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(自称)小説家が異世界召喚されて勇者として無双するかと思いきや商売とバイトでしか無双出来ていません!

平涼

決着

 俺は今の一撃で分かった。シャルを今後怒らせてはいけない。ゴーレムを真っ二つには普通は出来ない。

 ゴーレムは普通硬すぎて物理攻撃が効かない筈なんだけどな。

 「シャル、大丈夫か?」

 「ええ。けど少しフラフラするぐらいよ」

 だけどシャルは平然と立っているので大丈夫だろう。

 「よし。帰るか」

 全員の無事を確認して俺達はミリアの後ろに乗って帰ろうかと思ったら、

 「ちょっと待ってよ!」

 そんな声が聞こえた。

 そういえばいたな。

 「何やってるんですか?」

 俺達はゴーレムに踏みつぶされているギャグのようなベラさんの所に向かった。

 「何じゃないわよ!ご飯食べてたらゴーレムが落ちてきたの!助けて!」

 「誰が助けるか」

 「何でよ!あのね、聞いて頂戴。私は人間は今まで殺してない良い魔人なの。だからね?」

 「さっき俺らをゴーレムで殺そうとしてたじゃないか」

 「あれは、ゴーレムの中でも最弱よ!あんなのゴーレムとは言わないわよ!考えても見てよ!あいつの攻撃鈍くて全然当たらなかったでしょ!?」

 そう言われたら何だかゴーレムの攻撃では誰一人として傷はついてない。

 「じゃあ何であんなにでかくしたんだよ」

 「そそそれは、あんた達ならそれぐらいじゃないと面白くないかなって......」

 こいつ嘘下手かよ。目がめっちゃ泳いでるんですけど。

 「本当の事言え」

 「本当はその方が長引いてあなた達のご飯食べれるかなと思いました」

 すぐに正直になるベラ。

 正直に言ってこの人を助けても本当にいいんだろうか。だって魔王軍幹部だぞ?

 「あの。そのゴーレムは何故消えないんですか?」

 そう思っているとアイナが疑問に思ったのか聞いた。

 けど俺も確かにそれは思っていた。この世界の魔物はどういう原理をしているのか分からないが倒したら消えるのだ。だけどこのゴーレムは消えてない。

 「これは私が召喚したからよ。私が消さない限り消えないわ」

 .......こいつ。リザ並みに多分馬鹿だ。

 「それってあんたが消せば終わる話じゃないの?」

 「あ」

 どうやらこのお馬鹿さんもシャルに言われて気付いたらしい。

 すぐにゴーレムを消した。

 「それを速く言って欲しかったわ」

 「普通は自分で気付くんだよ」

 それにベラは顔を逸らす。こいつは本当に......。

 だけどまあこれで一件落着だ。

 「よしミリアに乗って帰るぞ」

 それに全員が頷いた。皆もう疲れただろう。

 全員が乗ったので出発しようと思ったのだが。

 「あんた何やってんの?」

 俺が最後尾に乗った筈なのだが後ろに何かがいる。

 「乗せてって頂戴」

 ベラさんだ。

 「あんた馬鹿なの?助かったんだから降りろ!これ以上魔王軍幹部なんかと関わりたくないんだよ!」

 それに俺にしがみついて離れないようにするベラ。

 これではベラのあれが俺に当たっていて抵抗が!しかもでかい。

 「ねえ。何かちょっと抵抗弱くない?」

 「そんな事はない」

 「それよりも降りるんだ!もう俺らの飯も食って満足しただろ!自分の家に帰りなさい!」

 「ねえ、お願いよ。これは私でも分かるわ。これから何処かに行くにしても遭難して餓死するの!だから連れて行ってよ!」

 「よくわかってんじゃないか。魔王軍幹部が一人減るからいい事じゃないか」

 「だから私は誰も殺してない善良な魔人なの!ていうか私魔人に見えないから大丈夫よ!」

 まあ確かに見えないんだけども。

 「な、なら私の体を一回使わせてあげるから!」

 そんな言葉が聞こえた。ベラは若干顔を赤くして言ってボソボソと言った。多分半分冗談だろう。だけど俺にははっきり聞こえた。

 「乗れ」

 「え?」

 ベラが思わず変な声を出していた。

 「乗ってください!今すぐ!」

 「「「うわーー」」」

 仲間の三人にドン引きの目線で見られてしまった。

 だけどもそんな事も気にならない。

 そしてベラさんが乗って俺達は空を飛んでいるのだが、

 「ベラさん!空は危ないですから僕にしっかり捕まってください!」

 「え、ええ。その心遣いは非常に嬉しいんだけど多分このままでも大丈夫と思うんだけど」

 「いえ!ドラゴンの飛行を馬鹿にしてはいけません。さあ!早く!」

 「ドラゴンに乗って死にそうになった奴は言う言葉に重みがあるわね」

 「やかましい」

 リザのツッコミを何とか遮りながらも、

 「そういう事なら」

 ベラさんは俺にしっかりしがみつく。俺にこんなにもいい事が今まであったのだろうか。

 「あ、あの後ろで何をしているのか分からないんですが、私の後ろで暴れないで欲しいんです」

 「お?なんだ?俺とベラさんが仲良くして嫉妬してんのか?」

 「リザ。こいつに今魔法を放ってもいいですかね?」

 アイナのそんな怖い事があったが何とか穏便に終わり、街につくと、ベラさんは用事があると言うので何処かに行ってしまった。

 俺達は今回のクエストは魔王軍幹部だったと報告し、たんまり稼ぐつもりだ。

 だが、そんな幸せな気分でギルドに行こうとしたら、

 「そういえば、光也。あのお姉さんとの約束はいいの?」

 「あ!」

 リザに言われて俺は今更思い出してしまった。

 「あのくそババア!今度会ったら絶対に許さねえ!」

 俺の叫び声が街に響き渡ったのだった。

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