転生先は異世界学園

猫宮&宮藤みほ

伝説の魔術メンバー集結(中編)

我が妹達へ
この手紙を読んでいるということは
無事三倉からこの手紙を受け取っている
という事だろう。
だがそこに俺はいないなぜなら
俺はかつていた社員を
再び集めているかもしくは・・・
と手紙はそこまでしか書かれていなかった。
私は三倉の方を見て
「これどこで手に入れたの?」
と私が三倉に聞くと
「わっちがカケルを探して放浪している時に
届いたんじゃ」
といい三倉は
静かに目を閉じてまた開くと
「これはあくまで推測じゃが
カケルは多分
伝説の魔術メンバーを
集結させようとしているんじゃと
わっちは思う」
と三倉は言った。
「伝説の魔術メンバー?」
と私は思わず聞き返す。
「昔書庫にあった兄様の手記で
読んだことがある」
とまほが説明を始めた。
「たしか、あらゆる局面に
対応できるように
兄様は魔術結社カーディナルスの
社員を集めたとしか書いてなかった」
とまほが言うと
三倉は
「そうじゃそして本当にあの頃の
カーディナルスはとても輝いておった
それこそお主らの世代の
この場所とは全然じゃ」
といい三倉は
ベッドから降りて部屋の入口へと
向かった。
「どこへ行くつもり?」
という私の問に対しては
三倉はただ一言
「付いておいで」
としか言わなかった。
 しばらくして
私たちは事務所の
社員用の机などが並べられている
部屋へとたどり着く。
「さてたしかここら辺に」
といい三倉は本棚の本に手を伸ばす
(こんな時に本を読むつもり?)
と私が思っていると
三倉は赤い背表紙の本を引っ張り
その本の上半分ぐらいまでが引き出されると
カチッと音がして本棚が動き
そこにドアが出現する。
「こんなところに隠し扉があるなんて」
と私が言うと
「この先にあるのは伝説の魔術メンバーに
付いての資料じゃ
それでも見るのならわっちは
お主らをとめはせんよ」
と三倉疲れたのかソファに座り込んだ。
「まあとにかく、本当に
カーディナルスに伝説の魔術メンバーが
存在したか知りたければ
その先に行くしかないんじゃ」
といい三倉は静かに寝息を立てて寝始めた。
「私とまほは行くけど
クロネコとサクヤはどうする?」
と私は後ろから付いて来ていた。
2人に尋ねる。
「ウチはみほについて行くんよ
たとえどんな場所でも」
「みほは俺とサクヤがいないとすぐに
無茶するからな
当然ついて行くぞ」
と言う。
そして扉を開けると
そこにはしたへと降りる階段があった。
「かなり長いみたいやけど」
「一応武装しといた方がいいんじゃないか?」
と2人が言うが
「武装と言っても」
といい私は自分の
腰を見たそこには
ホルスターがあり一丁の銃が収まっていた。
「これがあるから」
という
とサクヤが
「ところでみほ、」
「なに?」
「なんであなた、
そんなに抱きつかれてるん?」
とサクヤは私の後ろを見ながら言う。
そう今私は後ろからまほと叢雲に
抱きつかれていた。
「2人ともなんで抱きついてるの?」
と私が聞くと
「だって、姉さんの背中は
暖かい感じがするし」
とまほが言い
「みほの近く安心する」
と叢雲は抱きつきをやめて
服の端を掴む。
「みほ人気やね」
とサクヤが笑いながらいい
「お前って女に好かれる体質か何かなのか?」
とクロネコが呆れながら聞いてくる
「しょうがないわね」
いい私は叢雲に右手をまほに左手を
向ける。
2人は私の意図を察したのだろう
そこに自分の手を重ねて
手を繋ぐ
「前は任せていいかしら?」
と私が2人に聞くと
「ウチに任せんしゃい!」
とサクヤがいい
「やれやれ、困った所長
だ」といい前に進む
しばらく階段を降りていくと
開けた場所に出た。
「随分と広い場所ね?」
と私が言うと携帯が鳴り出す。
両手は今叢雲とまほと手を繋ぐのに
使ってしまっているため
サクヤに電話を取り出してもらい。
出ると相手は
三倉だった。
[そろそろ巨大研究室へと
ついた頃なんじゃないか?]
と三倉が聞いてきた
「ええまあそうね
ここ、研究室なの?」
[まあそうとも言うがカケルはそこを
魔法の試し打ちとかに使っていたぞ]
「そうなの?」
