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(自称)小説家が異世界召喚されて勇者として無双するかと思いきや商売とバイトでしか無双出来ていません!

平涼

シルミは怖いけど可愛い

 俺は今日から決めた。王国に行くまで家を一歩も出ない。

 最近の俺は学習した。家を出るからえらい目にあうのだ。ならば家から出なければ良いんだ!

 「ねえ。ほんとにあんだけカッコつけて店に来ないの?」

 そう言うのはベラだ。こいつは店を買ったが俺の家に未だ居候している奴だ。

 こいつが別に俺の家に居候するのは美人が増えるし、料理も美味しくて全然いいんだが、毎晩トイレに呼ぶのだけは勘弁して欲しいものだ。

 考えても見てくれ。毎晩夜にトイレに連れて行かれ、歌を歌わされるんだぞ?なんの罰ゲームだ。

 しまいには本当にお化けがでて来そうだから怖いんだよな。

 「俺はいかない。適当に風邪にでもかかったって言ってくれ。そしたらあいつも納得するだろ」

 「.......まあ。あの子も風邪なら何とか大丈夫かもしれないけど何か嫌な予感がするのよね」

 「おい。そういうのやめろ。本当にありそうだから」

 ベラはそう言って店に行ってった。

 「寝よう」

 俺はすぐにそう決め、夕方まで寝るのだった。

 そして夕方起きたら俺は自分の創成魔法でオセロを作りルール説明をアイナにして勝負。

 俺の全戦全敗だった。

 最近自分でも知力がSなのが嘘なんじゃないかと思ってしまう。

 「何でお前そんな強いの?」

 「何でと言われても、普通に最後に自分の色が多い方が勝ちなんですからそういう風にやってるんだけなんですが」

 普通にやって勝てたら苦労しないんだよ!

 「よし、アイナ。もう一回勝負だ。今度は負けない!」

 「もう光也さんそれ何回言ったか分からないですよ?」

 「あら。風邪をひいた割には元気ですね?」

 俺はアイナに返事をしようと思ったら第三者の声が......。

 しかも聞き覚えがあるんですけど!

 俺は恐る恐る後ろを振り向くと、そこには目が笑っているが全然笑っていないシルミがいました。

 「ごっほ、ごっほ。おう。久しぶりだなシルミ。ちょっと今日は風邪をひいているからその合間にアイナと遊んでいたんだ」

 自分でもわざとらしいとは思うが仕方ないんだ。

 こうする以外どうしようも無いんだから!俺の知力Sこういう時に働けよ!

 「それは可笑しいですね?今日昼間に昨日はご迷惑をかけたと思ったのでお肉をあなたの家に送りに行ったら、リザさんと言う方が出まして、光也さんは夕方まですやすや眠っていると聞いたのですが?」

 俺はそんな事は知らない。お肉も知らない。

 あの野郎。絶対こっそり一人で食いやがったな!

 まずはこの状況だ。もう言い逃れは出来ない。ていうか言い逃れして後々本当の事が分ったら後が怖すぎる!

