、よろしく〜。」
「ワン」
「お前は虎だろ。」
「ガウッ」
「言い直した。」



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