[そうじゃまあそこから先には資料が
あるはずじゃからの]
とそこまでいい三倉は通話を切った
「よーしそこまで進みましょう!」
と私はいうと
「それはそうやけど」
「資料か、重要な事書かれてたらいいな」
といい先に進むとドアがあった。
「資料室って書かれてるね」
とサクヤはドアを開け中に入る
その後に私達も続いた。
そこはかなり広くそして
本棚がたくさんあった
「・・・これ5人で調べるの無理なんじゃ」
と私が言うと
「「「「同感」」」」
と4人が言う
「しょうがない事務所に一旦戻って
みんなを呼んでくるしかないわね」
と私が言いかけると
携帯が鳴る
一旦手を繋ぐのをやめ
私が画面を見ると
そこにはカプリと表示されていた
「もしもしカプリ?」
[あ!所長大変です早く戻ってきて
凪咲さんの暴走が起きてて
他のみんなは既にやられてしまったんです]
「え、落ち着いて話して」
と私が言うと向こうから
カプリが深呼吸をする音が聞こえる
私はスピーカーに切り替え
その場の全員に聞こえるようにすると
「一体何があったの?」
[はい、実は所長達が降りって行ったあとに
医務室に戻ったら
凪咲さんがいなくて探したんです]
と説明を聞いていくと
どうやら凪咲は目が覚めたあとに医務室から
抜け出しそのまま事務所の庭にているところを
カプリが見つけ保護しようとした
瞬間に影の中に引きずり込まれた事
などを聞いた。
[それで再び影から
出てきたのは凪咲さんじゃなかったんです
出てきたのは凪咲さんそのものだったんですが
なんというかとても禍々しいオーラを纏っていて
あとその人はこういってました。
この娘は最高の器とか何とか]
それを聞いて私は愕然とした
なぜならそれはそんな事を言うものは
1つの存在だけだからだ
「カプリ今すぐここに来て」
[え?しかしそこは地下ですよ崩落の危機も]
「これは所長命令よそれに
問題ないわ今すぐここまで来て」
[・・・]
とカプリは考えているのか
しばらく静かな音が聞こえた。
[わかりました今すぐに向かいます]
と言う声が聞こえ
電話は途切れた
「まずいことになったわ」
「どういうことなん?」
とサクヤが聞いてくる
「事務所が襲撃されたのか!?」
「いいえ違う凪咲さんは
もうこちらに戻って来れないかもしれない」
「それはどういう意味?」
「凪咲さんはね器になってしまったのよ」
と私は言う
「器・・・?」
とサクヤががいい
「なんのだ?」
とクロネコが言う
そんな2人に私は静かにこう言った。
「・・・魔王よ」
という
その場を静寂が満たした
「おい魔王ってたしか」
「ええ、大昔にこの学園で魔術を
極めた7人の魔術師がいたわ」
そのうちの1人の器に凪咲さんは
なってしまったのよ
器になってしまった者は
二度と元に戻ることはないわ」
と私は言う
「みほ、なんでそんな話
しっとるん?
学園の歴史書にもそんな
記述は乗ってないんやよ?」
とサクヤは言う
そんなサクヤの言葉にまほと
叢雲以外は
こちらに視線を向けてきた。
「私は・・・私は・・・
魔王の子孫なの」
と震えた声でいう。
その言葉にサクヤとクロネコは
目を見開く
「え、みほ
は魔王の子孫なの?」
「・・・ええ、そうよ」
と私は下に俯きながら
そういう
「だから私はこれから
凪咲さんを器にした
魔王の相手をするわ」
といい資料室の入口へと向かう
「何言うとるん!?」
といいサクヤが私の腕を掴む
「本当に魔王やって言うんなら
いくらみほでも勝てるわけないやろ!!」
とサクヤが叫ぶ
「それでもやらなくちゃいけないの」
といい私はサクヤの腕を振り払い
「叢雲、まほを守って、」
「・・・それじゃあみほは
武器が無くなるけど?」
と叢雲は言う
そんな叢雲に向けて私は振り返り
「大丈夫よ!私はこれでも
魔王の子孫だから
武器なんてなくても問題ないわ」
と無理矢理笑顔を作りそう言うと
資料室のドアを開け、
巨大研究室へと
向かう。
今魔王と1人の少女が戦おうとしていた。
ー伝説の魔術メンバー集結ー(中編終)

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