強欲ノ絶対支配者
#2ㅤ神々の激怒
神々は激怒していた。
自分達を創り上げた『ㅤㅤㅤ』という存在が己の欲望の為だけに自分達を瞬く間に蹂躙していったことを。為す術なく敗北を喫したことを。
神々は『ㅤㅤㅤ』が同じく創り上げた<欲望>という概念の強欲に心を取られていた。
ここでの<心>という存在は<世界>という存在と同じく朧げではあるが、きちんとした定義づけが出来れば実在するものとなる。
神々は<心>という概念を認めてはいなかったが。
神々は本来『ㅤㅤㅤ』と似た存在である。当然、持つ<能力>は強力であり、<絶対>ではないながらも殆どの事をすることが出来る。
神々は<質より量>を好んでいた。『ㅤㅤㅤ』と戦った時も量で圧倒した。その結果、『ㅤㅤㅤ』が新たな概念を創り上げた。それが<絶対>だった。
強欲な神々は『ㅤㅤㅤ』が戦うためだけに創った特別な<世界>を参考にして新たな<世界>を創った。その<世界>の数は異常であった。
幾つもの世界が誕生した事によるデメリットなどは何も無いものの<世界>を管理する神が足りなかった。
そこで神々は自分達の<質より量>の考え方に基づき、神々をさらに増やした。その数は無数。
そうして無数となった神々はそれぞれ創った<世界>に神として君臨した。
自らを<世界を支える柱>に例え、神の<単位>を<柱>とした。概念を創り上げたのだ。
ある<世界>では一柱の神の元に成り立ち、ある<世界>では無数の神々が<世界>を治めていた。
それぞれの<世界>は神々による沢山の概念の結晶体であり、神々の激怒が現れていた。
いつかは<世界>を束ねて、<強欲ノ絶対支配者>を倒す為に。
どの<世界>も創られてからの変化は同じだった。
まず<世界>に<宇宙>を神々は創った。
神々は無数の<世界>を創ったが、最初は『ㅤㅤㅤ』が<感情>を持つ前と似た<虚無>である。
あくまでも似ているだけだ。同じでは無い。神々が創った世界は、極めて小さな<宇宙>が生まれては消え、生まれては消え、の繰り返しであった。それが<世界>の最初の姿であり、神々はそこに様々な概念を創り上げていく。
神々はその生まれては消える<宇宙>の一つを消えないようにした。そしてそれを神の力で成長させる。
神々が創り出した<宇宙>は11次元である。だが、そこまでの次元が必要ないと思った神々は、<空間>の3次元と<時間>の1次元のみを残した。
その後、<ビッグバン>が発生した。
この<ビッグバン>の超高温は、寸前まで<宇宙>に満ち溢れていた<エネルギー>が<熱>に変化したもの。<宇宙>は創造直後から<ビッグバン>直前までの10の34乗分の1秒の間に<インフレーション>という名の猛烈な加速膨張を引き起こした。
現在の宇宙膨張を加速させている<ダークエネルギー>と同じでありながらもその100桁以上もの大きさをもった真空の<エネルギー>が生まれたばかりの<宇宙>を倍々に膨張させていった。そうして<宇宙>は膨張を始めた。
加えて急激な温度降下の過程で<素粒子>を生成した。そうして<宇宙>は新たな概念へと変化した。
この<ビッグバン>により、<膨張宇宙>・<宇宙背景放射>・<元素>などが出来た。これは神々の概念を創り上げるのとは異なる。
この<元素>は<始まりの星々>の材料となっている。
ここにおいて誕生した<素粒子>とは、物質を構成する最も基本的で要素的な粒子のことである。
物質は<分子>と<原子>からなり、<原子>は<原子核>とそれを取り巻いている<電子>から構成されている。
この<原子核>はまた<陽子>と<中性子>の結合したもので、<陽子>や<中性子>はさらに3個の<クォーク>から構成されている。
因みに<素粒子>には<クォーク>、<レプトン>、これらの<素粒子>の間に働く力を媒介する<ゲージボソン>の三つの種属がある。
これが現代における基本的な<素粒子>の解釈だ。神々の創世時代の呼び名は異なるものの、意味としては今も昔も変わってはいない。
だが、これは現代における<素粒子>の種類の一つの話だ。<素粒子>には二つの種類がある。今話していたのは<粒子>だ。
実際には<反粒子>というものもあった。この<反粒子>は<粒子>よりも圧倒的に数が少なかった。
神々は<反粒子>の可能性を考慮し、これが完全に消失する前に神々のみの<能力>とした。<反粒子>は、<素粒子>であっても<粒子>では無いのだ。<粒子>などの<原子>からは核技術が開発されたが、<反粒子>はさらに可能性を秘めていた。
他に名を挙げた<膨張宇宙>や<宇宙背景放射>や<元素>なども現代と意味は変わらない。
神々の<宇宙>創造からおよそ38万年後が経過した。
ここで俗に言う<宇宙の晴れ上がり>が起こった。それまで<宇宙>は、高温のために大量の<電子>が飛び交っていた。
この<電子>によって光は直進できず、<宇宙>は不透明であった。
しかし、<宇宙>の温度が約3000度まで下がり、<電子>は<原子核>が結合して<原子>となり、光の直進を遮らなくなった。よって<宇宙>は澄み透るようになった。
          
