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強欲ノ絶対支配者

深谷シロ

#4ㅤ天地開闢と新文明

神々は世界を作った。


伊邪那岐イザナギ伊邪那美イザナミ天浮橋あめのうきはしから天沼矛あめのぬぼこで混沌をかき混ぜた。


盤古ばんこが生まれた。


マルドゥクはティアマトに戦いを挑んで破壊し、大地と天を作るために彼女の死体を二つに裂いた。キングーを破壊し、神々のために働ける存在としての人間を作り出すために、彼の血を使った。


混沌カオスより大地ガイアニュクスエレボスエロース奈落の底タルタロスが生まれた。ニュクスとエレボスからアイテルヘメラが生まれた。ガイアはウーラノスを産んだ。ガイアはウーラノスとの間に大洋オーケアノス農業クロノス記憶ムネーモシュネー大地レアー太陽ヒュペリオン、コイオス、クレイオス、イーアペトス、テミス、テーテュース、テイアを産んだ。アプロディーテーが生まれた。ヒュペリオンとテイアの間に太陽ヘーリオスセレーネーが産まれた。クロノスはレアーとの間で天界ゼウス海洋ポセイドーン冥界ハーデースヘスティア豊穣デーメーテール結婚ヘーラーを産んだ。ゼウスが世界の支配者となり、人間がプロメーテウスの手によって作られた。その後、女がヘーパイストスの手によって作られパンドーラーと名づけられた。


原初の海ヌンより生まれた男神アトゥムによって湿気テフヌト空気シュウが生じた。シュウとテフヌトの間に大地ゲブ天空ヌトが生まれた。ゲブはヌトに近づこうと山を作り出した。閏日にオシリス砂漠セト生命イシス葬祭ネフティス及び太陽ハロエリスが生まれた


空を海から持ち上げて星々を貼り付けて星空を造った。風が吹くようになり、風を中身をくりぬいたココヤシの中に閉じ込めて必要に応じて出すことにしたが、西風だけが最後まで逃げた。太陽を管理し、太陽に空をゆっくりと駆けることを了承させた。海中から陸を引き揚げ、先祖にあたるマフイカの手足の指である火を盗み出した後に、島々に住む全ての生物を創りだした。


世界は形作られた。それぞれの形は違うが、どれにも最後には神の眷属となる人間達が生み出された。神々によって創られた世界は人間達の文明を発展させる。時に世界は滅ぶが、再び蘇る。そして、その時の中で強欲ノ絶対支配者は動き出した。


神々は気付いていなかった。強欲ノ絶対支配者は長き時を瞬き一つしなかったからだ。強欲ノ絶対支配者は強欲である事を捨てたのだろうと考えていた。しかし、それは過ちであった。


侮っていた神々は寸前まで強欲ノ絶対支配者の動きに気付くことが無かった。神々が気付いた時には既に強欲ノ絶対支配者は世界に干渉し、幾つも存在していた世界を一つにした。


世界には天変地異が起こり、神々は混乱した。世界が一つになった事で神々が多くなったからである。神々は強欲ノ絶対支配者によって復讐の復讐をされたのだ。ここから世界はさらなる変化を遂げようとする。


神々は諦めなかった。強欲ノ絶対支配者は再び己の席へと戻った。世界の管理者へと。そして目を瞑る。次に瞼が開くのはいつかは分からない。しかし、瞼を開く前に神々は強欲ノ絶対支配者の権限を剥奪する為に、その席から引き摺り降ろす為に人々に新たなる力を与えるのだった。


神々によって創られた世界が一つになった事で世界は形を変えた。人間や動植物も全て変化を遂げた。神々は再び世界に干渉し、眷属となる全ての生物に魔力・・を与えた。


魔力は力無き生物達に限りなき力を与える事となる。文明は崩壊したが、新たな文明を築き始める。その新たな文明は魔法文明・・・・。人間達は力に溺れていった。互いに争い、力をつけ、再び争う。争いは人間達を強くした。弱者は強者に負ける。弱肉強食の世となる。しかし、その強者も弱者となり、弱者は強者となる。文明が最盛期を迎える頃には人間達は神に匹敵する力を得たのである。


人間とは果たして魔力のみで神に匹敵するのだろうか。魔法という技術は神の技術をも勝るのか。それは愚問であった。勝てる筈がないのだ。人間は神の眷属。眷属が主に勝てる筈がない。人間は限りなき力を得ようとも神には遠く及ばないのであった。


いつしか人間の文明は衰退していく。神々は気付いていた。対策を立てようとした。神々の世界は一つとなった。二つと創れば、強欲ノ絶対支配者は動き出すだろう。瞬き一つで世界は滅びる。絶対の名は伊達ではない。神々の復讐は潰えようとする。


だが神々は多かった。数で強欲ノ絶対支配者に勝っていたのだ。とある神は考えた。人間達の手で神に匹敵する事がないのであれば、神によって人間達を神に匹敵する力を手に入れさせれば良いのではないか、と。策も案も無い神々はそれに乗ることにした。


第三の文明は魔法文明を維持した神によるシステムで構成された文明となる。力はレベルとステータス。進化を可能とし、スキルや加護を与える。進化を繰り返した人間はやがて神に匹敵するだろう。


神の思惑は終わる事を知らないのであった。新たな文明の人々はステータスを高める為に神々によって創られた魔物を倒した。レベルを上げて、いつしか進化する人間は増えた。類稀なる才能も開花し、人間は少しずつだが神に近付いたのである。


そして遂に一人の人間が、神の遣わした魔王を力で制し、神に匹敵する力を得たのである。


────その人間は後に初代勇者と呼ばれるのであった。

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