虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
逆侵攻 その04
月末の大量更新をしていました
まだの方は、ぜひそちらから(12話ほど)
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「──着いたぞ、門の入り口だ」
「これも壊しちゃはないか?」
「むっ、それはダメだぞ。せっかく座標を固定してある貴重な門だ、それよりも早く中へ向かうぞ」
「……へいへい」
そんなこんなで、『騎士王』と【救星者】というある意味星の最強たちが、揃って異世界へ向かうことになった。
黒く染まった巨大な門を潜り、俺たちが見たのは──荒廃し、すべてが黒く塗り潰された終わった世界。
「これは……!」
「『生者』、何か思うところがあるのか?」
「……いや、なんでもない。ただ、終わった世界とはこういう場所なんだなって」
「そうだな。そうならないため、『騎士王』や【救星者】を担う者たちが尽力するのだ」
一部『騎士王』は曲解しているのだが、俺は冒険世界の【救星者】ではなく、自分で創り直したアイプスルの【救星者】だ。
そう、アイプスルは荒廃していた。
それこそこの星のように、すべてが真っ黒に染まった形で。
《旦那様、考察は控えておきましょう。そのままでいた場合、『騎士王』が感づく可能性がございます》
「……だな。よし、『騎士王』。改めてここでやることを教えてくれ」
「言ったはずなのだがな……まあいい、今回は調査が主だ。しかし、侵略者たちを調べ上げ、可能であれば根本を断つ。『生者』、何か質問はあるか?」
「いや、特にない。足手まといにならない程度に、やらせてもらう」
侵略者について謎は多かったのだが、少しだけ分かったこともある。
おそらくこの世界は終わっている、だが侵略者によって生かされてもいるのだろう。
侵略者が支配することで、【救星者】と同じように星を管理しているのだ。
それでもこんな状況なのは、:DIY:みたいな便利なスキルが無かったからだろう。
いやまあ、それは当然と言えば当然。
今でこそ分かっているが、:DIY:は神の力を授かったようなもの……天地創造とも呼ぶべき所業ができたのもそのお蔭だし。
「──と、確認は済んだな。『生者』、理解しているな?」
「ああ、だいぶ来ているみたいだが……俺が吹き飛ばそうか?」
「いや、今回はこれを使おう。貫くにはちょうどよかろう」
そう言って、『騎士王』は魔術かスキルで瞬時に用意したであろう武器──巨大な槍を握り締める。
それはかつて、俺が:DIY:の限りを使い創りだした逸品──聖槍だ。
「開放をする必要はないがな」
槍を一突き、それだけで現れた侵略者は俺たちに道を譲る。
……ちょっとばかし強引に、聖なる力が視界すべてを真っ白に塗り潰しているがな。
まだの方は、ぜひそちらから(12話ほど)
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「──着いたぞ、門の入り口だ」
「これも壊しちゃはないか?」
「むっ、それはダメだぞ。せっかく座標を固定してある貴重な門だ、それよりも早く中へ向かうぞ」
「……へいへい」
そんなこんなで、『騎士王』と【救星者】というある意味星の最強たちが、揃って異世界へ向かうことになった。
黒く染まった巨大な門を潜り、俺たちが見たのは──荒廃し、すべてが黒く塗り潰された終わった世界。
「これは……!」
「『生者』、何か思うところがあるのか?」
「……いや、なんでもない。ただ、終わった世界とはこういう場所なんだなって」
「そうだな。そうならないため、『騎士王』や【救星者】を担う者たちが尽力するのだ」
一部『騎士王』は曲解しているのだが、俺は冒険世界の【救星者】ではなく、自分で創り直したアイプスルの【救星者】だ。
そう、アイプスルは荒廃していた。
それこそこの星のように、すべてが真っ黒に染まった形で。
《旦那様、考察は控えておきましょう。そのままでいた場合、『騎士王』が感づく可能性がございます》
「……だな。よし、『騎士王』。改めてここでやることを教えてくれ」
「言ったはずなのだがな……まあいい、今回は調査が主だ。しかし、侵略者たちを調べ上げ、可能であれば根本を断つ。『生者』、何か質問はあるか?」
「いや、特にない。足手まといにならない程度に、やらせてもらう」
侵略者について謎は多かったのだが、少しだけ分かったこともある。
おそらくこの世界は終わっている、だが侵略者によって生かされてもいるのだろう。
侵略者が支配することで、【救星者】と同じように星を管理しているのだ。
それでもこんな状況なのは、:DIY:みたいな便利なスキルが無かったからだろう。
いやまあ、それは当然と言えば当然。
今でこそ分かっているが、:DIY:は神の力を授かったようなもの……天地創造とも呼ぶべき所業ができたのもそのお蔭だし。
「──と、確認は済んだな。『生者』、理解しているな?」
「ああ、だいぶ来ているみたいだが……俺が吹き飛ばそうか?」
「いや、今回はこれを使おう。貫くにはちょうどよかろう」
そう言って、『騎士王』は魔術かスキルで瞬時に用意したであろう武器──巨大な槍を握り締める。
それはかつて、俺が:DIY:の限りを使い創りだした逸品──聖槍だ。
「開放をする必要はないがな」
槍を一突き、それだけで現れた侵略者は俺たちに道を譲る。
……ちょっとばかし強引に、聖なる力が視界すべてを真っ白に塗り潰しているがな。
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