全てに飽きた俺は異世界を廻る
2話『能力免許』
眠れずに一晩が経って、ガーネットが起きた。
「おはようイツキ。起きるのはやいね...」
ガーネットの方へ向く。
「あぁ、おはよう。」
まぁ起きるのがはやいのではなく寝てないのだが...
「取り敢えず今日は街に連れてってくれないか」
ガーネットは、もちろんと返事をして支度を始める。
街に向かう途中どの位時間があるかはわからないが、色々話を聞いておきたい。
洞窟からでて、ガーネットは街がある方向へ歩き出す。それに合わせて並んで俺も歩く。
「ねぇ? これについて教えておくね? 一応常識だから...」
ガーネットは持っていた荷物から1枚のチップの様なものを取り出す。
「それはなんだ...?」
元の世界で言うと某清涼菓子位のサイズである。
「これはね、アビリティライセンスって言うもので、ギルドで配られるものなの。」
なるほど。わからん。
「人それぞれの魔力に反応して、新しい技とか、魔法とかを覚えられるようにするの。」
めちゃくちゃ便利じゃないか。欲しい。
「すごい物なんだなぁ。ちなみに失くした場合とかは...?」
「大丈夫よ、言えば多分貰えるから」
笑いながらガーネットは言うが、よくよく考えて見れば意外とこちらは笑い事じゃない。
貰えた所で俺に魔力はあるのだろうか、無かった場合の事を考えると嫌な予感がする。
というか、俺はただの記憶喪失なのにアビリティライセンスとやらを持っていないのをガーネットは不思議がらないのだろうか。
「なぁ、ひとつ聞いていいか? 俺はただの記憶喪失だぞ? それを持っていない事を変に思わないのか?」
クスッとガーネットは笑って、
「実はアビリティライセンスを使って覚えた技や魔法はアビリティライセンスを持っていないと使えないの」
なるほど。意外な欠点が...
「でもそれだけで俺が持っていないって事がわかるのか?」
「だってイツキったら、モンスターの群れに対して攻撃出来て無かったじゃない。」
そういえばそうだった。
「ところでだ、俺達は今どこに向かっているんだ?」
「今向かっているのはゼルニシア、最栄国なんて呼ばれたりもしてるのよ。」
ゼルニシア...そういえば昨日ガーネットが言ってたバールの国ってのはなんだったんだろうか。
「あ、ほらちょうど見えてきたわよ。」
ガーネットの指さす方向には大きな門のある街が見えてきた
でかい。この距離で見えるのか。
「ゼルニシアはね、冒険者がたっくさんいて、無償でモンスターの討伐とかをしたりする良い国なの」
ガーネットは誇らしげだ。
「そこで、まずはギルドに行きましょうか。もしかしたらイツキの事を知っている人も居るかもしれないわ。」
「そう...だな」
俺の事を知っている人なんていない。
そんな事実なのか、眩しい太陽なのか目眩がしてくる。
それから俺とガーネットはゼルニシアまで歩き続けた。
「おはようイツキ。起きるのはやいね...」
ガーネットの方へ向く。
「あぁ、おはよう。」
まぁ起きるのがはやいのではなく寝てないのだが...
「取り敢えず今日は街に連れてってくれないか」
ガーネットは、もちろんと返事をして支度を始める。
街に向かう途中どの位時間があるかはわからないが、色々話を聞いておきたい。
洞窟からでて、ガーネットは街がある方向へ歩き出す。それに合わせて並んで俺も歩く。
「ねぇ? これについて教えておくね? 一応常識だから...」
ガーネットは持っていた荷物から1枚のチップの様なものを取り出す。
「それはなんだ...?」
元の世界で言うと某清涼菓子位のサイズである。
「これはね、アビリティライセンスって言うもので、ギルドで配られるものなの。」
なるほど。わからん。
「人それぞれの魔力に反応して、新しい技とか、魔法とかを覚えられるようにするの。」
めちゃくちゃ便利じゃないか。欲しい。
「すごい物なんだなぁ。ちなみに失くした場合とかは...?」
「大丈夫よ、言えば多分貰えるから」
笑いながらガーネットは言うが、よくよく考えて見れば意外とこちらは笑い事じゃない。
貰えた所で俺に魔力はあるのだろうか、無かった場合の事を考えると嫌な予感がする。
というか、俺はただの記憶喪失なのにアビリティライセンスとやらを持っていないのをガーネットは不思議がらないのだろうか。
「なぁ、ひとつ聞いていいか? 俺はただの記憶喪失だぞ? それを持っていない事を変に思わないのか?」
クスッとガーネットは笑って、
「実はアビリティライセンスを使って覚えた技や魔法はアビリティライセンスを持っていないと使えないの」
なるほど。意外な欠点が...
「でもそれだけで俺が持っていないって事がわかるのか?」
「だってイツキったら、モンスターの群れに対して攻撃出来て無かったじゃない。」
そういえばそうだった。
「ところでだ、俺達は今どこに向かっているんだ?」
「今向かっているのはゼルニシア、最栄国なんて呼ばれたりもしてるのよ。」
ゼルニシア...そういえば昨日ガーネットが言ってたバールの国ってのはなんだったんだろうか。
「あ、ほらちょうど見えてきたわよ。」
ガーネットの指さす方向には大きな門のある街が見えてきた
でかい。この距離で見えるのか。
「ゼルニシアはね、冒険者がたっくさんいて、無償でモンスターの討伐とかをしたりする良い国なの」
ガーネットは誇らしげだ。
「そこで、まずはギルドに行きましょうか。もしかしたらイツキの事を知っている人も居るかもしれないわ。」
「そう...だな」
俺の事を知っている人なんていない。
そんな事実なのか、眩しい太陽なのか目眩がしてくる。
それから俺とガーネットはゼルニシアまで歩き続けた。
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