龍の生涯

クロム ジェル

初めての解体

「そこのバカドさんはほっといて、聖夜くん、この娘がイリスよ」

「…ん…」

「聖夜です。よろしくね!」

「…よろしく…」

……。

無口な人なのかな?
人見知りではないとは思うけども…

「あ、あの、解体の仕方を教えて貰うに従っているものとかってありますか?」

場を繋げようと少し早口になってしまった…

「…最低でも…ナイフ…くらい…」

「最低でもって事は他にいるものが?」

「…ん…ロープと2m以上の棒を2本…」

棒なら昔エステスに貰った木材があるから作れるけど…ロープ……あっ!…

「ロープってこの糸でも大丈夫ですか?」

ぼくはそう言い狩りをしている最中に見つけた蜘蛛の巣から取れた糸の束を出した。

「「!?!?これは!!」」

「ロープスパイダーの糸!」

「…少し違う…キングの方…」

「ロープスパイダー?キングの方??」

蜘蛛は蜘蛛じゃないの?

「ロープスパイダーは頑丈な糸を幾重にも出してすを作る蜘蛛で、その縦糸…粘つかない方の糸は1本で私たちが使っているロープ、この魔糸を編んで作ったロープと同等の強度があると言われているのよ」

「…そして…キング…は…より頑丈で…魔法への耐久…と…希少価値…から…王金貨1枚相当…また…横糸…も…粘付き…を…取れば…ロープスパイダーの縦糸…と…同じ強度…で…魔法への耐久…も…ある…」

「そして、そして、どちらも軽くかさばらないから重宝され、キングの方は上級貴族やランカー冒険者の服などに使われることが多いわね。ロープスパイダーでBランク相当、キングロープスパイダーは希少や難易度からSランク指定されているわよ」

なるほど…まぁ、沢山あるし…ロープとして使おう…

「ロープ代わりになるならこれ使います!」

2人の目が前回になって時が止まった様になっているけど…どうしたんだろう?…まぁ…いいか…


どれくらい時間が経っただろう…
5分?10分?まだ二人とも微動だにせず…

「っは!!貧乳かと思ったら!!盾が!!」

あっ…起きた…

それから5分くらいバラドにこのミレーユ伯爵領について聞いた。

ミレーユ伯爵領は元々ハイエルフを初めとする多くのエルフ達で暮らしいていた森だったが、王国の対魔王宣言により同盟国として魔王軍と戦ったが段々と戦況は魔王軍優勢となり、実質的に甚大な被害が出て敗北。

同盟国全てが被害を被り多く人が減った。
人族側は時が経つ事に人数は元に戻っていったが妖精族側、主にエルフやドワーフ、マーメイドなどは出生率が低く戦力的に衰え、国として成り立たなくなった為、王国と合併し今では他種族が共存する都市、主に妖精族が住んでいる事から妖精都市と言われるようになったらしい。

そんなことを聞いているうちに、クリスティとイリスの思考は再起動した。

「二人とも時が止まってたけど、どうしたんだ?」

「バラドさん!!キングロープスパイダーの糸を解体用のロープとして使うって聖夜くんが言うんですよ!!信じられます?!」

「…ん…」

大きな声と早口にで喋るクリスティと首が取れんばかりに勢い良く、そして大きく首を上下させるイリスに気圧されたのか、少しのけぞりながらバラドは「まぁ、聖夜様だからなぁ…ハハハ」と乾いた笑で答え、それを聞き逃さなかった2人はロイヤルボアの件を聞き少し悟った表情となった。


バラドが騎士練習に戻る時間になったのをきっかけに聖夜とイリス、クリスティはギルドにある解体場に向かい用意してあった鹿で解体の基礎を教えて貰った。

大まかに説明すると、狩った直後は首を切り血抜き、吊り下げれるならロープで吊り下げ、左右の前足、左右の後ろ足を棒で固定しとくとあとの作業がやりやすくなるらしい。そして、腹側を縦に首の付け根位から肛門に行かないくらいまで一直線に切込みを入れて股を割、腸の先を縛るか紐できつく縛り内蔵を取り出す。
後は皮を剥いで関節ごとに分割、背や胸は部位ごとに切り出して、内蔵の食べれるところと食べれないところに分けて終わり。

街の外ならいらない部分はそのまま放置してもいいが、街の中と言っても解体できる場所は限られてくるため、ギルドなどの解体場なら設置されているボックスの中へ、家の庭なら地中深くに埋めるのごオススメ。

獣系魔物なら討伐部位を回収後、同じ解体をして、それプラスで心臓の横にある魔石を回収。
その他なら討伐部位の回収と魔石の回収。
また、依頼によってこのモンスターのどこそこを持ってきてくれと言うのがあったりするから、そこは臨機応変に、めんどくさければギルドに任せてもいいらしいが、手数料が取られると教えて貰った。

この妖精都市にいる間はイリスとクラリスが解体の手助けをしてくれる。
解体の練習をしながら話してたら敬語を使わなくていいと言われた為、最初の解体が終わる頃には慣れていない敬語ではなく普通にはなしていた。

「終わったーー!…疲れた…」

「…初めは疲れる…おつかれ…さま…」

「皮に沢山肉が付いてるけど、慣れれば大丈夫よ!みんな最初はそんな感じだから、やってく事に上達するわ!」

クリスティ…途中から「ぐへへ」しか言わなくなってたしなぁ…

「イリス、教えてくれてありがとう!まだまだだけど…上達するように頑張るから…今後ともよろしくね!」

「…ん…まかせて…」

僕とイリスは汚れとかは気にしなく、固い握手をした。

まだ、ここに居ることになると思うし、いる間には絶対に上手くなると心の中で誓う聖夜であった。

「まって!イリスだけずるい!!」








どうもです…お久しぶりです…
胃腸炎にかかったり、逆流性食道炎になって書くことを忘れてました…

どうやって書いてたか忘れた為手探りでかいてます…ご了承ください…

そして、更新を短い文で更新を早くするか、今まで通りでゆっくり更新するか悩み中です((̵̵́ ̆͒͟˚̩̭ ̆͒)̵̵̀)なんか意見くれると嬉しいです…

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