異世界転移は分解で作成チート

神無木雷兎

第142話 幸せを呼ぶ白い綿。

第142話 幸せを呼ぶ白い綿。


「……よし、んじゃリミィも落ち着いてきたことだし、早いとこ次やることの説明をしようか。」

「はーい。」

「うん、いい返事だな。
 さて、それで次やることだが、まず最初にリミィにはこの召喚陣を使って何かを召喚して欲しい。」

 俺がそういいながら先程作った最上級召喚陣を取り出した。

 リミィは俺の言葉を聞いた後、出した陣を見つめ、やや困ったような顔をした。

「・・・何かって何を?」

 ・・・まぁたしかにあの説明だけだと何を? ってなるよな。・・・でも実際、俺もわかんないから一一

「さぁ?」

 一一としか答えられねぇよな。・・・答えになってねぇけどな。

「えぇ。」

「・・・。」

「・・・。」

 そして数秒の無言。

 ・・・正直時間もったいねぇし早いところ進めようか。

「このまま無言でも進まねぇし、さっさと召喚しようや。」

「・・・まぁいいわ! 確かに時間も勿体ないしね。うん。私、召喚するわ。」

 おおぅ、さすがリミィ。飲み込みが早い。……ってか俺の性格に少し似てきた?

「オケ。ならこの陣に魔力を注いでく……全属性の魔力を混ぜて注いでみてくれ。」

 ・・・え? 全属性混ぜる理由? ・・・なんかその方がすごいの召喚できそうやん?

「え、えぇ? ・・・ま、まぁゼロがそう言うならわかったわ。」

 リミィもよくわかってないが、了承してくれたみたいだし、早速注いでもらおう。


 一一そして注ぐこと5分後

「でねー。そこで急にドラゴンが一一」

 ・・・注いでる間、暇だったリミィと雑談していた。

 昨日見た夢の話をしてくれた……正直、他人の夢ってつまんないと思ってたんだが、聞いてみると意外とおもしれぇな。
 多分、リミィの話術的なのが上がっているからかもしれんな。

「それを受け止m一一ッ!?」

 と、リミィが話している途中で急に陣が白っぽい虹色に光り輝き始めた!

「ッ! 来るぞ!」

 俺が叫ぶと、次の瞬間、部屋を眩い光が包み込んだ! ・・・そして光が消え、そこにいたのは一一

「きゅえー!」

 一一白く、やや虹色に輝いている丸い綿のような魔物?だった。

 それを見たリミィは、何やらプルプルと肩を揺らし、うつ伏せ気味になりながら震えた。
 そして、まるで何かに弾かれたように唐突に一一

「・・・何この子可愛いー!!」

 一一と、叫んだ。

「ほぅ……。」

 ……うん。たしかにふわっふわしてて超可愛いんだけど……何これ?

 恐らく、この世界に存在しない魔物じゃね? 特に理由はないけど、ただ何となく……そんな感じがする。

 ・・・“鑑定”

━━━━━━━━━━━━━
個体名 No name
年齢 -
性別 -
種類 妖怪/ケサランパサラン

ステータス
レベル 1
HP 100/100
MP 20/20
攻撃 75
防御 75
魔攻 30
魔防 30
知識 50
精神 50
運 5000

種族スキル
幸福Lv-
幸福蔓延Lv-
記憶的存在Lv-

妖法
運気妖法Lv1
━━━━━━━━━━━━━

 ・・・え? 


 ・・・はっ。少しだけ思考停止してたわ。

 いや、ってかケサランパサランって妖怪だよな? 種族に妖怪ってついてるし、間違いないよね?
 え……ってことは妖怪ってこの世界にもいたの? とりあえず全知? いる?

『お久しぶりです。マスター。まずこの世界には妖怪と似たような生物は存在致しますが妖怪はいません。しかし、このケサランパサランはれっきとした妖怪です。』

 え、どゆこと? ・・・って聞くまでもねぇか。・・・多分、異世界、それも地球から召喚したんだろうなぁ。

『はい。ご明察です、マスター。』

 うん。全知もこう言ってることだし、合ってるみたいだな。

 ・・・え? なんで地球からってこともわかったかって? ・・・それは俺の本能的なのがこいつと同郷と言ってた気がしたからだ!
 ・・・まぁ冗談は置いといて本当のことを言うとただの勘だ。

「ゼロ! この子ってなんて魔物なの?」

 っと、そうだそうだ。俺だけじゃなくこっちもちゃんと対処しとこうか。

「ああ、こいつはケサランパサランって言ってな、簡単に言うと幸福を呼ぶ魔物…だ。」

 ・・・ってか今更だけど、妖怪と魔物の違いがわかんねぇ。・・・いや、まぁ大して変わらんやろ。多分。

『妖怪と魔物の違いは妖法を使うか魔法を使うかです。魔法は魔力を操作して火や水を出しますが、妖法は目に見えない概念や人の深層心理、世界の情報を操作したり、人を畏怖させる術のことを言います。
 また、存在方法も魔物と違い、魔力、繁殖からではなく、人の想像によって作られます。
 なので、人々の記憶や記録から消え去るとその妖怪達も消え去ります。』

 あー……。記憶的存在ってそう言うことだったのね。

 ・・・『スキル“記憶的存在”削除。』

 つまりこれで消える心配がなくなったわけだな☆

『はい。そういうことです。』

「ゼロー、他にはー?」

 っと、リミィの説明がまだだったな。さっさと話しを進めようか。

「ああ、後は一一」

 それから約5分くらい全知を通して説明を続けた。

 ・・・ってか今日の俺、説明ばっかだな!



・雑談
 最近、言葉をめっちゃ話すようになってことある事に笑顔を向けてくれる妹が可愛すぎてヤバス☆ どうもテトです。くとぅるふ ふ「ざけんな!」

コメント

  • 日向シオン

    ゆきりさんがまだ居てびっくりしたあ、ともです

    1
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