龍の生涯

クロム ジェル

解体2

昨日はあの後、鳥の解体も教えて貰った。

鳥の解体方法で腸の取り出し方が人によって違うらしい。

鳥の肛門の周りを切り抜いて腸を出すイリスの方法と、先がフック状になっている鉄の棒を肛門に入れて腸に引っ掛けて引き摺り出すクリスティの方法。

簡単な方法はクリスティの方だが色々撒き散らさなくて済むのはイリスの方のだった為、ぼくはイリスの方法を覚えることにした。

まず、血抜きをした鳥をイリスの方法で腸を抜き取り、羽を剥ぐのだがお湯に付けながら剥ぐと取りやすく綺麗に取れるらしい、羽を取った後うぶ毛が残っている為、火の魔法によりうぶ毛を焼くだが、ここで1つ問題が起きた。

僕の魔力は人類より多く、魔法に長けた種であるエルフであってもなかなか居ないほどの魔力である。そして魔力量もそうなのだが、ひとつの魔法にかける魔力の密度、魔力の質も違う為火魔法の初歩であっても火力が強すぎるのである…

要するに、炙るつもりが丸焦げになっちゃった…

幸い焦げたのは脂分を多く含む皮にだけだったのが幸いだが、これから解体する時は魔力密度などを気にしてやらなければ行けないかな…

気を取り直して続きを行おう、翼の生えていた部分で肉が少ない先の方と足は関節から捻りとって後は鶏の胸を縦に切込みを入れて骨がなくなり内蔵が見えたら内蔵を取り出して部分ごとに分けて置く、肉の処理は比較的簡単で、ナイフを使わなくても手だけで剥げるため、手羽と皮に腱を着る時くらいしか使わない。

剥げる部分を剥いで残る骨だが、ガラと言ってスープを作る時に使うため取っておくのも有り、捨てるも有りらしいが、ぼくは時間が経過しないアイテムボックスがある為取っておくことに決めた。

鳥の解体で辛かったのが砂肝と言われる内蔵の処理で…
とにかく臭かった…

未消化で発酵している匂い…

鼻に残るほど強烈な匂いは苦手かな…


ちょっとした振り返りをしたけれど、今日はクロエが街の案内をしてくれるらしいから、そろそろ準備をして待ち合わせ場所の玄関に向かわなきゃね。

まぁ、朝食は街にある喫茶店で取るらしいから歯を磨くだけだけど…


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