偽りの世界で僕は何を残せばいいのか

ノベルバユーザー173726

「チュートリアル」

ドアを開けた先には、どこまでも続いていく草原と森だった。
Γそうそうこれこれファンタジー世界はこうでなくっちゃ。」
そんなことをいっていると、またメッセージが届いた。

チュートリアル
1.装備メニューを開け
2.木刀、布装備を装着せよ
3.そこら辺のスライムと戦え

というなんとも雑なチュートリアルだ!と文句を言いたかったが、言われたとおりやることにした。
「装備メニュー起動!!!!」
...まぁそうですよね笑
そんなに簡単に出来ませんよね!
「くそったれ、どうしたらいいんだよ。」
ガサガサと、茂みから物音が聞こえた!
「な、なんだ!」
「ふーい。やーとこの森から抜け出せたわー。あつぐるぢー。みずはないか...な?...ん?え?あんた誰?」
名乗るならお前からだろ!と思うが、俺は冷静に答えた。
「俺はナヅキ。波夜 名月。君は?」
「私はフィオティーナ。みんなからフィオって呼ばれているわ。よろしくね!」
「ああ、よろしく。」
見た目からしてエルフっぽく、身長は俺よりも10cmぐらい低い。俺の身長が変わってなければ、この子は165cmぐらいだろうな。そう考えてるうちに、フィオは俺に質問した。
「んで、ナヅキは何してるの?」
始めっから呼び捨てかよ!と、思うこともあったが今の現状を伝える。
「メニュー画面が出ないんだよなぁ。」
「それって魔現成表現のこと?」
ここで俺は理解した。フィオとか言うやつはこの世界の住人だってことを。
「へ、へーそういうんだー。」
「教えてほしい?」
「お願いします。」
「やっぱやーめよ。」
クソこのアマーといいかけたが、あまりのかわいさにそんなことを言えることは出来なかった。
「どうしたら教えてくれるんだ?」
「うーん。なにか飲むものちょーだい。」
なんだよそんなことかよな!と思い素直にOKをした。
「じゃそこの泉から水汲んできて!」
「はいはいわかったよ。」
そうつぶやいて泉に向かった直後なんにかが飛び付いてきた。
「ん!!!!なん!!だ!」
俺は反射的に避けた。そして、何が起きたか理解するのに時間がかかった。正体は巨大なワニだった。
「なんだよ。」
そう言ったあと後ろで、笑い声が聞こえた。
「あはははは、さぁかけだしの勇者さん。初戦闘だよ素手でも倒せるから頑張ってね!ちなみに、右上にナヅキのHPゲージがあるからねー。」
そう言われ、クッソ騙したな阿野やろうと思いつつも、彼女が言っていたことを確認する。

Name Naduki Lv.1
HP 40/40

バリバリの初期勇者です!と絶望するが、彼女は素手でも倒せるからっと言っていたので
「やってやるよ。さぁかかってこい!」
敵にそう言い、見上げると...

Name  doragertar  Lv.2
HP ?/?

と書かれていただけなのだが、この戦い勝てるんじゃね!などの気持ちが出てきつつあるものの、切り替え集中した。
「君は今素手だから、拳に力を集中させていくと手が光から、ここぞって言うタイミングではなってねー。」
集中、集中、集中...右手を握り俺は力を込めた。どんどん力が入るのがわかる。
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
気合いと共に力を解き放った。
「せいやぁー。」
すると敵の腹辺りにあたった。敵は唸り声をあげ、HPが全損し倒れた。
「なんだこれ...スッゲー!」
ライトエフェクトにつつまれ、メニュー画面にLv. up →Lv.2と表示された。
「オオー♪やるねー。」
と言う声が聞こえた。俺は話す前に水を汲み彼女に渡した。
「はいこれ。んで今のは?」
「あれはね、スキルって言うんだよ特定の技を出すときに絶対必要なものなんだ~!」
「へぇ~。それで約束は?」
「任しとけい。」

はっきり言うとなんで思い付かなかった?ってぐらいのことで、メニューは開いた。方法は、手を伸ばして3秒間そのままにするだけだった。そして、剣と布装備をしてそこら辺のスライムをぶっとばして、無事チュートリアルを終えた。そして...
「ナヅキこれからよろしくぅ!」
と言うことでフィオが仲間に加わりました。
「ここから北に緑の町フェーゼルがあるよ。
近いし初期装備整えるならいいと思うよ。」
「んじゃあ行くか!緑の町フェーゼルへ!」
俺の旅は、ここから始まるぜ。そう思い緑の町へとかけだした。

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