彼女と一緒に異世界を!

ごま

11.メニュー表とターキー

「・・・ータ・・起きて、コータ」

「はぁい?」

 俺は誰かに呼ばれ、寝起きで重くなっているまぶたを気合で開き、誰に呼ばれているのかを確認する。
 すると視界に入って来たのはジャンヌだった。

「あれ?ジャンヌどうしたんだ?」

「どうしたんだ?じゃなくて、もう朝なのに中々起きないから起こして上げたの」

「あぁ、そうだったのか」

 よく見ると部屋の窓から朝日が差してるのが分かる。
 軽く寝たつもりがどうやら熟睡していたらしい。
 まぁ、特に不都合は無いからいいのだが。

「ていうか、早く準備しなくちゃでしょ?集合時間まであと1時間くらいしかないわよ?」

「あ!そう言えばそうだった!」

 今日はみんなで初めてのクエストに行く予定だった!
 何が不都合は無いだ。バリバリあるじゃないか。

「朝食はそこに置いてあるからね」

 そう言ってジャンヌは机の上を指差す。
 どうやら朝食を作ってくれているようだ。

「ここからギルドまで20分はかかるから早く準備してね」 
 
「わ、わかった」

 これは忙しいぞ。
 そう思いながら俺はジャンヌの料理に手を付けていた。

 ちなみに、ジャンヌは料理があまり上手でない事がこれで明らかになった。



「あっ!コータだー」

 何とか準備を早く済ませた俺はジャンヌと一緒にギルドに向かっていた。
 その途中で聞き覚えのある声がして後ろを振り返る。

 そこには小さなリュックを背負ったクレイルがいた。

「おー、クレイルか。ん?なんだ、その荷物は」

 確か昨日はこんなリュック持っていなかった筈だが。

「クレイルが『明日クエストに行くんだ!』って言ったら、お父さんがいろいろ持たせてくれたのー」

「なるほどな」 

 見た感じクレイルも相当幼いし、お父さんも心配だったのだろう。
 
「じゃあとっととギルドに行ってリースと合流しようか」
 
 そう言って再びギルドを目指す。


 朝のギルドはあまり人がおらず、結構静かだった。
 そのおかげですぐにリースを見つけられた。 

「あっ、みんなもう揃ってたんだね」

 それはリースも同じようで、俺達が近づくとすぐに気がついた

「たまたま途中であったんだよ。もしかして、結構待った?」

「いや、ついさっき来たばっかだよ。逆に私が待たせてないか心配だったよ」

 そう言って笑うリースに少し安心する。

「じゃあ早速だけどクエスト行こうか?」

 リースはクエストに行きたくてたまらないらしい。
 かくいう俺も早く行きたいのだが、

「クエストってどうやって受けるんだ?」

 まずこれが分からないのでお話にならない。

「あれ?コータって受けるの初めて?」

 リースの質問に無言で頷く。

「じゃあ私が試しに受けて来るから一緒においでよ」

「わかった」

 俺はそう言うと、リーザさんがいるギルドの窓口のような場所に向かっていくリースについて行く。

「初めてだから簡単なクエストでいいよね?」

 リースが振り向きジャンヌ達に聞く。

「そうね。最初だし低い難易度のやつがいいわね」

「クレイルは何でもいいよー」 

 ジャンヌはリースに共感し、クレイルはあまり理解してない様子で返事をしていた。

 そういえば、もう既にリースはジャンヌ達に馴染んでいる。
 やはり女の子同士すぐに仲良くなれるのだろう。
 俺もこの中で浮かないようにしなくてはいけない。 
 
 そんな事を考えてる間にギルドの窓口につく。

「あら、リース。今日はどうしたの?」
 
 「パーティーのみんなとクエストを受けたくて来たんだ。なんか初心者向けの簡単なクエスト無いかな?」

「えーと、初心者向けってなると難易度はFくらいで...大体この辺りね」
 
 そう言ってリーザさんが出したのはレストランのメニュー表のようなもの。
 そこには「ヘドロガエルの狩猟」「三日月フクロウの捕獲」といった様々なクエストがびっしりと書いてあった。

「一応説明しとくね。クエストにはそれぞれ難易度があるの。1番下がGで1番上がS。Sに近ければ近い程難易度が高いってこと。でもって今私達が受けようとしてるのは難易度Fのクエストなんだけど...どう?なんか気になるクエストある?」

 正直クエストよりもリーザさんとリースがお互いタメ口で話してたところが気になるが、これは後ででもいいだろう。 

 俺は思考を切り替えメニュー表、もといクエスト一覧を見る。 

 当たり前だが全部見たこと無い名前のモンスターで、どれも気になる。
 しかし、その中で一際目を引く名前を見つけた。

「スクラップターキー?」

「スクラップターキーかぁ」

 俺がその名前を言うとリースが露骨に顔をしかめた。
  
「もしかして結構強いモンスターだったりする?」

「強いわけではないんだけどね。ちょっとめんどくさいというか何というか...」

 何かリースが言っているが後半の辺りが声が小さくて聞こえなかった。

「名前的にはこれが1番気になるんだけど、ダメか?」

「別にダメってわけじゃないけど。まぁ、みんなの実力を見るにはちょうどいいかな?」
  
「? よく分からないけど、いいんだな?」

「うん、これで行こう」

 リースはそう言うとリーザさんにクエスト一覧を返した。

「受けるクエストは『スクラップターキーの群れの狩猟』で、間違いないですね?」

「あ、はい。それでお願いします」

「では、クエストの受注承りました」

 なんかよく分からないがこれでクエストを受けられたらしい。
 案外簡単だったな。

「じゃあみんなに伝えに行こうか」

「そうだな」

 そう言って俺とリースは、ジャンヌとクレイルの元へ戻り今受けたクエストを教える。

 2人ともスクラップターキーの事は知らなかったが、俺達の中で1番実戦経験があるであろうリースが大丈夫と言ったのだから多分大丈夫だろう。



 後にこのクエストを受けた事を後悔する羽目になるのだが、この時の俺はそんなことを知る由もなく、程よい緊張感に包まれながらギルドを後にしていた。




 


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 何を思ったのかはわかりませんが「小説家になろう」の方でも掲載し始めました。
 
 あくまでもこちらの方がメインですのでこれからもよろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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コメント

  • ごま

    アドバイスなどが欲しくてなろうの方でも掲載させていただきました。
    なろうは読者の人が作者ってことが多いんで、少しでも勉強になればいいかなと思います。

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