異世界ファイター ~最強格闘技で異世界を突き進むだけの話~
VSコスタレス戦 その①
フワリと表現するのが相応しいコスタレス。
まるで重力が消去したように浮かび上がる。
『降魔摂津流 鳳凰飛剛脚』
その技は、やはり左の前蹴りから始まった。
明は、半身になるとコスタレスが放った足を横へいなす。
だが、最初に見せた技と同じように右足による横薙ぎ。空中姿勢にブレは見えない。
今度は、防御を固めて受ける。
――――衝撃。
衝撃が防御を貫通して、脳に揺さぶりをかけて来る。
(この後は――――)
コスタレスの左足が下から上に――――明の顎に向かって跳ね上がってくる。
それをスウェーで――――上半身は後ろへ反らして回避。
鳳凰飛剛脚の全てを避け、今度は反撃とばかりに、無防備となったコスタレスの体に――――どこでも構わないと――――固めた拳を放――――
ゾクリ……
寒気が襲い掛かってくる。
鳳凰飛剛脚が破られてにも関わらず、コスタレスの闘争心は衰えず――――否。
むしろ、増している。
明は直感的に上段をガード。その直後、腕に衝撃を受ける。
コスタレスが最後に放った蹴り。それが踵落としに変化して明の頭上に振り落とされたのだ。
「――――ッ!がっ……」
思わず、肩膝が地面に着く――――
いや、着かなかった。
さらに空中で捻りを加えたコスタレスの足が無防備な明の顔面へと真っ直ぐに伸びていったのだ。
空中で放たれた五撃目。空中五段蹴りの最後を締めた技はローリングソバットだった。
ガードする間もなく、顔面に蹴りを受けた明は後方へ吹き飛ばされた。
常人なら、立ち上がることもできず、運悪ければ即死もあり得る強烈な蹴り。
これは、さすがの明でも――――誰もがそう思う中、ゆっくりと明が立ち上がる。
「さすが、源高さまの御子息であり、本家摂津流の当主。蹴りが入る直前に自ら後ろへ飛んでダメージを最小まで抑えましたか」
「あぁ、チャンスだぞ。攻めてこないのか?」
「枝分かれとは言え、私も摂津の拳士。貴方ほどではなくとも、人の感情を読めます」
「なるほど、技と受けたのが分かったのか」
「えぇ、それと貴方の闘気が増しているのがわかります」
「――――それじゃ、こちらから行かせて貰う!」
明は言い終えるよりも速く、前に飛び出してた。
「ぬっ」と不意を突かれたコスタレスが後手にまわる。
明が放ったのは左の前蹴り。――――速い。
そのまま、飛んだ明の右足が浮かび上がる。
その動作にコスタレスは――――
(――――このモーションは!?)
動揺を隠せなかった。
明の右ハイを受ける。しかし、明の左足は真っ直ぐに跳ね上がっている。
(このモーションは鳳凰飛剛脚だと!?)
