姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜

ノベルバユーザー173744

父は多分、娘が可愛いのだと思う。

 今日、妹と電話をした。

 父たちの新居が大体決まったのだと言う。
 4LDKの二階建て一戸建ての家だ。
 借家だが、少々問題がある。

 近くに教会はあるがスーパーはなく、一昔前は私が夢見ていた元高級住宅街……。
 でも、バスと自転車と車でしか移動できない高台の住宅街の為、手放す人も多いらしい。

 ちなみに美人局つつもたせ同然に、元同僚に化粧品を買わされた地域はここだったりする。

 そして、間取りは一階にリビングダイニングと畳プラス板間で約8畳もある部屋と、二階に6畳二間と八畳一間……。

 一階の部屋が両親の部屋。
 ベランダに面した6畳部屋が弟の部屋。
 そして2つの部屋があまり、

「1つを姉ちゃんの部屋に、もう1つを私の部屋にしろって。今度見に行く?」
「はぁぁ?何で?」
「姉ちゃんと私に戻ってこいって。もう一回一緒に住もうって。私も仕事探そうかと思って」
「アホかね!あんた、病院の先生に聞いたん?仕事して良いって。悪化したんじゃないん?」

 妹はモゴモゴと、

「一人って……辛いなぁって……一人で全部したでしょ?だから、一緒に住んで病院行きながら、バイト探そうと思って」
「よく言うわ!ひなが一人で全部した?してないでしょ?姉ちゃんが一緒に行って、いけない時はちゃんとこう言いなさいってカンペ書いて、その上、姉ちゃんと住むってこっちの家、今だにガタガタ!この時期なのに冬物の布団も出せないんだよ!片付けにも来てくれないくせに、『姉ちゃん姉ちゃん……』……甘ったれるな!戻ったところで、また出ていけって言われるだけよ!それにそんなに言うなら、勝手にして!」
「姉ちゃん。だって父さんが……」

 妹はオロオロと言う。
 しかし、最近どころか不幸吸引体質だともうすでに認識している自分は、最後の切り札を出した。

「そんなに言うなら、私が自己破産したって、地方裁判所に提出した資料に書いた総額と、それ以外に借りていた20万、合わせて一切合切全額払ってもらうから!あの時だって、誰も手伝ってくれなかった!他の手続きも、引っ越し以外何もしてくれなかった!どうせ一緒に住み始めたって、すぐに今みたいに『姉ちゃん〜あれやって』『姉ちゃんん頼むわ〜』やろ?」
「……っ!」
「寂しいって泣いても、苦しいって訴えても、家族は誰も本当に助けてくれなかった!それなのに今更、『戻ってこい?』バカにすんな!誰も私のことを思ってくれない!家族も!出版社も!電話だって取ってくれない家族に何を求めるんよ!もういらんわ!自己破産前に、あの家を売ってくれてたら!私だって、もっと別の人生も送れたはずなのに!もういい!連絡もくれずに、ひなを使って連絡も納得できんわ!」
「姉ちゃん!」

 ひなが悲鳴のような声をあげるが打ち消すように低い声で、

「もう連絡してくんな。私をバカにするな!人生めちゃくちゃにしたんはそっちや。兄貴たちと一緒に土下座でもしにこい!」



 私を守ってくれるのは私しかいない……。

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