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(自称)小説家が異世界召喚されて勇者として無双するかと思いきや商売とバイトでしか無双出来ていません!

平涼

襲来!

 俺達は呑気に森に向かう途中で一つ気になった事があったので皆に聞いた。

 「お前らの称号って何があるんだ?」

 「教えれません」

 「教えない」

 「教えませーん」

 最後のリザが一番腹立つ。絶対に次に借金しても手伝ってやらないと心に誓う。

 そんな調子で進むと、急にシャルが止まった。

 「どうした?」

 「静かにして」

 いつもとは違い真剣な表情で言うシャルに皆黙った。

 すると、何か鳴き声が聞こえた気がした。

 何か聞きたくもない鳴き声な気がする。

 俺は上空から聞こえた気がして、空を見ると、遠くにドラゴンがいた。

 「よし。逃げるぞ」

 俺は一目散に逃げる。

 それにアイナとリザもついてくる。

 だが、シャルがついてこない。

 「おい!逃げるぞ!」

 「ドラゴンスレイヤー....ドラゴン」

 そんな呟きが聞こえた。

 あいつ!まだそんな事言ってたのかよ。

 「おい。あれは絶対にやばい系だ。逃げないと流石にやばいぞ!」

 俺のそんな呟きは聞こえないのかシャルはドラゴンを見据えている。

 ドラゴンも近づいてきた。

 終わった。

 この距離じゃ絶対に逃げきれない。

 ドラゴンはシャルの目の前に降りた。

 だが、俺は不自然な事に気が付いた。

 誰か乗っているのか?

 すると、仮面を被っている騎士が下りた。

 「お前が勇者だな!」

 その騎士はシャルに向かって言ったらしい。

 「違うわ」

 その声に一瞬場が静まり返る。

 「.......そうか。てっきり強い視線を感じたものでな。勇者かと思った」

 俺はてっきり帰ってくれるのかと思ったら、次は俺の方を向いた。

 「お前が勇者だろ!」

 「違います。人違いです」

 俺は嘘は言ってない。俺は手違い勇者だからな。

 「いや。その黒髪で黒の眼間違いない!」

 そこまで分かっているなら、なんでシャルに向かって言ったのかとツッコンでやりたい。

 「おい!俺と勝負しろ!」

 「断る」

 「それを俺は断る!」

 俺に力があったらこいつを殴ってやりたい。

 「俺は魔王軍幹部であり、魔人騎士アスラ!いざ勝負!」

 そう言って、魔王軍幹部と名乗る男は、俺に剣を構える。

 .......絶対にこいつは駄目だ。魔王がいることも知らなかったがそんな奴と戦って勝てるわけがない。

 ......いや。待てよ。よくこいつの事を分析しろ。案外勝てるんじゃないのか?

