方(箱)舟のファントムズ
第28話「正念場から目覚める」
覗きこんできた巨大な霊体の顔、エレベーターで降りようとするザジが、その様子を見てはっと何かに気が付くと…
ニヤリと笑った。
「うわああああ!」
怯えるユナの声、巨大霊体の顔がすぐそこまで来ている。
「霊力を絞り出せ!攻撃が来るぞ!」
カンチョウがブロックのコンテナを展開すると、中からブロックで組まれたパワードスーツが出てきてカンチョウの小さな人形と合体する。
同時にキャンパーの屋根に並ぶ都市模型のようなパーツ郡が競り上がり、砲塔として展開!
改造エアガンやボウガンが建ち並び攻撃を開始する!
「小賢強シイ!霊力デ我等ニ届イテモ、防壁ハ超エラレン!」
その言葉通り、霊糸の布のバリアは鉄壁で歯が立たない。
「運転で手が離せない、自動迎撃ドローン展開!」
ラマーが放った攻撃ドローンがファントムニードルを引っ提げて、巨大霊体の周囲に飛び回る。
「食クラエ!」
巨大霊体の土偶ボディがハッキリ前面に出てくると、霊糸の布の形状が変わり大砲郡のように幾つも筒状に成ってこちらをロックオン。
「破ッ!」
霊力で熱が収束されて霊糸と共に発射されると、レーザー光線の様に真っ直ぐに成って周囲を凪ぎ払う!
瞬く間にドローン郡が焼き払い落とされ、砲塔郡にも霊糸レーザーが襲いかかる!
「くっ!あんな完全な霊力のレーザー攻撃は初めて見る、我々がやったら一気に霊力が枯渇するようなシロモノだ」
カンチョウがちょっと恨めしそうな感想を言うと、霊糸でクレーンを操ってブロックトイの攻撃城塞を吊るし反撃に出る。
「そろそろか?」
カンチョウが城塞の大砲を巨大霊体の方に向けさせると、巨大霊体の土偶ボディから霊糸の布が鞭の様な形状でしなり城塞を攻撃。
結果、霊糸の布鞭の攻撃は城塞を破壊、続いてキャンパー上部にそびえたつ城壁の方にも一撃を加える!
「ムムッ!何ダ!コレハ!?」
ここで事態は急変した!
霊糸の布が虫食いでもされたかの様に穴が空いているのだ!
「オノレ!猪口才ナ!」
再び霊糸を使ったレーザー攻撃を行おうとするも、巨大霊体の放つ霊糸がカンチョウの城壁に触れると切れてしまい効果が薄くなってしまう!
「ハイ・ファントム・フォートレス!」
カンチョウが新たにブロックを組み直し城壁が建ち並ぶ。
「??カンチョウ?一体どうなっているんですか?!」
ユナが目を丸くして困惑している!
「ユナ君、これがマトリョーシカボディの真髄だよ!我々は物理ではなく霊力そのものに干渉する!」
そう言うと巨大霊体の布がまた、鞭の様にしなり城壁に打ち込まれる!
だが城壁の崩壊と共に布の綻びが激しくなり、ついには数本ある布の一房千切れて落ちた。
「触れると霊糸が分解する様に仕込んであるのさ、私だけでなくラマーのドローンもね!」
そう言うとラマーのドローンも壊れたのは1機だけでレーザーの伝う霊糸を切ってダメージを軽減していた。
「だが効果があっても結局ジリ貧だよ、奴に一泡ふかせる位は出来るがね」
ユナはカンチョウ謝罪の言葉を言い出した。
「私てっきりマトリョーシカって戦闘では役に立たないって思ってました、すいません」
「何気にすることではない、君がノーマルとマトリョーシカどちらの技術を得ても誰も悪いと思わんよ、それに君は亡霊ではなく幽体だろう?」
その言葉にはっとユナが気が付いた!
「そうだよ!私は幽体だったよ」
ユナが何か重要な事に気が付いたようで、カンチョウもご満悦だ。
「ギギギ!オノレ!小サキ御霊ノ分際デ!」
「出会エ!防人共ヨ!」
防御手段である霊糸の布が崩れるのを我慢できずに居た巨大霊体が、近衛兵を呼び出して回復の時間を作ろうとする!
