姉妹の愚痴〜心身障害者への理解を〜

ノベルバユーザー173744

今日はね……病院で教えてもらったよ。

 実は、年末の事件と、正月二日の日から、息苦しくて悩んでいたのでした。
 その前から人の多い電車に乗ると呼吸ができないと言うか……胸に大きな石が入っていて、肺に空気が入っていかない感じ。
 ハクハクと必死に息を吸っても、クラクラ目が回る。

 前に小説に書いた波瑠と同じ感じだった。

 脂汗にめまいに気分が悪くなる……それだけでも辛いのに、でも、

「胸が太ったからかなぁ……?」

と最初はギャグを言いつつ楽観していたが、だんだんと肺の石が重くなり、肺が重く感じる。
 眠っていても息が苦しくて目がさめる時もあった。

 でも、病院では腰痛のせいで膝や足首を痛めやすいから、痩せた方がいいと言われていても、前よりも痩せ始めているし、どうしてだろうと不安に思っていた。



 今日も、電車に乗って病院に行って、次の病院に行くために電車に乗ると、人が多いのと丁度学生が帰宅時間に重なり、人が多かった。
 息は苦しいし、人は多い。
 それでも何とか我慢して、降りる駅に飛び出すように出ると、駅を出て、浅い息を繰り返しながらフラフラ歩く。
 半分慣れた道のため、無意識に向かう。
 途中思い出し、立ち止まると、大きく息を吐き、妹に電話をかける。

「ひな……」
「どうしたの?」
「あ、あぁ、呼吸がね、苦しいから……心療内科と内科に行こうと思って……」
「大丈夫?息がおかしいよ?」
「うん、息が吸えないの……先に心療内科に行ってから内科に行くから……悪いけど、荷物取りに行くの遅くなるかも、ごめんね」

 大きく息を吐き、必死に息を吸った。

「喘息?でも、それにしても違うよね?」
「ひなの喘息を知ってるから違うと思う。ごめん、呼吸苦しいから……」

と電話を切ると、心療内科に向かう。
 すると、年始の上に連休明けで10人以上待っていた。
 薬待ちの人も多かった……。
 一応受付をして、空いている席に座ったが、だんだん息苦しく、頭がクラクラし始めた。

 立ち上がり、受付に行き、

「すみません……ちょっと人が多くて辛いので休ませていただけませんか?」

と頼むと、点滴室のベッドで休んでいてくださいと案内され、横になり、クラクラするため目を閉じて大きく息を吐いた。
 吸っても入ってこない。
 必死に息を吸い込み、吐くが、呼吸困難と言うか、脳にまで酸素が行っていないのか目が回る。
 目を閉じて、お守りがわりに連れて歩く、ミニチュアテディベアの入った小さい箱を抱きしめる。

 大丈夫……ただ、太ったから……。

 そういえば、年末のテレビの後もしばらく苦しくて、楽になったのに、にいちゃんの事件の後からまた辛くなってきたような気がする……。
 実は、年末から呼吸が苦しく、でもすぐに楽になったから大丈夫だと思っていたのだ。

 普通の呼吸を繰り返すたびに苦しくなり、必死に大きく息を吸い、ぐったりと吐き出しながら潤んできた涙を拭った。

 しばらくして呼ばれ、先生に伝えると、

「過換気症候群(過呼吸)か、息を吸えないのならパニック障害の一種だね。大きく息を吸って、5秒ほど息を止めて、ゆっくり吐くことを繰り返しなさい」
「過換気症候群……ですか……」
「ストレスが体に負担をかけているんだよ。もう家族のことは放置して自分を大事にしないと、これ以上体を痛めつけてどうするの」
「はい」

薬はこれ以上増やせないので、リラックスするようにと繰り返された。



 そして、内科……主治医に薬を見せて、自分の呼吸や、頭痛などを相談すると、

「薬をうまく使うことだよ。もう、これ以上は増やせないけれど、代わりに調子がいい時には、伝えておいた薬は減らして、調子がやっぱりよくないなと思ったら、薬を戻す。飲み過ぎは普通はいけないけれど、君は薬で体を支えている。支えられていると言うことだけは理解しなさい」
「はい……時々息苦しくて頭痛がひどくなるときは、昼間だったら、頭痛薬で、夜は寝るようにします」
「そうだね。でも、何か特に予定がなければ、君は寝てなさい。パニック障害と言うか、呼吸困難感という方が正しいかもしれないね」
「呼吸困難感……ですか?」
「普通の呼吸困難は病理的なものだけれど、呼吸困難感は、呼吸機能に問題はないけれど、胸が重苦しいとか、息がうまく吸えない、と言った不快な、辛い症状のことだよ。ストレスからくることも多いから、本当にストレスを減らすようにリラックスしなさい」

と言われた。

「お父さんと妹さんには自分で言うかい?」
「父には話しません……父に負担がかかるので。妹には伝えます。説明してくださってありがとうございます」

 好奇心旺盛と言うか、自分の状態を理解したい私を、先生は理解してくれる。
 有難い方である。

 薬は丁寧に先生と薬局の人に説明してもらった。

 本当に、山のような薬を持ってなるべく呼吸をゆっくりと、大きく吸った。

 冷たい空気が胸に入ってくる……けれど、こぶし大の重石がまだ胸を、喉の近くにまでせり上がってくる。
 吐き出せるなら吐き出してしまいたい。

 妹のところに行き、預かってもらっていたものを受け取り、帰っていった。
 帰っても、重石は胸を押しつぶす。
 喉も何かが張り付いている感じがする……。



 私は、何かを叫びたいのだろうか。
 兄に、この世界に、国営放送に……。
 どうせ聞いてくれないのに……。



 家に帰り着き、鍵を開けた。
 室内は14度……ハムスターたちは、寒さに切って入れていた布の中に潜り込んでいた。
 すぐにエアコンをつける。
 さぁ、ストレスと戦う日々だ。

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