自分達を創り上げた『ㅤㅤㅤ』という存在が己の欲望の為だけに自分達を瞬く間に蹂躙していったことを。為す術なく敗北を喫したことを。
神々は『ㅤㅤㅤ』が同じく創り上げた<欲望>という概念の強欲に心を取られていた。
ここでの<心>という存在は<世界>という存在と同じく朧げではあるが、きちんとした定義づけが出来れば実在するものとなる。
神々は<心>という概念を認めてはいなかったが。
神々は本来『ㅤㅤㅤ』と似た存在である。当然、持つ<能力>は強力であり、<絶対>ではないながらも殆どの事をすることが出来る。
神々は<質より量>を好んでいた。『ㅤㅤㅤ』と戦った時も量で圧倒した。その結果、『ㅤㅤㅤ』が新たな概念を創り上げた。それが<絶対>だった。
強欲な神々は『ㅤㅤㅤ』が戦うためだけに創った特別な<世界>を参考にして新たな<世界>を創った。その<世界>の数は異常であった。
幾つもの世界が誕生した事によるデメリットなどは何も無いものの<世界>を管理する神が足りなかった。
そこで神々は自分達の<質より量>の考え方に基づき、神々をさらに増やした。その数は無数。
そうして無数となった神々はそれぞれ創った<世界>に神として君臨した。
自らを<世界を支える柱>に例え、神の<単位>を<柱>とした。概念を創り上げたのだ。
ある<世界>では一柱の神の元に成り立ち、ある<世界>では無数の神々が<世界>を治めていた。
それぞれの<世界>は神々による沢山の概念の結晶体であり、神々の激怒が現れていた。
いつかは<世界>を束ねて、<強欲ノ絶対支配者>を倒す為に。
どの<世界>も創られてからの変化は同じだった。
まず<世界>に<宇宙>を神々は創った。
神々は無数の<世界>を創ったが、最初は『ㅤㅤㅤ』が<感情>を持つ前と似た<虚無>である。
あくまでも似ているだけだ。同じでは無い。神々が創った世界は、極めて小さな<宇宙>が生まれては消え、生まれては消え、の繰り返しであった。それが<世界>の最初の姿であり、神々はそこに様々な概念を創り上げていく。
神々はその生まれては消える<宇宙>の一つを消えないようにした。そしてそれを神の力で成長させる。
神々が創り出した<宇宙>は11次元である。だが、そこまでの次元が必要ないと思った神々は、<空間>の3次元と<時間>の1次元のみを残した。
その後、<ビッグバン>が発生した。
この<ビッグバン>の超高温は、寸前まで<宇宙>に満ち溢れていた<エネルギー>が<熱>に変化したもの。<宇宙>は創造直後から<ビッグバン>直前までの10の34乗分の1秒の間に<インフレーション>という名の猛烈な加速膨張を引き起こした。
現在の宇宙膨張を加速させている<ダークエネルギー>と同じでありながらもその100桁以上もの大きさをもった真空の<エネルギー>が生まれたばかりの<宇宙>を倍々に膨張させていった。そうして<宇宙>は膨張を始めた。
加えて急激な温度降下の過程で<素粒子>を生成した。そうして<宇宙>は新たな概念へと変化した。
この<ビッグバン>により、<膨張宇宙>・<宇宙背景放射>・<元素>などが出来た。これは神々の概念を創り上げるのとは異なる。
この<元素>は<始まりの星々>の材料となっている。
ここにおいて誕生した<素粒子>とは、物質を構成する最も基本的で要素的な粒子のことである。
物質は<分子>と<原子>からなり、<原子>は<原子核>とそれを取り巻いている<電子>から構成されている。
この<原子核>はまた<陽子>と<中性子>の結合したもので、<陽子>や<中性子>はさらに3個の<クォーク>から構成されている。
因みに<素粒子>には<クォーク>、<レプトン>、これらの<素粒子>の間に働く力を媒介する<ゲージボソン>の三つの種属がある。
これが現代における基本的な<素粒子>の解釈だ。神々の創世時代の呼び名は異なるものの、意味としては今も昔も変わってはいない。
だが、これは現代における<素粒子>の種類の一つの話だ。<素粒子>には二つの種類がある。今話していたのは<粒子>だ。
実際には<反粒子>というものもあった。この<反粒子>は<粒子>よりも圧倒的に数が少なかった。
神々は<反粒子>の可能性を考慮し、これが完全に消失する前に神々のみの<能力>とした。<反粒子>は、<素粒子>であっても<粒子>では無いのだ。<粒子>などの<原子>からは核技術が開発されたが、<反粒子>はさらに可能性を秘めていた。
他に名を挙げた<膨張宇宙>や<宇宙背景放射>や<元素>なども現代と意味は変わらない。
神々の<宇宙>創造からおよそ38万年後が経過した。
ここで俗に言う<宇宙の晴れ上がり>が起こった。それまで<宇宙>は、高温のために大量の<電子>が飛び交っていた。
この<電子>によって光は直進できず、<宇宙>は不透明であった。
しかし、<宇宙>の温度が約3000度まで下がり、<電子>は<原子核>が結合して<原子>となり、光の直進を遮らなくなった。よって<宇宙>は澄み透るようになった。
          
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