「「アノ箱ノ車ノ霊力ノ源ヲ壊セ!」」
巨大霊体の顔から幾つかの武人埴輪が産み出される様に出てきて、キャンパーの屋根に降り立った!
それぞれの埴輪の顔が潰されていて、巨大霊体の支配に堕ちた埴輪と言うべき存在(以下堕ちた埴輪)がユナ達の前に立ちはだかる。
「全く、ユナ君を埴輪の末裔とか言っといて自分は顔から埴輪を出すんだから訳が解らんね!」
カンチョウとユナが対面して構える、すると堕ちた埴輪達も剣や槍を構える。
それぞれがしっかりとした銅剣や銅矛のミニチュア的な武器を持っている。
「可笑しくないかね!ユナ君、教科書とかの埴輪は武器も粘土だろう?埴輪詐欺だ!」
やけに饒舌なカンチョウにユナが合いの手を入れる。
「冷静なカンチョウがツッコミに回る何て、余程切羽詰まってるんですね!」
「いやあ全くその通りだよ」
ここにおいて物量で押してくると言う巨大霊体の、霊国の主らしい行動に感服している模様。
「くっカンチョウ!来ますよ!」
堕ちた埴輪(槍)が埴輪の馬に股がって駆けてくる!
「ぬおおお!」
ブロックスーツのカンチョウが取っ組み合う、槍の対物理軟化の霊力を分解しつつ捌く。
小さな槍はトイブロックですら突き通せない、小さなボディ同士では霊力が無ければ小さなキズを付け合うのが精一杯だ。
「フォートレスの効果は継続中だ、城壁だけじゃなくこのスーツもだぞ!」
だが他の堕ちた埴輪が左右から追撃!フォートレスの効果を重複させて迫る!
「私の霊力の許容が不味い!」
カンチョウのフォートレスも限界が近い、いつ攻撃が通っても可笑しくない。
「「ハイ!スピリット!ベアークロー!!」」
その一撃を繰り出したのはユナだ!
マトリョーシカの霊力分解効果を乗せて堕ちた埴輪の関節を繋ぐ霊糸を斬る!
「そうだよ!私は生きた霊体だ!これが本来の私の霊力!」
それは一族の血筋かはたまた目覚めか、ユナの霊力が輝きを放っていた。
ニヤリと笑った。
「うわああああ!」
怯えるユナの声、巨大霊体の顔がすぐそこまで来ている。
「霊力を絞り出せ!攻撃が来るぞ!」
カンチョウがブロックのコンテナを展開すると、中からブロックで組まれたパワードスーツが出てきてカンチョウの小さな人形と合体する。
同時にキャンパーの屋根に並ぶ都市模型のようなパーツ郡が競り上がり、砲塔として展開!
改造エアガンやボウガンが建ち並び攻撃を開始する!
「小賢強シイ!霊力デ我等ニ届イテモ、防壁ハ超エラレン!」
その言葉通り、霊糸の布のバリアは鉄壁で歯が立たない。
「運転で手が離せない、自動迎撃ドローン展開!」
ラマーが放った攻撃ドローンがファントムニードルを引っ提げて、巨大霊体の周囲に飛び回る。
「食クラエ!」
巨大霊体の土偶ボディがハッキリ前面に出てくると、霊糸の布の形状が変わり大砲郡のように幾つも筒状に成ってこちらをロックオン。
「破ッ!」
霊力で熱が収束されて霊糸と共に発射されると、レーザー光線の様に真っ直ぐに成って周囲を凪ぎ払う!
瞬く間にドローン郡が焼き払い落とされ、砲塔郡にも霊糸レーザーが襲いかかる!
「くっ!あんな完全な霊力のレーザー攻撃は初めて見る、我々がやったら一気に霊力が枯渇するようなシロモノだ」
カンチョウがちょっと恨めしそうな感想を言うと、霊糸でクレーンを操ってブロックトイの攻撃城塞を吊るし反撃に出る。
「そろそろか?」
カンチョウが城塞の大砲を巨大霊体の方に向けさせると、巨大霊体の土偶ボディから霊糸の布が鞭の様な形状でしなり城塞を攻撃。
結果、霊糸の布鞭の攻撃は城塞を破壊、続いてキャンパー上部にそびえたつ城壁の方にも一撃を加える!
