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絶望の サイキック

福部誌是

きっとこれが最初で最後の問い

――あぁ、何故だろう。この世界が不条理で不公平な事など最初から分かっていた筈なのに・・・・・・とっくの昔から理解していた筈なのに



僕はまた、この世界を・・・・・・運命を恨む




   



ひとつ問いたい事がある。



君たちは自分自身の人生が『本物』だと断言できるか?




・・・・・・出来ない筈だ。何故なら根拠がない。



『記憶』



この単語を聞いて思い浮かべるものがあるだろう。そうだ。


自分自身の記憶の事だ。



・・・・・・もし、その記憶が誰かに与えられた『偽物』だとしたら君はどうする?



誰かから与えられたもの。そう。自分達より上の次元に存在する――見ることも触れることも感じることすら出来ない存在が与えたものだとしたら



例えば、自分の身近な・・・・・・愛する者が死んだとしよう。


その者の存在を完璧に消され、自分の記憶からも、他人の・・・・・・全人類の記憶からその存在の記憶が思い出と共に消されればその者が死んだ事もその者が存在していた事すら我々は感知する事が出来ない。



例えば、今一緒に過ごしている家族、友人、恋人、同僚、先輩、後輩との思い出もつくりもので与えられたものだとしたら?


誰かと一緒にいると勝手な認識をしているだけで、本当は孤独だとしたら?



・・・・・・記憶とは恐ろしい。



我々は世界という小さな箱庭で飼われているに過ぎない存在だとしたら?


神の持つボタンひとつで消滅してしまう様な存在だとしたら?



今生きている自分の人生が誰かによって用意されたものだとすれば?



もう一度問おう


君たちは今生きている人生が『本物』だと断言できるか?




   



僕は思う。神様とか妖怪とか


目に見えないものを信じるかはその人次第だと




・・・・・・それでも、もし神様というものが本当に存在しているのだとして、その神様が人の願いを聞いてくれる良い神様だとしたら


この世界から悲しみも苦しみも無くなるのではないかと


悲しむ人がいる。苦しむ人がいる。



・・・・・・だから僕は思う。神に願う行為など無駄な事だと




そもそも、人なんかが神がいるとかそんな事を考えるなんて随分と傲慢だと僕は思う。



人とはこの世界で一番無意味な存在だと言うのに・・・・・・ゴミクズの様な存在だというのに・・・・・・何故?



人がこの世界に誕生してからこの世界から『平和』という文字は消えた。


人は争いを繰り返す。争いを止めるという事が出来ない。


ほら・・・・・・クズだろ?



所詮、人なんてクズ以外の何者でもない。



だから、僕は人が嫌いだ。




    


物語が始まる前にひとつ、この物語の説明をしよう



・・・・・・これは希望と幸福の物語などではない。



人生全てが、物語全てが希望と幸福に満たされたものばかりでは無い。


時には絶望する。


いや、絶望する時の方が多いかもしれない。



自分の人生を振り返るとき、絶望した回数の方が多いという者がいるかもしれない。




一生を過ごす中で誰もが必ず触れる時があるだろう。


世界の不条理さを


神の不公平さを



例えば、もっと自分に才能があればなどと思った事は無いか?


誰かに嫉妬したことは?



ある筈だ。


誰もが一度はそんな体験があるだろう。



世の中で自分が一番不幸だと思う事は傲慢で怠惰だ。


僕は運命に憤怒する。



僕が主人公だとするならばきっと僕は普通ではない。


悲劇の主人公を語るつもりは無い。


けれど、きっと僕は普通の主人公とは違う。



僕は運命を憎む


僕は世界を恨む


神に殺意を向ける


僕は世界の救済は行わない。もし、この世界を壊す力が手に入るなら全力でその力を手に入れようとするだろう。



この世界の全てが自分の思い通りになればいいのにと思った事はないか?



僕はずっと疑問に思ってる。


きっと普通の物語なら僕は悪者だ。でも僕の望みが叶うなら僕は『悪』で構わない!


その為ならば


人も殺そう




――僕は世界を壊す者。神を殺す者






これは人の悲しみを、絶望を綴る物語。




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