第十四話

前方での戦闘に助太刀をするために取り出したへカートⅡに魔弾(雷)の弾を装填し放った。標的は盗賊らしき男達の頭だ。魔弾は見事に頭の頭に直撃そのまま気絶した。

「よし、カレン、シロ、行け」
「了解なのじゃ」
「はい！」

2人はもうスピードで駆け出した。恐らく一般人には目にも止まらぬ速さだろう。そして、直ぐ様盗賊を討伐した。

戦闘が終わったのを見て、俺もユイ達の元へ向かった。


一方ユイ、カレン、シロ サイド

私達は盗賊に襲われていた人達を助けた後、ユウスケが来るのを待っていた。すると、背後から話し掛けられた。

「どこのどなたか知らぬが助太刀感謝する」

振り返ると身長180㎝はある赤髪の騎士がいた。

「ん、気にしなくていい」
「そうじゃよ」
「....」
「今は何も無いが町に着き次第お礼の品を持っていきたいのだが構わんか？」
「ん、そう言うことは後から来る人に聞いて」
「後から来る人とは？」
「最初、そこで延びている男に攻撃した我らの主じゃ」
「成る程分かり「いやー美しい」はぁーまたか」

騎士の言葉を遮るように馬車の中から出てきたのは金髪テンパで豚のように太った身長150㎝位の男だった。


ユウスケ サイド

遠くから見るとユイ達が金髪テンパデブにナンパされているように見えた。俺は少し急ぎ目に目的地へ向かった。

「貴女方のような美しい女性に助けてもらえるとはなんと幸運な宜しければ僕の屋敷でお茶でもいかがかな」
「ん、お断り」
「我もじゃ」
「.....」
「それは残念、ではその強さを見込んで我々の護衛をしてはくれませんかな？」
「....」
「主の判断に任すからもう少し待つのじゃ」
「はて、主ですかその方は女性で？」
「いや、男じゃ」
「ちっ」

デブは小さく舌打ちをした。ユイ達は当然聞こえていたが、気づかないふりをした。
デブはユイとカレンに目がいっていて気づかなかったが運悪く視界に"ある少女"の姿が写ってしまった。

「おやおやー何故このような場所に"ゴミ"がいるなかなー」
「.....」

デブはシロの存在に気づきちょかいを出してきた。

「返事も出来なくなったのかこのゴミめ！」

デブがシロの髪を掴もうとした時、俺はデブの手首を掴みへし折った。

「あああああああああああああああああああ」

デブは余りの痛さに転げ回った。
そして、俺は転げ回るデブをこの世界に来て初めて見せる冷たい目線で見下ろしていた。