虚弱生産士は今日も死ぬ ―小さな望みは世界を救いました―
迷宮イベント その20
連続更新です(02/12)
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「──はぁああああああああ……」
《お疲れ様です、旦那様》
「ん? ああ、そうか……『SEBAS』、ありがとうな」
壮絶な戦いを終えた。
まさか『騎士王』が鑓を持ち、その力を振るわなければならないような相手が存在したとは……本人も驚いていたぞ。
おそらく当代以外の【魔王】であれば、普通に負けていたかもしれない……そう思えるほどの力強さを誇っていた。
「しかも、なんかいろいろとランキングに食い込んでいるし……当然だよな、相応の戦いがあったわけだし」
《旦那様、獲得した経験値についてですが》
「ああ、頼んであったな……で、どれだけ溜まってしまった?」
最高火力、最多死亡、優秀踏破者……いろいろなモノを手に入れてしまう。
だがそれはまだいい、それ以上に不味い爆弾を今回の迷宮踏破で得てしまった。
《強敵ボーナス、復讐ボーナス、一撃ボーナスなど……倍率の大小問わず十以上のボーナスを得た結果、種族レベルを目標値へ至らせることができるまでに》
目標値──それは初代『騎士王』が到達したという、999のカンスト値だ。
いずれは到達するだろうと思ってはいた、だがそれは割とすぐのことだった。
「……『SEBAS』、カンストした瞬間に何か起こると思うか?」
《情報が少ないため、確実なことを申すことができませんが──おそらくは》
「だよな……これが今回の成果、ってことになるのかな? レベル999、けど最弱の休人の誕生なわけだ」
経験値は魔道具に溜め込まれているので、『騎士王』からまだ隠せている。
しかし解放してしまえば、奴は確実に俺の変化を見抜くことだろう。
「まあ、それは成ってから考えよう。あとは素材かな? 凄い魔物のアイテムばっかりだから、まずは複製して培養か? これなら、前に止めていたプロジェクトを再始動するのに使える素材になると思うが……どうだ?」
《よろしいのでしょうか? あれは旦那様自ら、危険性を説いて封じたものですが》
「そりゃあ最初だったからな。レムリア世界みたいな場所もあるし、人助けと考えれば問題ない。ただ、やり方だけは考えてくれよ」
《畏まりました、旦那様のご指示通りに》
初期はこの世界のことなど全然分からず、地球での考え方をまんまこっちに反映させて動いていた。
しかしこの世界には魔力が存在し、輪廻転生すら可能としている。
やる相手を選ぶかもしれないが、それでも絶対にダメだと縛る必要も無くなった。
「それを迷宮に配備、再蘇生させるのもいいかもしれないな。うん、『次』を考えるのはやっぱり楽しい」
一先ず、行うのはカンストだ。
そこに至ったとき……俺はいったい、何を得るのだろうか?
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「──はぁああああああああ……」
《お疲れ様です、旦那様》
「ん? ああ、そうか……『SEBAS』、ありがとうな」
壮絶な戦いを終えた。
まさか『騎士王』が鑓を持ち、その力を振るわなければならないような相手が存在したとは……本人も驚いていたぞ。
おそらく当代以外の【魔王】であれば、普通に負けていたかもしれない……そう思えるほどの力強さを誇っていた。
「しかも、なんかいろいろとランキングに食い込んでいるし……当然だよな、相応の戦いがあったわけだし」
《旦那様、獲得した経験値についてですが》
「ああ、頼んであったな……で、どれだけ溜まってしまった?」
最高火力、最多死亡、優秀踏破者……いろいろなモノを手に入れてしまう。
だがそれはまだいい、それ以上に不味い爆弾を今回の迷宮踏破で得てしまった。
《強敵ボーナス、復讐ボーナス、一撃ボーナスなど……倍率の大小問わず十以上のボーナスを得た結果、種族レベルを目標値へ至らせることができるまでに》
目標値──それは初代『騎士王』が到達したという、999のカンスト値だ。
いずれは到達するだろうと思ってはいた、だがそれは割とすぐのことだった。
「……『SEBAS』、カンストした瞬間に何か起こると思うか?」
《情報が少ないため、確実なことを申すことができませんが──おそらくは》
「だよな……これが今回の成果、ってことになるのかな? レベル999、けど最弱の休人の誕生なわけだ」
経験値は魔道具に溜め込まれているので、『騎士王』からまだ隠せている。
しかし解放してしまえば、奴は確実に俺の変化を見抜くことだろう。
「まあ、それは成ってから考えよう。あとは素材かな? 凄い魔物のアイテムばっかりだから、まずは複製して培養か? これなら、前に止めていたプロジェクトを再始動するのに使える素材になると思うが……どうだ?」
《よろしいのでしょうか? あれは旦那様自ら、危険性を説いて封じたものですが》
「そりゃあ最初だったからな。レムリア世界みたいな場所もあるし、人助けと考えれば問題ない。ただ、やり方だけは考えてくれよ」
《畏まりました、旦那様のご指示通りに》
初期はこの世界のことなど全然分からず、地球での考え方をまんまこっちに反映させて動いていた。
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やる相手を選ぶかもしれないが、それでも絶対にダメだと縛る必要も無くなった。
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