僕と彼女の物語
焦らさないで早く返事して
「あの、えいと君、私、えいと君のことが好きなの…だから付き合ってください」
ふうかの反対を押し切り、ゆずはえいとに告白した。
「え?」
えいとは何が起こったのかよくわからないというような感じでぽかーんとしていた。
「…………」
「…………」
その場に沈黙が続く。しばらくしてえいとが口を開いた。
「少し考えてもいいかな?」
「あっ、はい、わかりました。」
えいとが少し考えたいと言ったのでゆずはそれを了承し、その場を後にする。
それから1週間
まだえいとはゆずに返事をしていなかった。
答えをもらっていないゆずは毎日毎日、不安で行っただった。
焦らさないで早く返事をして!とえいととすれ違うたびに何度思ったことか…
「で、まだあいつはゆずに返事をしてない、と」
ゆずが泣きながら相談してきたのでとりあえず話を聞いたふうかが言う。
「うん。私とは付き合えないってことかな…」
ゆずが悲しそうな感じで言うのを聞き、ふうかの中でえいとの評価が更に下がった。
「よし、じゃあ今から聞きに行こう」
ふうかがそう言いながらゆずの手を掴み一緒に歩き出す。
「ちょっと、ふうかちゃん、私にそんな度胸ないよ〜」
「告白できたんだから大丈夫でしょ」
ふうかが強引にゆずをえいとの近くまで連れて行く。
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