右目を無くした少年の恋のお話

Akisan

暗い思い出

最後の直線に差し掛かる
歓声が飛び交う中
次の走者にバトンを渡すべく手を伸ばし振り下ろす
相手も緩やかに助走を始める

しかし、そのバトンがつながる事は無かった
片目しか見えないというのは人よりも距離感を上手くつかめない
簡単な話、外したのだ
そのまま、バトンを落とし
次の走者にぶつかり二人とも転んでしまった

そのあとのことは言うまでも無いだろう

春斗にとって体育祭はトラウマでしかないのである

「クソッー」
つぶやきながらふらふらと歩いていく

コメント

  • ノベルバユーザー558342

    続きが気になります!更新を心待ちにしています!

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