 「いいぞやってやる」

 俺はそう言って持っている剣を構える。

 万が一を考えて、今回二本剣を持ってきて良かったと改めて思った。

 「よし!行くぞ!」

 皆は俺の方を大丈夫なのかと目線で訴えている。

 魔王軍幹部は今すぐにでも攻めてきそうだ。

 なので俺は作戦を実行した。

 「なんだあれは!」

 俺は騎士の向こう側を指さして言った。

 すると全員がそちらを向いた。

 幹部も振り向いた為、俺は剣を幹部目掛けて投げた。

 「うお!」

 当たらなかったか。作戦失敗だ。逃げるしかない。

 「おおおお前何てことをするんだ!汚いぞ!」

 こいつは騎士だ。騎士は純粋と聞く。なのでこれは使えると思ったがどうやら無理らしい。

 「それは無いわー」

 リザがそんな事を呟く。

 アイナもシャルも俺をドン引きした目で見る。

 ......これはきちんとした作戦だ。

 俺は心の中で弁明する。

 「お前!絶対に許さん!」

 とてつもなく怒った幹部は俺に襲ってきた。

 「うお!」

 俺は咄嗟に剣でガードするが、すぐにでも弾き飛ばされそうだ。

 ......どうする。このままじゃシャレにならない。

 俺はイチかバチかやってやった。

 「.......おい。シャル。ドラゴンをどうするんだよ」

 「お前!俺はもう騙されないぞ!」

 「いや!本当に!マジで見てみろよ!」

 幹部はそちらを見た。そこにはドラゴンを見て撫でているシャルの姿だけがあった。

 「えい」

 俺は間抜けな幹部に剣を刺した。

 すると、幹部はフラフラとし、倒れた。

 「.....お前......それでも本当に勇者か......?」

 幹部は倒れながら、俺に向かってドン引きの眼を向けてきた。

 「俺は勇者じゃないんでね」

 「.......クズが」

 その言葉と共に、魔王軍幹部のおバカさんは倒れた。

 「それは本当にないわー」

 リザが、更なるドン引きの眼を向けてくる。

 アイナもこちらをドン引きで見ている。

 シャルはドラゴンを撫でるのに夢中だ。

 .....あいつ。助ける気はないのか。

 俺はそう思わずにはいられなかった。

 「おい。シャル帰るぞ」

 「この子も連れて行くわ」

 そんなとんでもない事を言ってきた。

 「そいつを何処かで売るのか?」

 「飼うわ」

 「阿保か」

 何処で飼うというのか。絶対に問題になるに決まっている。

 「そいつを何処かで売るならまだしも飼うのは無理だろ」

 「ギャギャギャ!」

 ドラゴンは売るの?という目を向けてくる。

 「流石に売るのは可哀そうです」

 そんな事を言うのはアイナだ。一番の常識人と思っていたアイナは俺の味方はしてくれないらしい。

 何かアイナに言われると俺が間違っている気がするんだが。

 「そうよ!光也はこれ以上クズになるの!?」

 そんな事を言いながら、ちゃっかりドラゴンをさするリザ。

 こいつに言われても間違っている気がしないのは何故だろう。

 俺以外は皆反対らしい。

 「なら何処で飼うんだよ。そんな場所はないだろ?」

 「一軒家を買うわ」

 「借金作った張本人が言うじゃねえよ!」

 シャルは頑なに反対する。

 皆が売るの?という目を向けてくる。

 するとシャルが溜息をついてこちらに向かってきた。

 何だ?殴るのか?それは俺もやり返すぞ!俺は正当だと思ったら女子でも殴るんだぞ!

 俺は本人には怖くて言えなかった。

 すると、いつものシャルは何処かに言ったらしい。

 「......どうしてもダメ?」

 上目遣い+涙目のコンボでそんな事を言ってきた。

 ......それは反則だろ。いつものギャップと合わさって、俺もついドキドキしてしまった。

 「......分かったよ」

 「ちょろ」

 リザのそんな言葉が聞こえたが俺は反対出来なかった。

 「なら街の外に一度置いて、幹部を倒した報告をしよう。なんたって幹部を倒したんだ。報酬があるだろ」

 「こずるい手でね」

 リザに即座にツッコまれる。

 「せめて戦略的だと言ってくれ」

 俺達はそんな感じでドラゴンに乗って街に戻る事に決めた。

 「そう言えば、クエストはどうするんですか?」

 「「「あ」」」

 アイナ以外の全員の声がはもった。

 クエストは失敗らしい。

 そんな感じで、街の近くで下ろしてもらった。

 「お前はここで待ってるんだぞ」

 俺はドラゴンにそう言った。

 あわよくば何処かに行ってくれることを願う。

 皆はその事に気付いてないらしい。

 だがここで問題が起きた。

 「お前、付いてきたら駄目だって言ったろ。お前の大きさだと街じゃあ目立つんだよ」

 ドラゴンが俺達に付いてくる。

 まあ。ドラゴンに言ったところで分かるわけも無いんだがな。

 「このすがたじゃなかったらいいの?」

 「ああ。いい..........」

 .......待て。いや待ってくれ。

 俺はアイナ達を見るが全員顔を横に振る。

 ていうことはやはり......。

 俺はそう思って後ろを見ると、そこには全裸で薄い水色の髪の幼女がいた。

 「これでいい?」

 どうやら俺が思っていた異世界とはここは違うらしい。

 ドラゴンが幼女に変身しました。

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