異世界転移は分解で作成チート

神無木雷兎

第156話 激闘(笑)完結。

第156話 激闘(笑)完結。


「ヒィ、オォォォオォ!!」
「よッ、と。」

 あの後、やはりすぐ倒すのもつまらないので、攻撃を与えずに適当に避けてみていた。

 そのお陰か、だいぶシルバーオウルディアの動きにも慣れてきたみたいで、突進くらいなら余裕を持って避けられるくらいになった。

「にゃんっ♪」

 ティアも避ける際の揺れになれて逆に楽しみ始めたみたいだ。

 ・・・んー、確かに避けること自体は俺自身も楽しい。・・・でも一一

「……やっぱりシルバーオウルディア自体の動く速度や命中率が下がり始めてるな。」

 まぁそりゃあ夜行性の動物だし、朝や昼に動き回るというのも酷だろう。

「・・・そろそろ避けるのも飽きてきたし、早いとこ終わらせるとしようかね。」

 俺はそう独り呟き、体勢を立て直した銀梟鹿シルバーオウルディアに向けて剣を構える。

「殴ったり蹴ったりで余り痛めつけるのもなんだし、剣でサッと斬り倒すか。・・・あとそろそろ学園に行く時間だしな。
 ・・・んじゃあ、行くぞ。」
「…ヒィォォ。」

 俺が言ってることがわかったのか、銀梟鹿が片足を地面に叩きつけ、こちらに向かい合う。

 一一両者共に構え、相手方に駆けていく。ゼロは剣を構え、銀梟鹿は角を突き出し、そして緊張の一瞬。

「・・・」
「ヒュ、オォ、ォォォォ……。」

 そこには首から上と下で別れた銀梟鹿と剣を振り切った状態のゼロが立っていた一一

◇◆◇◆◇

 ふぅ。いやぁ、久しぶりに激闘交えたわ。・・・たまにはこういうのものだな!
 ・・・でも疲れた。本当、やるのはたまにでいいわ。

「にゃううん。」

 ティアもお疲れと言ってるみたいだな。

「ん、ありがとうー。」

 とりあえず今倒した銀梟鹿の素材だけ集めるか。・・・そういやこのツノって材質的にはなんなんだ?

 銀色ではあるが触った感じ、別に銀じゃないし。どちらかと言うと……木?
 ・・・気になるから少し調べてみるか……。

 ・・・なんだ。ただの銀色になってる普通の鹿の角かいっ。んまぁ、そりゃ本物の銀なわけねぇか。

 まぁとりあえず全部収納に閉まっておこうかねっと。


 ・・・そういや、さっきも言ったけど学園の準備を早いとこ済まさねぇとな。
 今日って別に学園休みじゃないし。普通にあるし。

 まぁ準備っつっても俺の教師セットは収納ん中に入ってるからそれを取り出すだけなんだけどね。

 ・・・あ、ってことは依頼を報告する時間くらいはあるか。よし、ギルド行ったあとに行くかね。

「ティアー。行くよー。」
「にゃうーん。」

 一一そういうと、俺らはギルドへ向かった。

◇◆◇◆◇

 一一冒険者ギルド

 朝方で依頼が一気に貼り出されるということもあり、ギルド内には人が大勢いた。

「おぉ……。早朝来た時とは桁違いに人が多いな。人に流されないようにティアも気をつけな。」
「にゃーぅうん。」

 あ、今、リョーカイって言ったのかな? なるほど、人の言葉を発せなくても似たような発音を出すことは可能なのか。
 これくらいなら別に問題ないな。・・・本当に人語を話し始めたら別だけど。

「っとと。そんなことより早いとこならばねぇとマジで遅れそうだな。」

 一一ゼロは遅刻しそうなことを気にしながらも列に並ぶ。

 前回と同じくギルド内の様々な人に目を向ける。
 色々な人物の話に耳を済まし、目を傾け、様々なことを見て聞いたりしながら待つこと十数分。やっとゼロの番が来た。

「ご要件はなんでしょう?」
「依頼の達成報告だ。」
「ではこちらにギルドカードを。」

 俺はギルドカードを出す。もちろんサイレントを、静かにするやつをかけるのは忘れない。

「………!」
「うん、騒がないでね? 静かに業務を遂行して? 早いところ済ませて?」
「!……。」

 受付はこくこくと首を振り、なんか色々やったあとギルドカードを返してくる。

「『解除』ありがとうね。」
「は、はい。ありがとうございましたっ! ま、またのお越しをっ!」

 そうなに慌てなくても取って食いやしないよ。・・・いつもこんな感じだなぁ。

 ・・・まぁいいや。んじゃギルドとはおさらばして早いところ学園に向かうかねっ。



・雑談
 最近暑いですねぇ。正直、ただ暑いだけならいいんですが、雨が多いのでなんというかジメッとしてて本当嫌になりますねぇ。どうもテトです。そろそろSCP書くの疲れました。

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