 俺は即座に逃げ出そうと思ったらシルミさんに縄で拘束された。

 「おい!こんな事していいと思ってんのか!お前悪者になるぞ!」

 「どっちが悪者ですか!あんなカッコイイこと言っておいて今日は普通に店に来ないとか信じられませんよ!?私結構張り切って店に来たのが馬鹿みたいじゃないですか!」

 セルミさんはそれは大層お怒りでした。

 「なんだ?お前俺に惚れたのか?俺は未だ彼女はいないからアタックされたらころっとやられちゃうぞ?今が狙い時だぞ」

 「このまま何処かの川に投げますよ?」

 「すいません。冗談なので許してください」

 目がマジだった。この世界の女性怖すぎる。

 「さあ、店に行きますよ。昨日の続きです!」

 「アイナさん。仲間が拉致されてるのに見捨てるんですか?見捨てないで助けてください」

 俺は最後の希望であるアイナに助けを求める。

 「光也さんが悪いので知りませんよ。今日もベラさんの店で無料で食べれそうなので頑張って来てください」

 最後の希望にも見捨てられてしまった。

 そして俺は店まで拉致されて周りからどんなプレイかという目を向けられている気がした俺は間違ってない筈だ。

 これはもう特殊プレイの光也さんと言われてもおかしくない。

 そんな事を思っているとあっという間に店に着いて、俺は縄を解かれた。

 「逃げようとしたらもっと酷い目に合わせて連れ戻しますから」

 「......へいへい」

 「あら結局捕まったのね」

 ベラが呑気にそんな事を言ってくる。

 「これは店はそんな困ってないんだな。よし、帰ろう」

 俺はベラが余裕と分かり帰ろうとしたがシルミに肩を掴まれる。

 痛い。怖い。逃げたい。の三単語がすぐに思いつくほどだ。

 「こんな時だからこそやるんですよ!」

 「はあ。分かったけど今日負けたら勘弁してくれよ?」

 「分かりました!」

 よし。これで約束はした。

 マジでやろう。

 勝敗は俺の全勝とはいかなかった。

 シルミもずっと今日の内に練習していたのかもの凄い速さだった。それに加えてベラともきちんと連携が取れているから凄いものだ。

 最後の一回で負けてしまった。

 「畜生。悔しいな。うん。いい戦いだったなシルミ」

 正直に言えば何連勝もしてるせいかそこまで悔しくは無かった。

 「私が勝ったので約束は果たしてもらいますよ!」

 俺何か言ったけ?あっ!

 『負けたら僕は生意気でしたすいませんでお願いします』

 あれか。

 「けど!あれは取り消して私にバイトの技術を教えてください!」

 そう言って頭を下げた。

 この世界の住人はほんとにお願いが上手いと思う。

 「はあ、しょうがねえな。じゃあ今日は景気漬けに飯でも一緒に食べるか?」

 「はい。帰りはよろしく願いしますよ?」

 そういたずらっぽく言った。

 あれ?これってあれじゃね?そのまま彼女の家に入るパターンだ!

 「任せろ!」

 「.......何だかあなたが一番危険な気がするんですけど」

 若干自分の体を抱き一歩退くセルミ。

 「お前頼んでおいてそれかよ。任せろ。俺程いい奴はいない」

 「自分でいい奴っていう人初めて見ましたよ」

 俺もだ。

 そしてセルミと俺達皆でご飯を食べ、他の奴らは先に帰らせた。

 今は俺とセルミさん二人で帰っている。

 何だかデートぽくね?

 そう思ってると、セルミさんが呟く。

 「私は一人で何かをしようとしすぎたんですかね」

 だが俺は難聴系じゃないから小さな声も聞こえた。聴こえたから答えるしかない。

 「それが正しいかは分からんが一人でやる事が悪い事じゃねえだろ。ただ皆で話しながらやるのも楽しいって俺は思うだけだ」

 俺だって一人でやる事が間違っていると言いたい訳ではない。彼女の場合一人でやる事が絶対だという感じだったのでコテンパンにしてやろうと思っただけだ。

 皆でやる事で楽しく行うことが出来るのも確かだ。だが話過ぎたら作業が遅れることが多々ある。

 一人で集中してやる事は作業効率がもの凄い速いのは確かだ。だけどその代りに仲間との信頼関係、意思疎通が難しくなり、時間が経つのが遅く感じ、苦痛に感じる事があるだろう。

 まあ、大人はどちらも両立しながらやるんだけど俺にはまだ出来ないな。

 俺が一人考えていると、セルミがまたしても呟く。

 「そうですね。たった二日で私の考えが崩れてしまいましたから」

 その時の表情は寂し気な表情というよりすっきりした表情だった。

 「まあ。相手が悪かったな。俺は何年も一人暮らしした猛者だからな」

 「それ自信満々に言うことですか?」

 知らんがな。まあ、少し湿っぽい雰囲気は流れたな。

 俺がそう思ってると、

 「.....あなたは他の人間とは違いますね」

 「ん?何だって?難聴じゃない俺でも今のは聞こえなかったぞ?」

 ほんとに何て言ってるか分からなかった。

 「あ。私の家はここなのでありがとうございました。また明日」

 「おお。じゃあな」

 俺達はそう言って普通に別れた。

 .......ん?

 まて。何で普通に帰ってんの?普通これって家に上がっていきますか?じゃないの?

 はあ。所詮世の中こんなものだよな。

 だけど明日も暇だし王国に行くまであの店に行ってやるか。そう思ってしまうのだった。

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