黙ってられない羊たち

ゆう子

危うい女 1

何が危ういか…
そう、明らかに突拍子のない話をしてきたから。


ももちゃんは私の数少ない友達。
話をするのは一年に一度くらいだけど、ウマが合う…ていうのはこういうのを言うんだろなぁって関係


そのももちゃんが、ある日、私を呼び出した。


「知り合った頃はまだ私たち若かったけど、とうとうおばさんにの分類になってきちゃったね〜」

そんな話から始まったランチ。
だけど…私は食べ終えることができなかった。

「いまさ、ストーカーから盗聴されてるの…」

…ハィ?

仕事で知り合って、たまに話をする15も年下の男性から、言い寄られてる…らしぃ

あちらには婚約者がいるが、婚約者も受け入れてくれるから俺のオンナになれって言ってる…らしぃ

相手は盗聴器をしかけてるし、盗撮もしてる
ハイテク(古い?)を駆使して、今、この瞬間も、ももちゃんの居場所を特定してるし、ももちゃんに近づいた私も、もうスマホの中身を探られてるはず…


で…がっつり信じたのは、阿保な私

「大丈夫っ、私強いモン。負けないからっ」

そうは言われても…

ももちゃんと別れた後、警察に言った方がいいのか、旦那さんに連絡とった方がいいのか…悩み続けることになる


この時点では、ももちゃんの危うさに気がつかない、
別な意味で危うい私がいた



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