悪役令嬢は魔王の小鳥

せれぶ

7話

少し書き直しました




一方その頃、シルヴィア王国では_



「…何故だ!!何故…国民が…っ!」


シルヴィア王国中の国民が城に押し寄せていた。
理由はそう、マリアンヌの婚約破棄、そしてリーシェと婚約した事を国中に広めたのが原因だったらしい。

マリアンヌ…あの女は国民まで誑かしていたというのか!!
たしかに美貌は神から授かったと言えるほど美しいだろう。だがあの女は私から全てを奪い私を嘲笑った女なのだぞ!?
まさか国民の支持も私から奪っていたとは…抜け目のないやつだ。いつか婚約破棄をされてもまた連れ戻してもらえるように国民の支持を得ていたとでもいうのか?

…ならば、あの女が私にしたことを国民に言ってやろう!そうすれば国民はあの女に失望し私を支持するに決まっている!!

ふふ…そうと決まれば早く国民をあの女の呪縛から解いてやらねばな。
そして…リーシェももっと私のことを好きになってくれるはず!


「ミシェル様…わたくし、隣国の宝石が欲しいですわ。ネックレスを作りたいんですの」


む?ふむ、隣国の宝石か…あそこの宝石は少々高価だが美しいものばかりだからな。欲しがるのも無理はないな…


「ふふ、可愛い可愛いリーシェの為だ。すぐに取り寄せよう」

「まぁ、本当?ありがとうミシェル様!」


嬉しそうに頬を染め花のように笑うリーシェに頬が緩む。
あぁ…あの鉄仮面女とは違い、ころころと表情を変えるリーシェが愛おしい。
少しドジで、ほんの少しだけ頭が悪くても、その人間らしさに惹かれる。

あの女はミスもなく頭も良いから勉強も完璧で…剣術も騎士と引けを取らぬ強さで…全部全部完璧で、苦労したところなど見たところもない!
私がどんなにやっても涼しい顔で追い越していきやがって…!


「…ミシェル様、どうなさりました?」

「…マリアンヌのことを思い出していただけだ」


そう言ってリーシェの額にキスを落とす。


「…まさか、マリアンヌ様の事を好いていらっしゃいますの…?」


うる…と瞳を潤ませるリーシェに慌てて弁解をした。


「そんなことあるわけなかろう!…思い出していたのはあの女のした、私に対する仕打ちだ。
なにもかも涼しい顔で追い越していって…魔物のような女だ」


ぎりっ…と奥歯を噛む。その瞬間ふわりとリーシェの甘い香りが頬を包んだ。


「…大変でございましたね、ミシェル様……マリアンヌ様、なんて酷いのでしょう。婚約者様に恥をかかせるなんて…」

「……ふふ、大丈夫だリーシェ。今の私にはリーシェがいるからな。」

「ミシェル様ったら…」


そういって頬を染めるリーシェを、私はきつく抱きしめた。





「…あんの馬鹿息子は!!王妃教育もしていない伯爵の娘なぞと結婚するなどと言い出して…」

「本当…愚かにも程があるわ。マリアンヌちゃんが涼しい顔して追い越していったなんて言うけれど、あの子の血のにじむような努力を見たことも無い癖に…
マリアンヌちゃんの爪の垢を飲ませてやりたいわ」

「……ぬぅ…国民もマリアンヌちゃんを返せと言っておるしな…しかしマリアンヌちゃんは黒の森に追放されてしまった。あそこは迂闊に近づけぬというのに…あの息子を殺してやりたいわ」

「まぁまぁ、そんなこと言ってはならないわ貴方。仮にも息子よ?か、り、に、も」

「……ぬぅぅう…マリアンヌちゃんに会いたいわい」

「私よ…そもそもあのリーシェとかいう女。お金を浪費するしわがままは言うし…おまけに失礼だけど血筋だって悪いわ。馬鹿息子は結婚するなどといってるけど正式でもなんでもないわよあんなもの!…教育方法を間違えたわね。反省するわ。」

「うむ…少し甘やかしすぎたのが悪かったか…それよりもマリアンヌちゃんをどうするか…1番大変なのはエカルラートの奴らだな…」

「確かにそうね…逆にあの人たちがどうにかしてくれそうだけれど…」

「うーむ…」


そんなことを愚痴りあって相談しあっている国王と王妃でした。

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