僕と彼女の物語
チョロい妹を利用する兄
やばいやばいやばいやばい…どうしよう…
待ち合わせ時間まであと10分、今から駅に向って最低5分はかかる。家まで帰るとなると20分はかかる。
「やばい、詰んだかも…」
僕は道端でぽかーんと宙を見上げる。
「あれ?お兄ちゃんどうしたの?」
僕が声のした方を振り向くとそこにはこういうときに役に立つ我が愛すべき?妹がいた。
「おお、妹よ、ちょうどいいところに….」
僕は妹に大体の事情を説明する。
「かくかくしかじかってわけなんだ」
かくかくしかじかってすごい便利だなぁ。
「だから頼む、今から家に行ってちなちゃんへのプレゼントを持ってきてくれないか?」
「えー」
嫌そうな顔をした妹がめんどくさいと言い断ってくる。
「ちょうどここにお前の好きなシュークリームが…」
「お兄ちゃん、しょうがないから取りに行ってきてあげる」
我が妹ながらチョロいな…
「料金は前払いでお願い」
妹がそういい手を差し出す。
「わかった。頼むぞ」
僕からシュークリームを受け取るとさっそくシュークリームを口にくわえスキップしながら家に向かって行った。
「さて、じゃあ俺も行くか…」
僕はちなちゃんとの待ち合わせ場所に向かう。
「あっ、しゅう君久しぶり〜」
僕を見つけたちなちゃんがそう言いながら近づいてくる。
「久しぶり、ちなちゃん」
僕もちなちゃんに挨拶する。
僕達はとりあえず駅にあるカフェに入る。
さて、ここで1つ問題が発生した。
それは…
どうやって妹からちなちゃんへのプレゼントを受け取るか…である。
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