短編︰東方禁恋録
第5話 悲劇は訪れた
今日はいつも通り、博麗神社で霊夢と雑談していた。
この年になっては隠れんぼもあまりする事は無くなり、
博麗神社では主に雑談をするようになった。
「……で、魔理沙ったら-」
お茶を啜りながら縁側で雑談をするのは最高に楽しく、
私は気味が悪いほどニコニコ微笑んでいた。
それに、いつも修行ばかりなのでゆっくり雑談するのも
久しかったりするのだ。
……と、いっても一日ぶりなのだが。
けど、私にとっては1日でも雑談する時間が減るのは惜しい!
楽しそうに喋る霊夢の顔を見て、思わず
顔が綻ぶ。
「へぇ、流石魔理沙だね(笑)」
そんな他愛もない話を交わしていると、悲劇は訪れた。
「霊夢……!!!」
そこに現れたのは、はぁはぁと荒く肩で息をする
紫さんだった。
いつも冷静でちょっぴりおちゃめな紫さんのこんな姿は見たことが
なかった。
顔色は真っ青で、額には零れ落ちそうなほど汗が浮かんでいる。
そんな紫さんを見て、霊夢も私と同じことを思ったのか慌てたように訪ねた。
「どっ、どうしたのよ紫?!」
「…………博麗の巫女が…………!!!」
そう言って紫さんは霊夢を隙間の中に入れた。
「っ……?!ごめん、藍夢、私行ってくるわ」
「うん、行ってらっしゃい」
バイバイと手を振って、霊夢は消えた。
まあ、消えたと言っても隙間を使って移動しただけだけど。
「……大丈夫かなぁ、霊夢」
内心焦りを隠せずにそう呟く。
長い事霊夢と博麗の巫女と一緒に居た私ですら連れて行けない用事。
そして、普段冷静な紫さんのあの表情。
……ただ事ではない。
私の感はよく当たる、と思うが……。
先程から悪い予感しかしなかった。
◆◆◆
霊夢が居なくなってから3時間弱。
すっかり日は落ちてきていた。
勿論今日行く予定だったお出かけもなし。
心配でソワソワしてしまっているのが自分でも分かった。
「……まだかなぁ……」
そんなことを考えていると、後ろからザッと足音がした。
「霊夢っ?!」
しかし、振り返って見ると、そこに居たのは魔理沙だった。
幻想郷でも、2番目くらいに仲のいい友達だ。
「ん?霊夢は居ないのか?藍夢」
そう言って不思議そうに首を傾げる魔理沙。
「うん……実は……」
そう言って、先程の出来事を魔理沙に話す。
「そうか……あの紫が、そんなに慌てて?」
「うん、血相変えてて……汗も凄いかいてたよ」
「これは、ただ事では無いかもな。
さっきから嫌な予感がする。」
「やっぱり、魔理沙も?
…………あとさ……もう1つ、感じることない?」
「ん?無いが……藍夢はあるのか?」
「……いや、気のせいだったよ。」
私は無理矢理に笑みを作る。
信じたくない。
絶対に信じたくない。
博麗大結界が、弱まっている気がするなんて。
……私は、博麗の巫女と修行していた事もあり、博麗大結界の
強さが分かる。
今までは外と幻想郷を遮る立派な大結界だったが……それが、
緩まっている。
今なら、魔力が強い者なら外から入れるかもしれない。
まあそれも、ごく稀にいる天才型の人間だけだろうが。
「……これは……大事件になる…」
「? なんか言ったか?」
そう呟いた私に、魔理沙は首を傾げる。
「……いや?何でもないよ。」
誤魔化したものの……これはやばい。
博麗大結界が緩まった。
これが示す結果は…………
博麗大結界をはる事に大きく関わった人、博麗の巫女が亡くなったということ……!!!
この年になっては隠れんぼもあまりする事は無くなり、
博麗神社では主に雑談をするようになった。
「……で、魔理沙ったら-」
お茶を啜りながら縁側で雑談をするのは最高に楽しく、
私は気味が悪いほどニコニコ微笑んでいた。
それに、いつも修行ばかりなのでゆっくり雑談するのも
久しかったりするのだ。
……と、いっても一日ぶりなのだが。
けど、私にとっては1日でも雑談する時間が減るのは惜しい!
楽しそうに喋る霊夢の顔を見て、思わず
顔が綻ぶ。
「へぇ、流石魔理沙だね(笑)」
そんな他愛もない話を交わしていると、悲劇は訪れた。
「霊夢……!!!」
そこに現れたのは、はぁはぁと荒く肩で息をする
紫さんだった。
いつも冷静でちょっぴりおちゃめな紫さんのこんな姿は見たことが
なかった。
顔色は真っ青で、額には零れ落ちそうなほど汗が浮かんでいる。
そんな紫さんを見て、霊夢も私と同じことを思ったのか慌てたように訪ねた。
「どっ、どうしたのよ紫?!」
「…………博麗の巫女が…………!!!」
そう言って紫さんは霊夢を隙間の中に入れた。
「っ……?!ごめん、藍夢、私行ってくるわ」
「うん、行ってらっしゃい」
バイバイと手を振って、霊夢は消えた。
まあ、消えたと言っても隙間を使って移動しただけだけど。
「……大丈夫かなぁ、霊夢」
内心焦りを隠せずにそう呟く。
長い事霊夢と博麗の巫女と一緒に居た私ですら連れて行けない用事。
そして、普段冷静な紫さんのあの表情。
……ただ事ではない。
私の感はよく当たる、と思うが……。
先程から悪い予感しかしなかった。
◆◆◆
霊夢が居なくなってから3時間弱。
すっかり日は落ちてきていた。
勿論今日行く予定だったお出かけもなし。
心配でソワソワしてしまっているのが自分でも分かった。
「……まだかなぁ……」
そんなことを考えていると、後ろからザッと足音がした。
「霊夢っ?!」
しかし、振り返って見ると、そこに居たのは魔理沙だった。
幻想郷でも、2番目くらいに仲のいい友達だ。
「ん?霊夢は居ないのか?藍夢」
そう言って不思議そうに首を傾げる魔理沙。
「うん……実は……」
そう言って、先程の出来事を魔理沙に話す。
「そうか……あの紫が、そんなに慌てて?」
「うん、血相変えてて……汗も凄いかいてたよ」
「これは、ただ事では無いかもな。
さっきから嫌な予感がする。」
「やっぱり、魔理沙も?
…………あとさ……もう1つ、感じることない?」
「ん?無いが……藍夢はあるのか?」
「……いや、気のせいだったよ。」
私は無理矢理に笑みを作る。
信じたくない。
絶対に信じたくない。
博麗大結界が、弱まっている気がするなんて。
……私は、博麗の巫女と修行していた事もあり、博麗大結界の
強さが分かる。
今までは外と幻想郷を遮る立派な大結界だったが……それが、
緩まっている。
今なら、魔力が強い者なら外から入れるかもしれない。
まあそれも、ごく稀にいる天才型の人間だけだろうが。
「……これは……大事件になる…」
「? なんか言ったか?」
そう呟いた私に、魔理沙は首を傾げる。
「……いや?何でもないよ。」
誤魔化したものの……これはやばい。
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