「ムムッ!何ダ!コレハ!?」
ここで事態は急変した!
霊糸の布が虫食いでもされたかの様に穴が空いているのだ!
「オノレ!猪口才ナ!」
再び霊糸を使ったレーザー攻撃を行おうとするも、巨大霊体の放つ霊糸がカンチョウの城壁に触れると切れてしまい効果が薄くなってしまう!
「ハイ・ファントム・フォートレス!」
カンチョウが新たにブロックを組み直し城壁が建ち並ぶ。
「??カンチョウ?一体どうなっているんですか?!」
ユナが目を丸くして困惑している!
「ユナ君、これがマトリョーシカボディの真髄だよ!我々は物理ではなく霊力そのものに干渉する!」
そう言うと巨大霊体の布がまた、鞭の様にしなり城壁に打ち込まれる!
だが城壁の崩壊と共に布の綻びが激しくなり、ついには数本ある布の一房千切れて落ちた。
「触れると霊糸が分解する様に仕込んであるのさ、私だけでなくラマーのドローンもね!」
そう言うとラマーのドローンも壊れたのは1機だけでレーザーの伝う霊糸を切ってダメージを軽減していた。
「だが効果があっても結局ジリ貧だよ、奴に一泡ふかせる位は出来るがね」
ユナはカンチョウ謝罪の言葉を言い出した。
「私てっきりマトリョーシカって戦闘では役に立たないって思ってました、すいません」
「何気にすることではない、君がノーマルとマトリョーシカどちらの技術を得ても誰も悪いと思わんよ、それに君は亡霊ではなく幽体だろう?」
その言葉にはっとユナが気が付いた!
「そうだよ!私は幽体だったよ」
ユナが何か重要な事に気が付いたようで、カンチョウもご満悦だ。
「ギギギ!オノレ!小サキ御霊ノ分際デ!」
「出会エ!防人共ヨ!」
防御手段である霊糸の布が崩れるのを我慢できずに居た巨大霊体が、近衛兵を呼び出して回復の時間を作ろうとする!
「「アノ箱ノ車ノ霊力ノ源ヲ壊セ!」」
巨大霊体の顔から幾つかの武人埴輪が産み出される様に出てきて、キャンパーの屋根に降り立った!
それぞれの埴輪の顔が潰されていて、巨大霊体の支配に堕ちた埴輪と言うべき存在(以下堕ちた埴輪)がユナ達の前に立ちはだかる。
「全く、ユナ君を埴輪の末裔とか言っといて自分は顔から埴輪を出すんだから訳が解らんね!」
カンチョウとユナが対面して構える、すると堕ちた埴輪達も剣や槍を構える。
それぞれがしっかりとした銅剣や銅矛のミニチュア的な武器を持っている。
「可笑しくないかね!ユナ君、教科書とかの埴輪は武器も粘土だろう?埴輪詐欺だ!」
やけに饒舌なカンチョウにユナが合いの手を入れる。
「冷静なカンチョウがツッコミに回る何て、余程切羽詰まってるんですね!」
「いやあ全くその通りだよ」
ここにおいて物量で押してくると言う巨大霊体の、霊国の主らしい行動に感服している模様。
「くっカンチョウ!来ますよ!」
堕ちた埴輪(槍)が埴輪の馬に股がって駆けてくる!
「ぬおおお!」
ブロックスーツのカンチョウが取っ組み合う、槍の対物理軟化の霊力を分解しつつ捌く。
小さな槍はトイブロックですら突き通せない、小さなボディ同士では霊力が無ければ小さなキズを付け合うのが精一杯だ。
「フォートレスの効果は継続中だ、城壁だけじゃなくこのスーツもだぞ!」
だが他の堕ちた埴輪が左右から追撃!フォートレスの効果を重複させて迫る!
「私の霊力の許容が不味い!」
カンチョウのフォートレスも限界が近い、いつ攻撃が通っても可笑しくない。
「「ハイ!スピリット!ベアークロー!!」」
その一撃を繰り出したのはユナだ!
マトリョーシカの霊力分解効果を乗せて堕ちた埴輪の関節を繋ぐ霊糸を斬る!
「そうだよ!私は生きた霊体だ!これが本来の私の霊力!」
それは一族の血筋かはたまた目覚めか、ユナの霊力が輝きを放っていた。
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