虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
古代箱庭防衛策 その10
本日、四本目です
まだの方は、ぜひ三話前からお楽しみください
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無尽蔵に狼を生み出し、それらを強化したり取り込むことで回復をするようになったユニーク種[シャロウ](再)。
攻略法はシンプル、狼を生み出したら速攻で殺す。
融合する前に殺し、取り込む前に殺せば理論上は生命力を確実に減らしていける。
ただし、拡散するエネルギーは逆に狼生成へ利用されるため、遠距離での魔法攻撃は極めて困難だ。
武技を使って攻撃をする場合も、予め通常以上にエネルギーを注いで制御権を奪われないようにしておかなければならない。
何をするにも、自他の行動を見極めなければならないのが[シャロウ]との戦いだ。
そして、休人たちはそれらの攻略法を戦いの中で見つけていく。
「あの人……なかなか上手いな」
《職業【大将軍】、『タクティクスボード』という『プログレス』を組み合わせることで戦術を立てているようですね》
「【大将軍】……まあ、大規模レイドに向いていそうな職業だよな。で、その名前からして指揮にピッタリな『プログレス』か。前者は後天的に弄れるし、どういう経歴かは知らないけど、考えたものだな」
曰く、【大将軍】とは同じ【将軍】を冠する職業に比べて特化した部分は無いらしい。
まあ、各種族や属性の補正に特化せず、満遍なく強化することができるわけだ。
そして『タクティクスボード』は、初期段階で戦闘記録の詳細な表示を可能とする。
通常、[ログ]で表示されるより詳しく、誰がどこに行ったなどの情報も出るらしい。
そんな能力が第二段階に成長して、さらに戦術に使いやすくなったとのこと。
具体的には、ボードを使って決めた戦術に補正を与えるのだとか。
「そして、【大将軍】の指示による補正ごと『タクティクスボード』は強化する。全般的な補正だからこそ、どんな指示でも強化できると……お陰で休人たちがだいぶ助かっているみたいだな」
他の休人もだんだん、【大将軍】の恩恵にあやかりつつある。
一人の休人を中心に、[シャロウ]の生み出す狼への処理も進んでいく。
何より、時間経過に伴い援軍がどんどん増えている。
そりゃあ外部からの移動をいっさい阻害していないので、当然と言えば当然だが。
休人の強みは戦う意思のある者の数、死なないからこそ蛮勇で挑む者も多い。
そうして集まった者たちが、全員指揮下に入っていった。
「そんなわけで、五割を切ったわけだが……これ以上はもういいよな?」
《例の能力は封印しておりますので、このままであれば討伐されるでしょう》
「じゃあ、強制撤退の準備を」
《畏まりました》
肝心なのは、休人にとって納得のいく終わり方で幕を閉じること。
……さて、彼らは俺の演目で満足してくれただろうか。
まだの方は、ぜひ三話前からお楽しみください
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無尽蔵に狼を生み出し、それらを強化したり取り込むことで回復をするようになったユニーク種[シャロウ](再)。
攻略法はシンプル、狼を生み出したら速攻で殺す。
融合する前に殺し、取り込む前に殺せば理論上は生命力を確実に減らしていける。
ただし、拡散するエネルギーは逆に狼生成へ利用されるため、遠距離での魔法攻撃は極めて困難だ。
武技を使って攻撃をする場合も、予め通常以上にエネルギーを注いで制御権を奪われないようにしておかなければならない。
何をするにも、自他の行動を見極めなければならないのが[シャロウ]との戦いだ。
そして、休人たちはそれらの攻略法を戦いの中で見つけていく。
「あの人……なかなか上手いな」
《職業【大将軍】、『タクティクスボード』という『プログレス』を組み合わせることで戦術を立てているようですね》
「【大将軍】……まあ、大規模レイドに向いていそうな職業だよな。で、その名前からして指揮にピッタリな『プログレス』か。前者は後天的に弄れるし、どういう経歴かは知らないけど、考えたものだな」
曰く、【大将軍】とは同じ【将軍】を冠する職業に比べて特化した部分は無いらしい。
まあ、各種族や属性の補正に特化せず、満遍なく強化することができるわけだ。
そして『タクティクスボード』は、初期段階で戦闘記録の詳細な表示を可能とする。
通常、[ログ]で表示されるより詳しく、誰がどこに行ったなどの情報も出るらしい。
そんな能力が第二段階に成長して、さらに戦術に使いやすくなったとのこと。
具体的には、ボードを使って決めた戦術に補正を与えるのだとか。
「そして、【大将軍】の指示による補正ごと『タクティクスボード』は強化する。全般的な補正だからこそ、どんな指示でも強化できると……お陰で休人たちがだいぶ助かっているみたいだな」
他の休人もだんだん、【大将軍】の恩恵にあやかりつつある。
一人の休人を中心に、[シャロウ]の生み出す狼への処理も進んでいく。
何より、時間経過に伴い援軍がどんどん増えている。
そりゃあ外部からの移動をいっさい阻害していないので、当然と言えば当然だが。
休人の強みは戦う意思のある者の数、死なないからこそ蛮勇で挑む者も多い。
そうして集まった者たちが、全員指揮下に入っていった。
「そんなわけで、五割を切ったわけだが……これ以上はもういいよな?」
《例の能力は封印しておりますので、このままであれば討伐されるでしょう》
「じゃあ、強制撤退の準備を」
《畏まりました》
肝心なのは、休人にとって納得のいく終わり方で幕を閉じること。
……さて、彼らは俺の演目で満足してくれただろうか。
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