勇者の俺が科学の世界に転生した結果
4話 引越し
「あ、あやとくん!わ、わたしと!しょうらいけっこんしてくれませんか!」
どうもみなさん。綾人です。
え?今どういう状況かって?求婚されてます。相手?平坂優希ちゃんだよ、ほら、前話で仲良くなったあの子。
求婚さなんて前世で腐るほどされてるけどこんな幼い子に対してストレートに断るのもなんか心が痛むしどうしようか……そうだ。
「うん、おとなになってもゆきちゃんのきがかわらなかったらいいよ!」
フッフッフッ。どうだ、今優希ちゃんが僕を好いてくれるのは幼少期の間違いだ。
だったら彼女が大人になれば、そんな気の誤もなくなるだろう。まさに完璧。
「え………ホント?」
「うん、ホントだよ」
「ヤ、ヤッターーー!いまのろくおんしたから!おとなになってやっぱいやっていってもダメだから!」
お、おう、録音したのか……でも大人になれば僕の事が好きだったことなんてきれいさっぱり忘れていることだろう。……ことだろう。……ことだよね?
※
ところで、僕がこの保育園に来てから1年が経った。
僕達はもう5歳になり、藍は6歳になってもうすぐ保育園を卒業する。
この保育園での暮らしは本当に楽しい。なぜかたまに、先生達から熱い視線を感じるが。この暮らしがあと1年で終わるなんて、寂しさ半分、次の小学校に対する楽しみ半分といったところだ。
─────と、思っていた矢先の話だった。
「綾人、藍、ママの大事な仕事で今度、アメリカに引っ越すことになったの」
「え……ホント?」
「うん、ごめんね、ママの都合でせっかく仲良くなった。子達とお別れさせることになっちゃって」
「そっか………さみしいけど、しごとならしかたないよ」
「あいもさみしいけどあやとがいればいい」
「ありがとう、綾人、藍」
そっか、みんなともお別れか。まあ仕方ない、別れなんて前世でたくさん経験してきたんだ。今更ウジウジ言っても始まらない。
「再来月には引越しだから、みんなにちゃんとお別れ言っておきなさい」
「うん、わかった」
「わかったー」
※
「みんな、今日は悲しいお知らせがあります。みんなのお友達の綾人きゅんと藍ちゃんが1ヶ月後にお別れすることになりました」
「えっ………」
「えーー、あやとくんおわかれなの?」
「おわかれといってもあといっかげつはみんなといれるよ」
「よかったーー」
まだ子供だから1ヶ月後にはお別れだってことがよく分かってないみたいだ。
そうしてまた平穏な毎日が過ぎ、1ヶ月が経とうとしてた頃。
「さいきんゆきちゃんとうまくはなせていないなー」
そう、なぜか最近優希ちゃんに避けられているのだ。もしかして嫌われた?いやいやいやそんなことないだろう。好きじゃなくなっただけならまだしも嫌われるようなことはしていない。
と、僕が思考に耽っていた時。
「あやとくん、ちょっといい?」
優希だ。優希ちゃんに呼ばれた。そっちに行ってみると……
「あやとくんどこかいっちゃうの?」
「うん、だからおわかれだね、ゆきちゃん」
「そんな………」
「ごめんねゆきちゃん」
「わたし………わたし、あやとくんとおわかれなんていやだよ。ウゥ……グスン」
ウッ、そんな顔されたら心が痛む。
どうやら優希ちゃんは僕との別れが嫌で、心の整理をするために僕を避けていたらしい。
「ゆきちゃん、なかないで?せっかくのかわいいかおがだいなしだよ。だいじょうぶ、ぼくがとおいところにいってもぼくたちはともだちだし、それに………あのやくそくだってしたでしょ?」
あの約束とは例の、大人になったら結婚するというやつだ。
「やくそく……そうだね、また会えるよね!わたしまってる!あやとくんとまたあえるひをまってるから!」
「うん、ぼくもまってる!」
上手くまとまってよかった。なんか優希ちゃんの愛が重くなった気がするけど気のせい気のせい。
そうして僕達は、何事もなく無事にアメリカについたのだった。
どうもみなさん。綾人です。
え?今どういう状況かって?求婚されてます。相手?平坂優希ちゃんだよ、ほら、前話で仲良くなったあの子。
求婚さなんて前世で腐るほどされてるけどこんな幼い子に対してストレートに断るのもなんか心が痛むしどうしようか……そうだ。
「うん、おとなになってもゆきちゃんのきがかわらなかったらいいよ!」
フッフッフッ。どうだ、今優希ちゃんが僕を好いてくれるのは幼少期の間違いだ。
だったら彼女が大人になれば、そんな気の誤もなくなるだろう。まさに完璧。
「え………ホント?」
「うん、ホントだよ」
「ヤ、ヤッターーー!いまのろくおんしたから!おとなになってやっぱいやっていってもダメだから!」
お、おう、録音したのか……でも大人になれば僕の事が好きだったことなんてきれいさっぱり忘れていることだろう。……ことだろう。……ことだよね?
