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One’s day off-Sakura-

嘉禄(かろく)

The waking of the angel is slow

俺のメサイアは、普通の人間と造りが違うからかそれともただのロングスリーパーなのか…とてつもなく長く眠り、かつ寝起きがあまり良くない。

昨日俺は雛森さんたちがいる家にお邪魔してそのままいつきと一緒に寝た。
翌日の朝いつも通りいつきより早く起きて朝食の準備を手伝って、作り終えた頃にいつきを起こそうと部屋に戻った。
そしたら、珍しくいつきはぼーっとしていたものの起きていた。

…これは普通の人間と造りが違うから、という言葉で片付けられるのかわからないが、いつきは偶にこの世のものではないんじゃないかと思うような雰囲気を纏う事がある。
まさに今がそうだ。
なんと言えばいいか悩むが…美しいもそうだし、神秘的?は違うか…。
とにかく、声をかけるのが少し憚られる。
だがそもそも起こしに来たので何もしない訳にはいかず、俺はいつも通りを装っていつきの肩に手を置き声をかけた。


「おはよういつき、起きてたんだな。
朝ごはん出来てるぞ。」
「…おはよう、涼…うん、分かった…。」


俺が声をかけても、まぁいつも通りすぐに覚醒するはずもなくぼーっとしたまま返事が返ってきた。
これだから俺のメサイアは目が離せない。


「あ、そうだ。薬打たないとな。腕出せ。」
「んー…」


いつきが素直に腕を出してきたので、毎朝打つ薬を投与してその上から絆創膏を貼った。
そうだ、着替えもさせないと。
前、雛森さんに『本当に有賀はいつきの保護者だな』と言われた事があるが今の状況を見ると否定は出来ない。


「いつき、着替えるぞ。自分で出来るか?」
「んー…うん、やる…」


今日はいつにも増して寝起きが悪いな…いつになったら覚醒するやら。
俺がそう思いつつ見守る中いつきはゆっくりと部屋着を脱いだ。
今までくぐり抜けてきた戦闘で負った傷跡がかなり残っているが、それでも十分綺麗な肌してるよな。
…なんか、雰囲気も相まってか見ちゃいけないものを見ている気になってくる。
何言ってんだ、いつも風呂入った時とか見てるだろ俺。
少し頭をふってその考えを打ち消して着替えを渡し、少しして着替えが完了した。
そこでやっと少し覚醒したようでいつきはベッドから降りて立ち上がった。


「…まだ寝足りない、けど起きなくちゃ…。」
「まだ寝るのかよ…いいけどさ、じゃあ昼寝にでも付き合ってやるよ。」
「やった、約束だよ。」


俺が言った言葉にいつきは柔らかく微笑んだ。
…なんだろうな、今日は?
いつきがいつもより眩しい気がする。
俺は自分の目がおかしくなったかと思ってこすってみたが何も変わらなかった。
それでいつきに心配されたが大丈夫だと言っておいた。
…結局、翌日になるまでそれは治らなかった。
なんだったんだ…。



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