彼女と一緒に異世界を!

ごま

9.スタートライン

 「私の名前はモト・リース。魔族にも人間にもなれなかった半端者だよ」

 そう言って銀髪の少女モト・リースは、悲しげに笑っていた。

「魔族!?」

 リースの正体を知って驚くジャンヌ。
 そんなジャンヌに俺は小さな声で質問する。

「魔族ってどんな種族なんだ?」

 俺の中でのイメージだと魔王の幹部とかそういう感じなんだけど...

「魔族っていうのは、大きな翼と強靭な肉体が特徴的で、高い身体能力と魔力コントーロルが得意な種族よ。だけど、昔から人間とは敵対関係のはずなのにどうしてこの町に...」

 要するに敵キャラってことか。
 だけど見た目はほとんど一般人と変わりないぞ?

「その説明で大体あってるよ。だけど私はさっきも言ったように人間と魔族のハーフで、翼はあるけど身体はデカくない。魔力のコントールは多少得意だけども、身体能力は他の魔族とは比べものにならないくらい低いんだ」

 言い方があれだが、要するに劣化版って所かな?

「それよりも!ハーフとはいえなんで魔族のあなたがなんで人間の町に?魔族の国もあったでしょうに」

「小さい頃はその国にいたんだけど、私って人間の血が濃いから魔族の国でも居場所がなくて、最終的にお父さんに追い出されちゃったんだ。お母さんは私を産んだ時に死んじゃってるから、追い出された後は長いこと魔物とかを狩りながら暮らしてたんだ」

 そのままリースは話を続ける。

「そんな生活が2年くらい続けていた時にたまたまある人に拾われて、その人と一緒に今この村でくらしてるの」

「なるほど。リースのことはわかったよ。でもなんで俺達のパーティーに入ろうと思ったんだ?」

 リースが何者かわかった所で俺達のパーティーを選んだ理由を聞いてみる。

「雰囲気かな」

「えー...」
 
 なんかちゃんとした理由があると思ってた。
 
「だ、だめ?」

 俺の反応に心配そうな表情を見せるリース。
 
「いや、別にだめじゃないよ?」

「良かったぁ」

 安堵した様子のリース。

「じゃあ、やっとこれでパーティーメンバーは集まったわね!」

 ジャンヌが嬉しそうに俺に言ってくる。

「あぁ、そうだな」

 とりあえずスタートラインには立てた感じだな。
 
「あ、まだ私君たちの名前聞いてないや」

 そう言えばまだ自己紹介もしてないのか。
 そう思い俺達はリースに簡単な自己紹介をした。

「じゃあこれからよろしくね、コータ」

「こちらこそよろしくなリース。あ、あとそろそろ上着着たほうがいいぞ」

 今更だけどずっと下着姿のリースに忠告する。

「え?  あっ!」

 リースも忘れてたのか俺が忠告すると、顔を真っ赤にしてから、慌てて上着を着始めた。

 

そんなこんなで俺は、転生後初の彼女と個性的なパーティーメンバーを手に入れた。






 

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