異世界に転生したのでとりあえずギルドで最高ランク目指します
ダンジョン 21階ミスリルミミズと新能力、そして隠された宝箱
今俺は20階にいる。
周りを見ると石壁に2つの穴が空いている。
右の方の穴にはいつもの石段があり、そこから2メートルくらい離れたところにあるもう一つの穴には薄っすらとした光が見える。
多分あれが騎士団たちが入って来た穴なのだろう。
魔獣は確かにいなかったが罠が代わりにあった。
あるところを踏んだら矢が飛んで来たり、出っ張っていた石を押してみると直径1メートルくらいの岩が押した場所の上から降って来たりとか色々な罠があった。
この罠は降りる度に強くというか、岩から大岩が転がって来るとかになったりした。
つまり強ではなく恐になった。
しょうもな。
さて次の階へ行くか。
石段を慎重に降りて行き周りの様子を伺う。
「 ︎」
何で迷路みたいになってるの⁈
迷路みたいになっているのは石段から見ることが出来たのでまだ楽だったが途中で扉のあるところついた。
扉は石壁にはまっているやつで大きさは横1メートル高さ3メートルの扉が2枚の観音開きの扉があった。
中に入ってみると洞窟があり、直径4メートルくらいの球が入りそうなくらいの洞窟が広がっていた。
何だあれ?
目に力を入れる感じで魔眼を発動させる。
______________________
ミスリルミミズ:攻撃準備
LV.45
特殊:身体全体がミスリルで覆われている
______________________
ミスリルって前にガールさんから聞いたかなり稀少な金属らしく高く取引されるらしいし、武器にも使われるらしいのでぜひ欲しいが、かなり硬いらしい。
ミスリルミミズは全長2メートル高さ60センチくらいのミミズだ。
さてどうしたものか。
そう言えば前に新しい能力が増えていたんだし試してみるか。
___________
ステータス
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
名前:桐崎東
ステータス番号:57764
性別:男
Lv.48
攻撃:720
防御:930
体力:4230/5210
魔力:1950/2210
「固有能力」
魔眼Lv.5
能力:対象の資質や素材がレベルに応じて分かる範囲が広がる
対象のレベルと特殊が分かる
千里眼Lv.1
能力:眼で遠くの景色を見ることができる
Lv.1:100メートルまで調整可能
言語解析
能力:本人の半径100メートル圏内のありとあらゆる言葉が本人の語で統一される
相手には違和感なし
言語読解
能力:ありとあらゆる言葉が本人の語で読める
ドレイン
能力:対象に触れている間体力と魔力を吸収、放出
レベルに比例して吸収の限度が変化
放出は分け与えるだけ
ウォーミル
能力:対象に触れ水の温度変化
一度触れれば離れても操作可能
_________________
今回使うのはウォーミルの方だ。
この世界のミミズが同じであれば、ミミズの体内水分はほぼ100%らしいので効果はてきめんだろう。
問題はあのメリカルを通り越してウォーミルが効くのだろうか、だな。
「キャルアァァァァァ!」
ドドドドドドドッ!
メリカルミミズがジグザグに地面を這(は)いずりながらこちらへ向かって突っ込んで来た。
好都合だ。
俺はその攻撃をあえてギリギリで避けてミスリルミミズの上に乗る。
ミスリルミミズは壁ギリギリで止まる。
「でもどうやって使うだ?魔眼と同じで良いのか?」
右の手のひらをミスリルミミズの背に当てる。
「ウォーミル!」
固有能力の名称を叫ぶ。
身体から何かが右の肩から腕、手のひらにかけて流れ、さらに指先から何かが出て行くような感じがして、何かが通ったところが少し暑くなった気がした。
「キャルアァァァァァ ︎」
「わあぁっ⁈ああ!ああ!あ、暴れるなぁぁ ︎って!」
暴れ出したミスリルミミズから飛んで逃げる。
1メートルくらいは距離をとる。
さらに右手に力を加える。
「キャルアァァァァァ ︎」
ドンッドンッドンッドンッ...
ミスリルミミズが自分の身体を上に上げてから勢い良く地面に叩きつけるを繰り返す。
「キャルアァァァァァ!」
ドドドドドドドドッ!
ミスリルミミズが再びジグザグで地面を這いずりながらこちらへと突っ込んで来る。
今度は余裕を持って避ける。
右手にさらに力を加える感じでウォーミルを強くし続ける。
「キャルアァァァァァァァァァァァァ ︎」
ドォンッ!
ミスリルミミズがその場に倒れた。
右手の力を完全に消してから目に力を入れる感じで魔眼を発動させる。
________________
ミスリルミミズ:死
________________
目の力を弱めて剣を鞘に納めて小刀を取り出しながらミスリルミミズに近付く。
「どうやって回収しようかな?最初に魔眼を使った時に覆われているって表示されたからウォーミルが効いたんだろうけど、まず剥がすためにも穴を空けない、っと!」
ガンッ!...パキッン!
