虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
レベル限界 後篇
連続更新です(06/12)
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「要するにアレだ、検索エンジン」
「……ハッ?」
「いや、そのなんだ、これまでに知り得た情報を整理することができる……そういうシステムが解放されたんだ」
「それだけ……なのか?」
ゲーム中に、情報を調べられることに関するアドバンテージは拓真も分かっている。
だが、どうしてそれがレベル999として解放されることなのか分かっていない。
「言っただろう、『突然目の前にUIが表示されて、いろんなことを知った』って。」
俺としてはただ便利なんだが、それ以上にそのシステムに価値を見出せる者がいた。
一人はかつての『騎士王』、そしてもう一人は……『SEBAS』だ。
「これまで分からなかったことが、よく分かるようになった。たとえるとだな、伏字にされていたネタバレが全部開示されたようなものだな。けど、一気に開示されるからこれまで伏せられていたものがどれか分からない」
「お前の執事とやらは、それを全部整理できたってことか?」
「そういうこと。実際、不鮮明だった情報の解析も上手くいくようになった……要するにカンストがもたらすのは、世界との親和性の向上らしい」
無くても暴くことができるらしいが、カンストによってその開示率を高められる。
それが『SEBAS』の推察……つまり、事実なのだ。
「あと、それと関係ないんだが……【勇者】に就けるようになった」
「…………ぶふっ!」
「まあ、そういう反応になるのはなんとなく分かっていたんだけどな。獲得した称号の情報も、分かるようになったんだ。その中に、【勇者】に就ける称号も見つけた」
「マジか、そんなのあんのかよ」
称号名はシンプルに『勇者』。
ただ、獲得したタイミングが問題だ……その前に、『魔王殺し』や『魔王の友』を得た後に入手していた称号なんだよな。
殺し、友になったあとで得られる『勇者』の称号っていったい。
そこら辺も、いずれは『SEBAS』が解明してくれる予定だ。
「レベル999に至るまでの経験値を使い、どうにか解放できた。というわけで、知っておきたい……プレイヤーの中に、そういう凄い職業に就いている奴を。そうでなくとも、その職業の名前だけでもな」
「そりゃあまあ、なんとも額が掛かりそうな依頼だな。けど……それができそうなお大臣様になっちまったんだよな」
「まあ、あっちでなら言ってやれるぞ──金ならいくらでもある、ってな。ああ、当然だが瑠璃たちの分は無くても構わない。むしろそっとしておいてやってくれや」
「了解。就職条件まで、可能な限りバッチリ見てきてやるよ」
いろいろと伝えた分、対価を頂こう。
使われない金であれば、どれだけ払っても痛くないからな。
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「要するにアレだ、検索エンジン」
「……ハッ?」
「いや、そのなんだ、これまでに知り得た情報を整理することができる……そういうシステムが解放されたんだ」
「それだけ……なのか?」
ゲーム中に、情報を調べられることに関するアドバンテージは拓真も分かっている。
だが、どうしてそれがレベル999として解放されることなのか分かっていない。
「言っただろう、『突然目の前にUIが表示されて、いろんなことを知った』って。」
俺としてはただ便利なんだが、それ以上にそのシステムに価値を見出せる者がいた。
一人はかつての『騎士王』、そしてもう一人は……『SEBAS』だ。
「これまで分からなかったことが、よく分かるようになった。たとえるとだな、伏字にされていたネタバレが全部開示されたようなものだな。けど、一気に開示されるからこれまで伏せられていたものがどれか分からない」
「お前の執事とやらは、それを全部整理できたってことか?」
「そういうこと。実際、不鮮明だった情報の解析も上手くいくようになった……要するにカンストがもたらすのは、世界との親和性の向上らしい」
無くても暴くことができるらしいが、カンストによってその開示率を高められる。
それが『SEBAS』の推察……つまり、事実なのだ。
「あと、それと関係ないんだが……【勇者】に就けるようになった」
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「まあ、そういう反応になるのはなんとなく分かっていたんだけどな。獲得した称号の情報も、分かるようになったんだ。その中に、【勇者】に就ける称号も見つけた」
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称号名はシンプルに『勇者』。
ただ、獲得したタイミングが問題だ……その前に、『魔王殺し』や『魔王の友』を得た後に入手していた称号なんだよな。
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そこら辺も、いずれは『SEBAS』が解明してくれる予定だ。
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