頼む!誰かこの不幸な俺を幸運にしてくれ!

イエ介

第3話 衝撃の事実

 俺は今、夕食を食べている。
 カップラーメンはぶちまけたからロクに食えなかったからな。時間も戻ったことだし。
 今食べているのは安定してカップラーメン。
 体に悪いのは分かってる。分かってるけど!作るの面倒だしカップラーメン美味しいんだもん!
 しかしこのカップラーメン、最後の一個なのだ。丁度良い機会だし、明日は自炊しようかな。
「翔太様~。その食べ物は美味しいのですか?」
 あぁ、美味しいよ。お前が隣にいなければもっとな。
 俺の隣にはラックが顎に両手を置いてつまんなそうにしている。
 もういいから離れてくれ、食べづらくて仕方がない。
 俺はラックの質問を適当に促した。
「あぁ、そうだな」
 ラックはため息をついて言ってくる。
「翔太様~。何かしましょうよ~」
 何かって何だ。別にすることは無い。部屋をやるからそこで静かに寝ててもらいたい。
 そんな事を考えているのが顔に出ていたのだろう。ラックが頬を膨らませて怒りぎみに言ってくる。
「あ、今どっか行ってくれとか思ってましたね?」
「うん」
「酷いですよ~!」
 即答した俺に泣き目になりながら言ってくるラック。
 こいつは確かに可愛い。けどな?俺子供には興味無いんだ。見たところお前の身長は155㎝程度。言葉使いは多少丁寧なものの、仕草から大体子供だと分かる。
「はいはい。分かったから。子供はもう寝る時間だ」
 俺がそう言うと、ラックはまた怒りぎみに言ってくる。
「私は子供なんかじゃありません!こう見えて翔太様と同い年なんですよ?」
 ファ 
 嘘だろ それで同じ17歳 マジかよ!今明かされる衝撃の事実!完全に小学生だと思ってた。
「あ、まさか小学生だと思ってました?」
「うん」
「即答しないでください~!」
 またも即答した俺に泣き目になりながら言ってくるラック。
 思ったんだが、お前と一緒にいたら幸運になれるとか言ってたけど、お前と会った時点で不幸なのではないだろうか。
 お前と会ってから苦労しかしてない。
 そして俺はカップラーメンを食べ終わり、風呂に入ろうとした。
 が、その後をラックがつけてくる。
 いくら一緒にいないと運が悪くなるとはいえ、風呂まで一緒にいるのは無理がある。
「おい、俺は今から風呂に入るから、お前はリビングで待ってろ」
「でも翔太様。一緒にいないと不幸なことが起こってしまいますよ?」
「すぐだから大丈夫だよ」
 それでも言うことを聞かないラック。
「ですが、いつどんなときに不幸が訪れるか分かりません!もしかしたら、運悪く足を滑らせて、運悪く角に頭を打って運悪く当たりどころが悪くて、死んでしまう可能性もあるんですよ!」
 いや、それは運悪すぎだろ。
 だが、今の俺はそれがあり得そうだから怖い。
 だがしかし!風呂に一緒に入るのはだめだ!俺に会ってから間もない女の子と一緒に風呂に入る勇気はない。
 俺はラックを無理やり更衣室から追い出し、服を脱いだ。
 更衣室のドアにしっかりと鍵を掛け、風呂に入ってから風呂のドアにも鍵を掛けた。
「これでやっとゆっくりできる~」
 疲れていた俺は、ゆっくりできる幸せから、上機嫌に鼻歌を歌おうとした、その時だった。
「翔太様~入りますよ~!」
 !?!?は?え?ええ!?
 何でいるだ!?鍵はしっかり掛けたはず…!
 そうか、俺はあいつを侮っていた。だいたい、初めて会ったときも二階から下りてきたんだったな。あいつに鍵は通用しないのだ。あのとき絶対に二階の窓の鍵は閉めてあったはずだ。
 どうやったのかは分からないが、あいつは鍵がかかってあっても中に入れるのだろう。
「おい、ラック!リビングで待ってろって言っただろ!」
 俺の声は届かず、風呂のドアがゆっくりと開いた。

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