コスタレスの驚きは正しい。
空振った明の左足が踵落としとして変化する。
それを防御するとコスタレスは強引に前に――――間合いを詰める。
(最後の蹴り。密着さえすれば簡単に防げる。自分の技の防ぎ方など――――)
だが、最後の技――――ローリングソバットはこなかった。
密着状態で蹴りを防ごうとしたコスタレスの頭部へ、体重が乗せられた明の膝打ちが放たれた。
「ぐっがぁ!」
苦悶の叫び。
しかし、明の攻撃は終わっていなかった。
地面に着地と同時。さらに体を沈めてコスタレスの脚に飛びつく。
タックル――――いや、違う。
下半身に抱きついたかと思うと、そのまま横に回りこむように移動。
サイドにつけると、そのままコスタレスの巨体を持ち上げる。
下半身から勢いよく持ち上げられたコスタレスの体は前のめりになり、そのまま空中で回転。
背中から地面に叩きつけられた。
ヴァン・デ・ヴァル投げ。
現在のルールでは禁止されている柔道技の1つ。
数ある柔道技の中でも、日本人以外が開発した技である。
両者は、そのまま寝技へ移行する。
まるで重力が消去したように浮かび上がる。
『降魔摂津流 鳳凰飛剛脚』
その技は、やはり左の前蹴りから始まった。
明は、半身になるとコスタレスが放った足を横へいなす。
だが、最初に見せた技と同じように右足による横薙ぎ。空中姿勢にブレは見えない。
今度は、防御を固めて受ける。
――――衝撃。
衝撃が防御を貫通して、脳に揺さぶりをかけて来る。
(この後は――――)
コスタレスの左足が下から上に――――明の顎に向かって跳ね上がってくる。
それをスウェーで――――上半身は後ろへ反らして回避。
鳳凰飛剛脚の全てを避け、今度は反撃とばかりに、無防備となったコスタレスの体に――――どこでも構わないと――――固めた拳を放――――
ゾクリ……
寒気が襲い掛かってくる。
鳳凰飛剛脚が破られてにも関わらず、コスタレスの闘争心は衰えず――――否。
むしろ、増している。
明は直感的に上段をガード。その直後、腕に衝撃を受ける。
コスタレスが最後に放った蹴り。それが踵落としに変化して明の頭上に振り落とされたのだ。
「――――ッ!がっ……」
思わず、肩膝が地面に着く――――
いや、着かなかった。
さらに空中で捻りを加えたコスタレスの足が無防備な明の顔面へと真っ直ぐに伸びていったのだ。
空中で放たれた五撃目。空中五段蹴りの最後を締めた技はローリングソバットだった。
ガードする間もなく、顔面に蹴りを受けた明は後方へ吹き飛ばされた。
常人なら、立ち上がることもできず、運悪ければ即死もあり得る強烈な蹴り。
これは、さすがの明でも――――誰もがそう思う中、ゆっくりと明が立ち上がる。
「さすが、源高さまの御子息であり、本家摂津流の当主。蹴りが入る直前に自ら後ろへ飛んでダメージを最小まで抑えましたか」
「あぁ、チャンスだぞ。攻めてこないのか?」
「枝分かれとは言え、私も摂津の拳士。貴方ほどではなくとも、人の感情を読めます」
「なるほど、技と受けたのが分かったのか」
「えぇ、それと貴方の闘気が増しているのがわかります」
「――――それじゃ、こちらから行かせて貰う!」
明は言い終えるよりも速く、前に飛び出してた。
「ぬっ」と不意を突かれたコスタレスが後手にまわる。
明が放ったのは左の前蹴り。――――速い。
そのまま、飛んだ明の右足が浮かび上がる。
その動作にコスタレスは――――
(――――このモーションは!?)
動揺を隠せなかった。
明の右ハイを受ける。しかし、明の左足は真っ直ぐに跳ね上がっている。
(このモーションは鳳凰飛剛脚だと!?)
コスタレスの驚きは正しい。
空振った明の左足が踵落としとして変化する。
それを防御するとコスタレスは強引に前に――――間合いを詰める。
(最後の蹴り。密着さえすれば簡単に防げる。自分の技の防ぎ方など――――)
だが、最後の技――――ローリングソバットはこなかった。
密着状態で蹴りを防ごうとしたコスタレスの頭部へ、体重が乗せられた明の膝打ちが放たれた。
「ぐっがぁ!」
苦悶の叫び。
しかし、明の攻撃は終わっていなかった。
地面に着地と同時。さらに体を沈めてコスタレスの脚に飛びつく。
タックル――――いや、違う。
下半身に抱きついたかと思うと、そのまま横に回りこむように移動。
サイドにつけると、そのままコスタレスの巨体を持ち上げる。
下半身から勢いよく持ち上げられたコスタレスの体は前のめりになり、そのまま空中で回転。
背中から地面に叩きつけられた。
ヴァン・デ・ヴァル投げ。
現在のルールでは禁止されている柔道技の1つ。
数ある柔道技の中でも、日本人以外が開発した技である。
両者は、そのまま寝技へ移行する。
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