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悪役令嬢は趣味に没頭します

ててて

21 猫?

驚きすぎてついて行けない。
考えるのをやめてひとまずアンナに紅茶を頼む。

アンナも
「あら?お嬢様いつの間に髪の毛を…」と驚かれる。洗わなかったの、と言っておいた。今夜また洗わなくては…

紅茶を出され1口頂く。そのままアンナを下げらせ猫と二人きりの部屋になった。

猫はと言うと私の隣に姿勢よく座っている。

「猫ちゃん、あなたはいったい何なの?」

体を撫でながら聞いてみる。すると、猫は起き上げ足元に降りる。そして身体が光出した。

へぇー、今どきの猫は発光するのね。

現れたのは人間の形をした少年だった。同じくらいの年頃だろうか。少し私より背が高くサラサラと黒髪に金と銀のオッドアイ。まるでさっきの猫。

というか猫!!

「え?…え!?」

今日、何度目かの驚きの声をあげる。

「あの、猫ちゃん?なの?」

恐る恐る聞いてみる。だが少年は首を横に振った。

「俺は猫じゃないよ。俺は…精霊みたいな………化け物」

少年は目をそらし自嘲するように言う。
化け物…誰かに言われたのだろうか。

「…では、精霊さん。こちらに来て?」

ぽんぽんと隣の空いたソファをたたく。
来づらしそうにキョロキョロと目を泳がせながら座ってくれた。

近づいてみる。それは目と鼻の先と言われるほど近く。顔を合わせる。

「綺麗な目をしてるのね。猫ちゃんの時もこの姿でも…素敵ね」

そういうと彼は目を見開く。より綺麗な瞳が見えて落ちそうだ。

「気持ち悪くないの?目は両目とも色が違う。里のものは気持ちが悪いって石を投げてきた…」

「気持ち悪くなんかないわ。銀色は私の髪とお揃いだし、金色はピカピカしていて太陽の光見たいじゃない。」



「驚かないの?猫と思ってたのに精霊だった……しかも怪我まで負わせて…」

「十分驚いてるわ。
怪我は気にしなくてもいいのよ?わざわざ治してくれたでしょ?どうもありがとう。」



笑顔を向けて猫の時のように頭を撫でる。

すると、綺麗な瞳にどんどんと水が溜まっていきそれが溢れた。

次々に零れる涙を拭く。彼は泣きながら私に抱きついてきた。わっと驚きながらもそのまま背中をさすり落ち着かせる。




しばらくの時間が立った。彼は少し落ち着きスンスンと鼻をすすりながら、まだ抱きついている。

(ここで誰か来たら終わりだわ…)

彼を宥めながらも扉が気になってしょうがない私はチラチラと扉を見る。すると、不意に彼が体を離れ片手の指をくるっとする。

そうすると、向こうの扉はカチャッといって鍵がしまった。そうして、また私に抱きついてくる。

(これって魔法よね…さっきは治癒…光魔法に風と火の魔法も…)

どうやらこの子は本当に精霊のようだ。
だが、精霊も人間も使える魔法は1種類か多くても2種類まで。

なぜこの子は2種類以上使えているのか。まだまだ疑問点が多いがひとまずこの子が自分から話してくれないと何もわからない。

まだ抱きついている彼の背中をぽんぽんと擦りながら、彼が教えてくれるのを待つことにした。





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