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ところで、僕がこの保育園に来てから1年が経った。
僕達はもう5歳になり、藍は6歳になってもうすぐ保育園を卒業する。
この保育園での暮らしは本当に楽しい。なぜかたまに、先生達から熱い視線を感じるが。この暮らしがあと1年で終わるなんて、寂しさ半分、次の小学校に対する楽しみ半分といったところだ。
─────と、思っていた矢先の話だった。
「綾人、藍、ママの大事な仕事で今度、アメリカに引っ越すことになったの」
「え……ホント?」
「うん、ごめんね、ママの都合でせっかく仲良くなった。子達とお別れさせることになっちゃって」
「そっか………さみしいけど、しごとならしかたないよ」
「あいもさみしいけどあやとがいればいい」
「ありがとう、綾人、藍」
そっか、みんなともお別れか。まあ仕方ない、別れなんて前世でたくさん経験してきたんだ。今更ウジウジ言っても始まらない。
「再来月には引越しだから、みんなにちゃんとお別れ言っておきなさい」
「うん、わかった」
「わかったー」
※
「みんな、今日は悲しいお知らせがあります。みんなのお友達の綾人きゅんと藍ちゃんが1ヶ月後にお別れすることになりました」
「えっ………」
「えーー、あやとくんおわかれなの?」
「おわかれといってもあといっかげつはみんなといれるよ」
「よかったーー」
まだ子供だから1ヶ月後にはお別れだってことがよく分かってないみたいだ。
そうしてまた平穏な毎日が過ぎ、1ヶ月が経とうとしてた頃。
「さいきんゆきちゃんとうまくはなせていないなー」
そう、なぜか最近優希ちゃんに避けられているのだ。もしかして嫌われた?いやいやいやそんなことないだろう。好きじゃなくなっただけならまだしも嫌われるようなことはしていない。
と、僕が思考に耽っていた時。
「あやとくん、ちょっといい?」
優希だ。優希ちゃんに呼ばれた。そっちに行ってみると……
「あやとくんどこかいっちゃうの?」
「うん、だからおわかれだね、ゆきちゃん」
「そんな………」
「ごめんねゆきちゃん」
「わたし………わたし、あやとくんとおわかれなんていやだよ。ウゥ……グスン」
ウッ、そんな顔されたら心が痛む。
どうやら優希ちゃんは僕との別れが嫌で、心の整理をするために僕を避けていたらしい。
「ゆきちゃん、なかないで?せっかくのかわいいかおがだいなしだよ。だいじょうぶ、ぼくがとおいところにいってもぼくたちはともだちだし、それに………あのやくそくだってしたでしょ?」
あの約束とは例の、大人になったら結婚するというやつだ。
「やくそく……そうだね、また会えるよね!わたしまってる!あやとくんとまたあえるひをまってるから!」
「うん、ぼくもまってる!」
上手くまとまってよかった。なんか優希ちゃんの愛が重くなった気がするけど気のせい気のせい。
そうして僕達は、何事もなく無事にアメリカについたのだった。
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