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Each other's backs

有賀尋

A psychopath dreaming

薄暗くて、手元と近くがやっと見える程度の明るさの部屋の中に俺は立っている。
右手には刃物を持っている。振れば切れそうな、本当に大きな刃物。

そして、その部屋には誰か分からない人が3人、目隠しをし、手足を縛られ、口には猿轡されている。もちろん、生きているのだ。

俺はその3人をなんとも思わずに縦に真っ二つに切っていく。
当然、返り血は浴びて生温いし、血の匂いが鼻を通ってくる。

ーあぁ、なんて心地いいんだろう。

そして何を思ったか、俺は1人目の右半分と2人目の左半分をくっつけて綺麗に縫い合わせていく。同様に、2人目の右半分と3人目の左半分、1人目の左半分と3人目の右半分をくっつけて綺麗に縫い合わせていく。
完成したツギハギを見て、俺は口角を上げた。

「さぁ、これで完成だ…!」

血の匂いと生温さを感じながら俺は大声で笑った。




……べ…

…せべ…

「長谷部!」

はっと声が聞こえて飛び起きた。
そこは紛れもない普通の部屋で、目の前では鯰尾が心配そうに見つめていた。

俺は自分の手や顔に血がついていないことを確認して大きくため息をつく。

「どうしたの、脂汗すごいよ?魘されてたし…なんか変な夢でも見たの?」
「あぁ…実は…」

夢で見た大まかな内容を話すと、鯰尾は明らかにドン引いた顔をした。

「…現実じゃなくてよかったね…?」
「…そうだな…」

夢にしては返り血の感触も、血の匂いも生温い温度も手応えもリアルだった。

…なんでこんな夢を…。
もしかして…俺はサイコパスなのか…?

あまりにもサイコパス過ぎて、朝から頭を抱えた。

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