上に小刀を上げ勢い良く小刀を振り降ろし小刀の頭(かしら)でミスリルミミズを叩くが少ししてガラスが割れるような音が響いて五センチばかりのヒビが入った。
「マジか...」
もう一度小刀を振り降ろす。
ガンッ!...パキッン!プッシュゥゥゥゥゥ
「あっつっ ︎」
カランカラン
穴が空いた時その穴から蒸気が噴き出して来たので手を引っ込めてたので小刀を手から離して落としてしまった。
シュゥゥゥゥゥゥゥゥ...
ウォーミルの効果で水の温度が上がっていたらしく、すごい勢いで蒸気が穴から噴き出している。
中は蒸し焼き状態かな?
.....
少しして蒸気が噴き出さなくなった。
小刀の頭でミスリルが壊せたのは熱のおかげで柔らかくなっていた訳だ。
穴を少し大きくするために小刀の頭で叩いて大きくする。
ガンッ!...ガンッ!パキッン!
鞘から剣を抜いて剣を地面に起き鞘の紐の結びを解いて穴の中に入れてミスリルをとったりと色々な方法を使って壊していく。
_____________
「やっと全部取れた」
バラバラな大きさだが大量のミスリルが手に入った。
だいたい買い物カゴくらいの量が取れたのでボクサーバッグに入りきらないくらい取れた。
勿体ないがボクサーバッグに入る分だけ持って行くことにしたが、ソフトボールくらいの量しか入らなかった。
「くそぉぉ...地上に出て売ったりしてからもう一度取りに来るか」
そう思い、壁の隅へやりなるべく見つからないように隠す。
「うーん、魔眼って物の価値とか見れないかな?」
目に力を入れる感じで魔眼を発動させる。
______________
ミスリル:硬い
特殊:硬く高価な鉱物
______________
目の力をさらに強くする。
目が少し暑くなってきた。
______________
ミスリル:硬い
特殊:硬く高価な鉱物
______________
「変わらないか。はぁぁ...うん?」
ミスリルを視線から外し壁の方を見た時だった。
__________
石壁:硬い
石壁:硬い
石壁:硬い
__________
「何だこれ?」
周りを見るが同じ文字が表示されるだけだった。
気になってミスリルを隠した方を見てみるが同じ表示だった。
「...ん⁈」
ミスリルから目を離そうとした時にミスリルを隠した上の方を見ると
______________
空洞あり
______________
と表示された。
「何だこれ?...うぅ!目が痛い!」
急な目の痛みに襲われて、急いで目の力を弱める。
とりあえずミスリルを隠したところへ向かう。
「確かこの辺だったよな?わあぁっ ︎」
壁を触ってみると壁を貫通した。
ドン!
いきなりのことで身体の反応が間に合わず盛大に転けた。
「どこだここ ︎」
思わず辺りをキョロキョロするが、空洞が広がっているのと明らかな宝箱があるだけだった。
横1メートルくらい縦50センチくらい高さ1メートルくらいの宝箱はゲームとかでよく見る赤色の箱に黄色い何かで装飾されているやつだ。
宝箱に近付く。
目はまだ少し痛いが目に力を入れる感じで魔眼を発動させる。
________
宝箱
罠なし
________
目の力を弱める。
ミミックとかのケースを考えて魔眼で確認したが大丈夫のようだ。
宝箱に手を置いて開ける。
ギィィィィィィィッ!
地味に嫌な音が洞窟内に響く。
「...はい?」
宝箱の大きさに比べて中に入っているものに驚いた。
革袋が一つ入っているだけなので、はい?って思うでしょ。
革袋を手に取ると革袋の下に名刺くらいの大きさの紙が置いてあった。
『宝物庫:持ち主の魔力量に応じて収納量が変化
大きさ問わず入り、出す際は必要な物を心で念じれば出る』
なるほど。
本当か?これ。
試しにボクサーバッグの中にあるヘドロスライムの核の破片の一つを革袋の中に入れてみる。
まあ入るよね。
革袋の穴の方を下に向けて振ってみるが破片は落ちて来ない。
じゃあ次は破片と念じてみる。
コン...コンコン
念じると穴が空いている方を下へ向けていたので破片が地面に落ちた。
安全なのか?
次は革袋より大きいミスリルを入れようと穴に近付けてみると吸い込まれるようにしてミスリルが革袋の中に入っていった。
念じて革袋からミスリルを出す。
今度は手を下に置いておいたので落とさずに済んだ。
「これはありがたい」
ボクサーバッグの中身を全て入れボクサーバッグも入れるが普通に全部入った。
小さい洞窟を出て隠したミスリルも全部入れるが普通に全部吸い込まれていった。
他にもないかと周りを見てみると壁に穴が空いていた。
他にもないか探したいがまだ目が痛いので止めておくことにして石段の方を目指して歩く。
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